わたしの庭のバラの花 | |
アーノルド ローベル,Arnold Lobel,Anita Lobel,松井 るり子 | |
セーラー出版 |
美しい花の絵本です。「これはわたしの庭のバラの花」から始まって、
花の種類がどんどん増えていき、最後にネコがネズミ追いかけて、庭
を荒らしまわるのですが、目を覚ましたハチにネコが鼻をチクリと刺
されるというお話です。お話というよりマザーグースの「これはジャ
ックが建てた家」などと同じ「積み上げ歌」に絵をつけたものです。
最初のページは赤いバラだけですが、ついには様々な花が咲き乱れる
お庭になります。子どもに読み聞かせて、「お花何種類あったかな?」
と聞くと、たいていいつも、一人二人はちゃんと数えている子がいて、
「11種類だったよ」と答えてくれて、感心します。絵を描いたアニタ・
ローベルは優れた絵本作家ですが、ユダヤ人で強制収容所も経験した
という波乱の経歴を持つ人です。美しいだけではない、花の絵の色と
形の強靭さに、それが現れているようにも思えます。
毎年バラの季節になると、この本をめくってみたくなります。
今年はほんとに季節が早く進み、薔薇もそろそろおしまい。
梅雨に入ったばかりですが、紫陽花も盛りを過ぎかけています。
ノウゼンカズラなど強い色の夏の花も咲き始めました。
木槿やダリヤも。
そんなこともあったやうな夾竹桃の赤さで 種田山頭火
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