minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

風情ある廓にて。@八戸新むつ(楼)旅館

2018年11月18日 | 
八戸最終日は160年の歴史をもつ「新むつ旅館」というところでのライブ。




ここは元遊郭。ここの現在の女将が嫁に来たときに、最後の一軒でご主人は潰そうと考えてらしたそうな。

「なんと、もったいない。こんな風情、文化遺産だから大切に残さないと・・・」と遊郭と知らされていなかった彼女はこの旅館を見たときにすぐに気がつき(結婚のときはただの旅館だと言われていた)、残す方向へご主人を説得されたそうです。

ひろい上り框をトントンと〜〜んとあがると座敷が2つ。吹き抜けの天井、渡り廊下。ああ、花魁たちがここを行ったり来たり・・・・想像が膨らみます。














そんな落語や映画の世界でしか見たことのなかった素晴らしい場所でのライブとなりました。







企画してくださったのは、瀬知素子さん。昔、池袋バレルハウスでトシキとDUOでライブを行ったり、ストリッパーで踊ったりしていたそうですが、今はご実家に戻られて、八戸でTVキャスターをやったり、会員制の高級バーを開店したばかり。バリバリ活躍する女性。



2セット目の頭に素子さんがこの渡り廊下から「朝日のあたる家」を浅川マキさんが女郎の詩をつけて歌った「朝日楼」をアカペラで歌って登場。












もう、この情景にぴったり。「朝日楼」を歌い上げる素子さんとTReSの妖艶な音がこの新むつ楼の小屋に充満。ここの女将も大喜びでした。「こんな素敵なコンサート初めて!ジャズって楽しいのね。」とCDまで買ってくださるノリノリの素敵な女将でした。





また、八戸酒造さんから「八仙」のお酒の差し入れまで。ワカちゃん、ありがとう!!!




この新むつ旅館、とっても安くで宿泊できるそうです。(1泊2食付きで8000円〜)

1階には昔の台帳や写真などが雑然と置いてあって、好きな方が勝手に見れるというおまけ付き。ふつうなら資料館に入りそうなものばかり。








この台帳をみると、ああ、あそこの〇〇さんはしょっちゅう通っていたんだわ。とかあの住職も〇〇ちゃんがご指名だったのね・・・などと色々とわかるそうですw。


ここで私たちは演奏しました〜。


私も最近ピアノ始めたのよ。と女将。


本当に貴重な場所でライブを企画してくださった素子さんに感謝。お客様をたくさん連れてきてくださった田中さん、さらにボジョレーの会で呼んでいただきライブにも来てくださった音喜多さんたちにも心から感謝いたします。ありがとうございました〜。楽しかったです。

また来年もお会いしましょう!!


写真提供/瀬知素子、小野寺庸氏