撮影場所 倉敷市下津井
板塀の路地を撮影していたら雨が降り出す。傘をさして家族が歩く。
傘を持たない男の子は軒下を雨に濡れないように歩いていたが雨を避ける場所がなく家へ駆けて行った。
雨の中を心細そうに駆けていく自分の息子を見ているようだった。
次男が2歳頃にまだ言葉も余り喋らない頃だ。
両手に何か持っている手が膨らんでいる。何を持っているのか手を開いたらアマガエルが四匹もう一つの手には三匹握られていた。どんな獲り方をしたのあろうか。大人でも両手に持つのは難しい。
或る時には兄が弟の誕生祝に色彩のきれいなカナヘビを捕まえ菓子箱にいれてきた。
その箱を弟に部屋で渡し箱を開けたら逃げ出して家内の悲鳴が聞こえた。
片隅に逃げ込んだので窓をしばらく開けておいた。
子供も優秀でなくてよいトンビが鷹を生むことはない自立して就職して結婚はしてほしいとおもった。世間に迷惑を掛けず税金や年金を納める人間になってほしかった。
老親が養うことだけは避けてほしかった。