
入れたのは半年くらい前だったでしょうか。
やっと順番が回ってきました。
17歳で油絵を学ぶためイタリアに渡り、今はイタリア人の夫の
仕事に合わせて、シリアやポルトガルを経て、アメリカ・シカゴ
に暮らす著者が海外から見た日本や日本人について書いた
エッセイです。
海外生活が長い人にありがちな日本嫌悪とか自分の住んで
いる国を称賛するようなこともなく、冷静にそれぞれの文化
を比較しています。面白おかしく綴られていていますが、
『日本には他の国にない独特な良さがある』という日本への
思いも伝わってきました。ずっと日本に暮らす自分には気付かなかったことも多く、例えば
ビールのCMとか読んでいて面白かったです。気軽にさくさく読める本でした。
母親から本当に油絵をやりたいのなら日本から出ていくべきだと強く勧められたそうです。
「日本だけが世界じゃないから」と。世界に出ることでいろんな発見をすると同時に
異国暮らしをすることで自分が日本人であるという意識も強くなるでしょうしね。
著者の場合は、「悪いも良いもひっくるめた日本人の面白さ」を大切にしながら、
宗教や文化も違う国で好奇心旺盛にたくましく生活を楽んでいらっしゃるようです。