★ベルの徒然なるままに★

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映画『河童のクゥと夏休み』

2007年09月11日 | 映画鑑賞記
夏に、色々と映画を観たのですが、全然感想など書いていなかったので、少し、書いていきたいですvv

そうそう。その前に☆
あと、2日でCCFF7の発売日ですね。その前に、少し、内容を忘れ気味のFF7をプレイできれば良いのですが、さすがに、FF7を一周クリアする時間は無いですし。「FF7 シナリオブック」を現在、読み返しています。シナリオブックって、FF7、8、9、10と出て居ますよね。FF10のは、ひったすら、読み返しまくったのですが、FF7は、何回かしか読んでいなかったので、とても新鮮です。色々と忘れていたことも想い出しましたですよ~。

でも、今度のCCFF7って・・・ちょっと切なそう(><) だって、エアリスにしても、ザックスにしても、今は亡き人たちが、出てくるわけでしょ? 彼らが生きていたころのお話でしょ? そして、セフィロスも(*><*) 最後とかどうなるのかしら?? 泣いちゃったら、どうしよう・・・。

とか、色々考えていたら、昨晩は、CCFF7をプレイする夢を見ました。幸せな夢だ!!

さてさて。
では、映画の方に行きましょう☆

『河童のクゥと夏休み』

江戸時代。まだ、川の水が綺麗で、蛍が当たり前に飛び交っていた頃。河には、たくさんの河童が住んでいました。けれども、目先の利益しか考えていない、悪い侍が、川や沼地を開拓し、田圃にしようと企みます。けれども、そんなことをされたら、河童は住む場所が無くなってしまう。なので、ある河童の親子が、その侍に、「開拓は止めてください」とお願いに行くのでした。けれども、河童を化け物だと思った侍は、父親の河童を斬り殺すのでした。そして、子供の河童も殺そうとするのですが、その時、大地震が来て、地割れが起こります。河童の子供は、侍の刀からは逃れたものの、地割れの中に落ちてしまい、生き埋めになるのでした・・・。

それから約300年後。
舞台は現代。ごく普通の小学生・康一は、同じ石に二度も蹴躓き、腹立ち紛れに、その石を投げつけます。すると、その石が割れて、亀の甲羅のようなものが覗いてきました。化石を拾ったと思った康一は、その石を持ち帰り、水で洗うのでした。すると、化石だと思っていた、なぞの物体は、段々とふくらみを帯びてきます。髪の毛があり、ヒレの付いた手足があり、甲羅があり・・・それは河童でした。
こうして、河童のクゥと、康一の家族との、夏休みが始まるのでした。
最初は、クゥと一緒に、楽しい生活を送っていた家族でしたが、楽しい時間は、そう長く続きませんでした。
相次ぐ河童の目撃証言、ネットでのカキコミが話題を呼び、康一の家には、大量の報道陣が詰めかけ、プライベートも何もない、酷い環境になるのでした。
人間の剥き出しのエゴを突きつけられた、クゥや康一家族が下した、「最善の方法」とは・・・??


タイトルから想像するに、小学生と河童の心の交流というほのぼの系のお話をイメージしていました。けれども、意外にも、人間のエゴが、とてもリアルに描かれた、ある意味、生々しい作品だとも、思いました。
もちろん、メインテーマは、主人公の少年と河童の心の交流や信頼ですし、ほのぼのとし、癒され、時に、涙して、最後は感動するストーリーではあります。
とにかく、河童のクゥが、激かわいいっっ。可愛すぎ!
溢れる好奇心、コロコロと変わる表情、よく動く大きな円らな瞳。
私も、河童、欲しい(*><*)と思わずには居られませんでした。

ストーリーの前半は、とにかく、ほのぼの系です。300年も眠っていたクゥに、現代の生活を教えてあげたり、また、河童の故郷、遠野へ、康一とクゥが一緒に旅行したり・・・と、楽しい夏休み生活が伺えます。本来なら、敵対関係にあった河童と人間の友情というのが感じられて、とても微笑ましく心温まる展開でした。
旅行のシーンなんて、ものすごく良かったと思います。

しかし、後半からは、一転して、人間の剥き出しのエゴが描かれて、ちょっと怖かったです。「河童が居る」とバレたことで、康一の家に詰めかける報道陣や野次馬。彼らは、最早、普通の生活は営めなくなってしまいます。また、康一の父は、会社の取引先から圧力がかかり、クゥをテレビに出さざるを得ない状況に追い込まれてしまうのでした。
そして、最初は、クゥを必死で守ろうとしていた康一も、「テレビに出られる」という特別なことに舞い上がり、段々、クゥの気持ちを無視してしまったり・・・。
そして、テレビに出たクゥと康一一家ですが、最初は、「可愛い~」と騒いでいた一般人も、クゥに不思議な超能力があると分かると、その態度は一変。「危険生物を追い出せ!」と今度は、非難の対象になってしまい、嫌がらせなどが後をたたなくなってしまうのです・・・。
また、クゥにまつわる話だけでなく、康一の家の飼い犬であったオッサンという名の犬が、前の家族に飼われていたときに遭った動物虐待。そして、虐待をした飼い主も、学校で酷いイジメにあい、そのやり場の無い怒りを飼い犬に向けていた・・・という、過去の話も描かれるのです。
これでもかと言うくらい、人間の「負」な部分を見せつけられた気がして、哀しくなりました。
純粋に、自然を愛し、人間を愛そうとする、クゥや犬のオッサンを見ていると、自分勝手で、エゴイストな人間が、愚かで醜いものに見えて仕方がありません。それくらい、人間のエゴが、しっかりと描かれている、後半の展開です。
でも、残念なことに、そういうふうに身勝手で残酷なのが人間の本性なのかもしれないと思わされました。「妖怪」とか「化け物」と呼ばれたクゥの目から見れば、平気で自然を壊し、他人の生活を脅かし、やたらと攻撃的な人間こそが「妖怪」や「化け物」に見えたことでしょうね。哀しいですが、それが人間なのかもしれません。

それでも、康一と、その家族が、クゥのために、為すべき真実を見いだしたことで、人間だって、まだまだ、大丈夫だ・・・と感じられました。
人間を激しく恐れていたクゥが、
「人間も悪いヤツばかりでねぇ! 父ちゃん、オラ、人間の友達が出来たよ!!」
と、天に向かって言うシーンには、救われた気がしました。

河童と少年の交流だけでなく、人間にとって大切なのは何か、人間も、自然と共に生きる動物の一員なのである・・・ということを教えてくれる作品だったと思います。

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