緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

エッセイとフォト

日々の発見と思いのあれこれなど

男子新体操を観にクラブ選手権に行ってきた

2024年09月15日 | 男子新体操
無茶苦茶暑い中、男子新体操を観に岐阜まで行ってきました。

場所は岐阜メモリアルセンターの中の“で愛ドーム”です。
ドーム状の屋内競技場です。



クラブ選手権の日程は9月の7、8、9日の3日間だったのだけど、私は7日は朝から観られるように6日夜から岐阜に入り、7、8日の競技を観ました。

クラブ選手権、今回は男子ばかり見てきました。
通常、演技は男女交互に行われるのですが、参加するチーム・個人が多くて、交互に演技すると時間がかかりすぎるみたいで、同時進行だったのです。

これって、実は見る方もやる方も大変なこと。
というのも同じドーム内の隣同士のマットで別の音楽かけて演技するわけだから、二つの音楽が同時に聞こえてくるわけです。

去年もそうだったみたいで、私はYouTubeに去年のがアップされているのを見てて、すぐに見るの止めました。
脳が二つの音楽を同時に聞くことに耐えられなかった。
そんな条件で演技する選手も可哀そうで・・・。

今回、観る前は心配だったのですが、席を女子のフロアから離れた場所にして、女子の音楽を聞こえにくくして観ました。
実際には三次元的に観る(聴く)わけで、YouTubeの音源みたいに、ほぼ平面的に耳に入らないので私みたいに聴きたい音のみ聞き取る選択的聴取が苦手な人でも何とか観ることができました。
それでも二つのマットで同時に演技というのは、できれば避けてほしいものです。

クラブ選手権とはどういうものかと説明すると、新体操は男女とも、高校や大学の部活としてインハイやインカレの場で競いあったりするのですが、クラブ選手権はその名の通りクラブでの参加が多いです。
今どき新体操は、男女とも地元の新体操クラブに小学生の頃に入って始める子がほとんどなので、キッズやジュニアの子達がクラブ選手権に参加するわけです。
それと社会人、シニアとか、マスターズとでもいうのでしょうか、そういう人達です。

もちろん、それだけでなく、男子の場合、インカレで全日本選手権に出る資格を得られなかった大学生達もクラブ選手権での順位次第で全日本選手権に出られるので起死回生を賭けて演技します。
全日本予選という形なので、社会人の選手もそこで頑張ります。

女子の場合は、よく知らないのですが、競技的な新体操ではなく創作系の新体操をしてたようです。
ある意味、女子は競技よりそっち(創作演技系)の方が見てて楽しかったりもします。
そういうわけで女子と男子はまったく違う内容で、私は男子の方を観てました。
クラブ選手権は写真・動画は撮影禁止なので写真は無しです。

7日の午前中はキッズ選手権で小学生の徒手(手具なしのフリーハンド)の演技でした。
私は一昨年にもクラブ選手権を観てましたが、中でもキッズ選手権の印象は随分異なりました。

岐阜に行ってきました 新体操編 - 緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

宿から大会が行われる「岐阜メモリアルセンター」まで、歩いて20分くらいです。宿の人は、近辺の地図も載っている観光用パンフレットで一番迷わない道を教えてくれてました...

goo blog

 


一昨年のキッズ選手権は、家族でなければ観たいとも思わないような演技が多かったのでした。
ですが今回は違っていて、総じてしっかりと演じていました。
後にX(旧Twitter)で知ったのですが、各クラブが基礎を重視し始めた成果みたいでした。

そういえば、過去に課題として各クラブのコーチの質の悪さが取り沙汰されていたことがありました。
それらが是正されてきたのかもしれません。
子供といえども、というより子供だからこそ、基礎を重視した教え方が重要なのでしょう。
2年で目に見える変化になっていて、8月の井原カップでも感じたのですが、とにかくレベルが上がってきているようです。

そうなると不思議なもので、出場する選手達の雰囲気が2年前とは違うのです。
休憩時間などにホール等で見かける10代前半の選手達は、2年前にはだらけた感じだったのですが、今回は違いました。
たまたま私が座った席近くにいたユースのチームの子達も、真剣に年長の選手達の演技を観てて、まさに男子新体操に本気出してる感じでした。

これはコロナがほぼ収まったし、今年から男子新体操が国スポ(旧国体)に復帰した影響もあるのかもしれません。
男子新体操のミックス部門では女子の選手達が大活躍してましたし、観客の数も男子新体操を観てる人の方が明らかに多かったのです。

それより今年の特徴は社会人選手の活躍でした。
男子新体操を社会人になってもやり続けるというのは本当に難しいことなのだそうです。
でもそんな社会人選手達が、練習場所やら練習時間の確保という困難を乗り越えて、学生達の演技と遜色ないというより、それ以上の演技をしていました。

中でも社会人の団体は迫力がありました。
社会人団体で優勝したのはKOKUSIKAN RGでした。
国士舘大学新体操部のOB達の演技でしたが(1名だけ花園大学のOBが混じってました。東京で練習できる人ということで声をかけられたらしい)、優勝したので11月の全日本選手権に参加できる筈、是非、学生達に負けず頑張ってほしい。

KOKUSIKAN RG、演技があまりにも素晴らしかったので、大歓声が上がっていたのですが、私の後ろの席にいた女性は興奮しすぎて叫び声を上げてました。
終わってから「うるさくして御免なさい。初めて観たものだから」といって、しきりと謝ってました。

この時のKOKUSIKAN RGの演目は、確か国士舘大学が2017年にフィンランドのAGG(aesthetic group gymnastics)の大会で、招待を受けてエキシビションで演じた演目だったと思います。
その時の大会でも、やんやの大喝采を受けたという話ですが、後ろの女性の興奮ぶりを観ると、なんか想像できます。(笑)

ちなみにAGGというのは北欧で盛んな女性のみの体操で、日本語にすると審美グループ体操になるのかな。
コンセプト的にヨーロッパ発祥の女性の新体操よりも日本の男子新体操に近いものです。

今回の後ろの席の女性の反応もそうなのですが、去年神戸で観た2名の男子新体操の選手が客演したバレエの舞台でも、男子新体操の選手が出てきて演じ始めるとそれまで静かだった劇場全体もどよめいて盛り上がるのです。
その時も、後ろの席の女性の感嘆に堪えぬような「凄い、凄い!」と言う声が聞こえてました。

そういうのを見てると、男子新体操がもっと認知度が上がって、たくさんの人が観ることができるようになったら、絶対に人気が出ると思うんです。
もちろん、ある程度の水準以上の選手や演目でないとダメでしょうけど。

というわけで色々と観て楽しんできました。
もっとも、一人旅だとなぜかお食事難民になる私のことです。
岐阜でのホテル近くの定食屋の夕食は、やはりというか、今まで未体験の超絶不味いものでした。(ホテルで教えてもらった店です!)
「孤独のグルメ」の主人公は、ふらっと入ったお店で美味しいものを食べてます。
私はどうしてこうなの!!

でも競技会場でのランチは、私はその店のことは知らなかったのですが、知る人ぞ知るお店だったみたいです。
「コッペ亭」というフワフワのコッペパンに色んな具材を挟んだパン屋さんでした。
そこが出張で店を出していて、それはそれは美味しかったです。
今後はクラブ選手権でのランチには困らなさそう。
でも遅く行くと売り切れてしまうそうです。
やはり早くいかなくてはね。