緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

エッセイとフォト

日々の発見と思いのあれこれなど

山陰と岡山、美術館ツアー

2024年10月17日 | 旅行
最近、疲れがたまっていたせいか不調で、軽いめまいやのぼせ状態が続いていました。
そんな中、無理してついに風邪をひいてしまいました。
しばらくは家でボーッとして過ごすつもりです。

忙しくて出来ていなかった9月に行った旅行の記事をアップします。
行ったのは美術館中心のツアーで、山陰の3つの美術館、岡山の2つの美術館です。

まず最初は鳥取砂丘の横にある「砂の美術館」です。
テーマはフランスでした。オリンピックにちなんだみたいです。
砂で作ってあると聞いていて、どんなもんかと思ってましたがこんなもんです。

太陽王ルイ14世


ルイ16世とマリーアントワネット



ナポレオンの戴冠



民衆を導く自由の女神



レミゼラブル



カジモドとエスメラルダ


館内を上から見たとこ


外にも屋根付きの展示がありました。
フランスを象徴する料理文化?


観ていて10代20代の頃に読んだステファン・ツヴァイクの「マリーアントワネット」や、フランス革命について書かれた小難しい新書本のことを思い出しました。
フランスも、私の若い頃とイメージがずいぶんと変わってしまいましたが・・。

「砂の美術館」、鳥取砂丘の砂で作ってみたというところがポイントみたいです。

次に行ったのは宍道湖湖畔に建つ「島根県立美術館。」


エントランスの彫刻。この女性、身悶えしちゃってます。


私が行った頃は日本画家の落合朗風がテーマでした。




落合朗風だけでなく現代の日本画もたくさん展示されていました。

屋上外の彫刻


後ろから


なんとなく愛嬌のあるゴリラ



島根県立美術館は夕日百選に選ばれているほど夕日が有名な美術館です。


じっくり夕日を見終わって宍道湖畔にあるホテルへと向かいました。
ありがたいことに、ホテルの夕食は美味しかったです。








翌日は山陰美術館観光の定番である足立美術館へと向かいました。
若い頃、一度行っているのですが内容が変わった感じ。
同じツアーの人も同様に言ってました。
庭園が有名ですね。









バスに乗って移動。米子にあるホテルでランチでした。
確かとんかつ定食。


昼食後、バスは山を越えて岡山県へ。
次は「GREENable HIRUZEN」。
この施設、美術館といっていいのかどうか、よく分かりません。

GREENable HIRUZEN - グリーナブル ヒルゼン|自然とつながる、出発点。

岡山県真庭市・蒜山高原に「GREENable HIRUZEN」がOPEN。隈研吾氏設計監修のパビリオンやミュージアム、アクティビティ、ショップなど、自然の中でサステナブルを身近に感じ...

GREENable HIRUZEN - グリーナブル ヒルゼン|自然とつながる、出発点。

 

建物は著名建築家の隈研吾氏のもの。
隈研吾氏、今ちょっと悪い意味で話題になっています。
日本のあちこちの公共施設が隈研吾のデザインによるものなのですが、木材を使用していて耐久性に欠け、補修に費用がかかるということらしいです。

隈研吾氏設計デザインの公共施設、アホみたいに多いのですが、私にいわせりゃ、猫も杓子も、人が隈研吾に頼んでいるから自分達もとばかりに隈研吾に頼む方も悪い。

というわけで隈研吾デザインのモニュメント、といったらいいのかパビリオンというべきか・・。
「風の葉」です。


中から上を見たところ。


一応透明な屋根があって風雨にさらされないようになってますが、さらされる部分はやはり傷みが・・・。

私、ここではちょっと批判的に書いていますが、私の家は庭が広くて、屋外部分に木材を使う場合、それなりに気を遣っているからです。
つい最近も玄関脇に置くベンチが傷んできたので、新しいのを買うのに、木製は安くてデザインも良いのだけど、経験的にすぐ傷むと分かっていたのでアルミ製にしました。
隈研吾にデザインを頼んだ人はそういうことを考えなかったのか。

ミュージアムの方はちゃんとした建物ですが、やはり木材多用の隈研吾風。
中では苔を使った家具を展示してました。もちろん隈研吾氏のデザインではない。




奥に見えるギターの中にも苔を生やしてます。

ここで一番私が気に入ったのは、ガラクタでできたこのイノシシちゃんでした。


そして最後は、岡山県の山の中は奈義町にある奈義現代美術館でした。


この美術館は建物と作品が半永久的に一体化してるんだそうです。
ちょっと三半規管がおかしくなるようなものもありました。
先の「GREENable HIRUZEN」といい、ここといい、岡山県の美術館は訳の分からない先進性を持っています。
ひょっとしたら瀬戸内全体がそうなのかもしれません。

とりあえず撮った写真を公開。
















以上で美術館巡りのツアーは終わりました。
自分だけではまず行かない美術館を手っ取り早く回るという意味では良かったです。
私も齢とって現代アートにはついていけないと自覚した旅でした。

南信州へ、お一人様ツアー旅

2024年07月03日 | 旅行
「木曽路はすべて山の中である」は島崎藤村の小説『夜明け前』の冒頭の一節だとか。
私は『夜明け前』を読んでいないのですが、馬籠や妻籠が有名になったのも、この小説の効果によるところが大きいとのこと。
有名な馬籠も妻籠も行ったことがなかったので、今回お一人様ツアーで行ってきました。

すべて山の中と言いますが、今回行ってきて正にその通りと感じました。





今回の旅の仲間はことのほかフレンドリーで、お互いに写真を撮りあったり。
で、ここでも撮ってもらいました。

ツアーではまず馬籠に行き、次に妻籠に行きましたが。移動はバスでした。
馬籠と妻籠の間を歩いていく人もいるとのことですが、なかなか大変な様子でした。
特に妻籠から馬籠というコースだと、馬籠では上り坂になり、すれ違う人を見るときつそうでした。
馬籠の光景です。





馬籠は道が石畳なのですが、妻籠は道がアスファルトです。





旅籠の内部。
これ、今でいうロビー?


こちらは部屋、相部屋だったんでしょうね。


厩(うまや)です、確か。


とにかく、これで馬籠と妻籠には行きました。

馬籠と妻籠の散策の後、バスは一路赤沢自然休養林へ。
そこでは昭和50年まで木材輸送のために動いていたトロッコ列車に乗りました。
赤沢自然休養林、思いもよらず気持ちの良い場所でした。

赤沢自然休養林のサイト

赤沢自然休養林 | 上松町観光サイト

赤沢自然休養林は、日本三大美林の一つ。樹齢300年以上の天然木曽ヒノキが林立していますが、原生林ではありません。1600年代の半ばに、当時の尾張藩が厳しい森林保...

上松町観光サイト

 


待合室

残されていた古い列車。

理髪車はそこで働いていた人達が利用していたとのこと。



すぐそばにあった森の中の長い滑り台。
時間があれば滑りたかった。


深い森林





車内


今、赤沢自然休養林は森林セラピーの基地となっていて、森林浴を楽しめる場所になっています。
実際、トロッコ列車に乗っていると良く整備された遊歩道が見えました。







赤沢自然休養林は、ツアー客同士の話でも「良かった」という声が多かったです。
以前に行った上高地も良かったですが、こちらの方が観光客もほとんどおらず、深い森の中のあんな遊歩道を歩いてみたいと私も思いました。

ちなみに赤沢自然休養林は伊勢神宮の式年遷宮の為にのみ木が切られるのだそうです。

一日目の最後の目的地は寝覚の床です。
寝覚の床には以前にも訪れたことがあります。
今回は2度目で、下の方まで降りていきました。
帰りに登るのがしんどかった。

まず上から撮った写真。電線が邪魔。


下まで降りて撮った写真。





ここで浦島太郎は何を思ったのか乙姫様から貰った玉手箱を開け、300年の時の夢から寝覚てしまったそうです。
ほとんどSFのような話です。

この日は寝覚の床近くの小さなホテルで一泊。
食事は大したことなく、普通。
食事時だけは人を雇うのでしょうけど、ほとんど一人で切り盛りしているホテルでした。
宿泊客は登山客がほとんどとのことでした。

二日目は御岳山にロープウェーで登りました。




登った場所にはなぜか人工的なお花畑が・・・。


御岳社にお参り。


高山植物を植えてありました。


チングルマ、誰か間違えてチンアナゴと言って笑いを誘っていました。


ゴゼンタチバナ


景色は雲が立ち込めよく見えず。


雲が少し腫れました。


私の後ろ姿。山々に向かってブランコを漕ぐ。


これは大きな鏡で御岳山を映したもの。一緒に自分の写真も撮れます。


鏡ではない御岳山。


実はこの後天竜川を和船で下る予定だったのですが、前々日に降った大雨のおかげで水嵩と水の勢いが半端ではないということで中止になりました。

代わりに星のペンダント作り体験がありました。
無骨な船頭さんと一緒にペンダントを作るという体験です。
川下り、体験したかったけれど、仕方ないですね。
というわけで後は来た時と同じ中津川駅からJRに乗って帰りました。

梅雨のさなかでしたが、旅行期間の二日間は雨に降られることもありませんでした。
旅の仲間にも恵まれて、楽しい二日間でした。


美食ツアーに行ってきました。⑤ 犬山城と蛤懐石

2023年09月17日 | 旅行
いよいよ旅行も3日目、最初に赴いたのは国宝犬山城でした。

お城に行ったら取り敢えず一番上まで登ります。

天守から撮った南側風景。

東側風景。川は木曽川で、鵜飼いもやってるそうです。


自由時間もあったのですが暑くて歩きたくなかった。
で、お昼ご飯は三重県桑名市に向かいます。

桑名と言えば「その手は桑名の焼き蛤」というくらい蛤が名産。
それで連れて行かれたのがこの旅最後の美食です。
店は老舗の料亭「魚重楼」、そこで蛤懐石をいただきました。

和室ですがテーブルと椅子で、大きな床の間には滝の掛軸と花が飾られていました。


前菜


酢の物 酢味噌やら梅肉で

蛤南蛮漬

焼き物は蛤陶板焼き

ちょうど良い頃合いで仲居さんが皿に取り、殻から身を外してくれます。

蛤茶碗蒸し

蛤鍋

蛤磯部揚げ

後は蛤茶漬けにデザートでした。

次から次へと食べも食べたり蛤尽くし。
蛤なんて滅多に食べないので、この日で一生分の蛤を食べたかも。
一番美味しかったのはやはり焼き蛤でしたが、蛤の南蛮漬けも美味しかったです。

お腹いっぱい食べたところで最後の観光は同じ桑名市の六華苑という建物。
大正2年に、地元の実業家によって洋館部分は鹿鳴館と同じジョサイア・コンドルの設計建築で建てられたそうです。



一応、内部の見学もしました。
洋館部分と和館部分に分かれていますが、その二つを上手く接合しています。
和館部分は日本人の大工さんが建てたらしい。

この後はそのままバスで大阪まで帰りました。
というわけで美食ツアーは終わりました。
何が一番美味しかったかは、いずれも甲乙つけがたいのですが、最初の貴船の川床料理と最後の蛤懐石が印象に残りました。
もう一回食べてみたいと思います。

でも、今度美食ツアーに行く時は、今回行った所とは重ならないようなツアーがよいです。
色々と異なるものを食べてみたいですから。

美食ツアーに行ってきました④ 薬膳料理と長良川の鵜飼い

2023年09月13日 | 旅行
二日目の宿は長良川温泉のホテルでした。
長良川温泉、実は去年も行ってます。

岐阜に行ってきました 鵜飼い編 - 緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

9月24日25日と岐阜に行ってきました。目的は岐阜市にある岐阜メモリアルセンターで開催された「2022新体操フェスタ岐阜」を見るためです。男子新体操についてあれこれ書いて...

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前回は老舗の鵜匠の宿(旅館)に泊まったのですが、今回は大きなホテルでした。
着いて直ぐにお風呂(大浴場)に入ったのですが、長良川温泉、茶色の湯色の筈なのに普通のお湯っぽい。
本当に温泉? と疑ってしまった(前回の宿は茶色かった)。

温泉でサッパリしたところで夕食です。
連れて行かれたお部屋。


薬膳料理で、料理人の方が前で一つ一つ効能を解説してくれました。
箱入り御膳です。

薬膳スープ





水物


一つ一つの材料を取り上げ、薬膳としての説明を受けましたが覚えられる筈もありません。
献立表の一部です。

また、当然のこととして、一度このような料理を食べたからといって体の調子が直ぐに良くなるわけでもないとのこと。
こういう料理もあると納得しました。
お味も良かったです。

食後の予定は屋形船に乗って長良川で鵜飼いの見学でした。
ところがツアー参加者7名中4名がキャンセルすると言いだしました。
理由は天気で、雨が降り、雷が鳴りだしたのでした。
テレビの天気予報では竜巻の注意報も出てました。
それと長良川の鵜飼い、数日前に座礁事故を起こして怪我人が出ていたからです。

私は鍾乳洞に入れなかったし、去年は川岸からの見学だったし、参加することにしました。
ホテル前からタクシーに乗って屋形船の船着場まで行ったのですが天気は悪化する一方。
雷で何度も夜空が白くなります。
私、雷に打たれて今日を最後に死ぬのかなと思ったりもして。

雷があまりにも酷いので、鵜飼い見学は中止になるのではと思ったのですが中止にはならず、屋形船に乗り込みました。
屋形船は20人乗りなのですがツアーの貸し切りで添乗員さんを入れて客は4人。
(元々このツアーは定員14名だったのが7名で催行されてました。)
余裕あり過ぎ。船が軽すぎて、それはそれで恐い。

実際、船頭さんをはじめスタッフの人達は互いに注意し合い、鋭い声を投げ合ってかなりの緊張状態。
船頭さん曰く、屋形船は屋根のある構造上風に弱い。
(先日の事故も突風にあおられての事だったらしい。)
普段は鵜飼の舟と並行させて見学するのですが、今日は風が強いので屋形船は一箇所に係留させて、その替わり鵜飼いの舟を近くで走らせて見学してもらうとのことでした。

見ていると、係留も、もう一艘の屋形船との間に小さな舟を挟み、3艘の舟をくくりつけて転覆しないようにしてました。
その間も雷は鳴り続け、強風が吹いている・・。
その様子を見てて、私は長良川で溺れ死ぬのかなって思いました。
一応、救命着の付け方を聞いたりしました。

そうこうしているうちに鵜飼いの始まりです。
鵜匠さん達はさすがにプロで、雷も風も気にせずお仕事してました。











鵜飼いの間、船頭さんが長良川の鵜飼いについて説明してくれました。
長良川の鵜飼いでは女性の鵜匠はいないんだそうです。
それは長良川の鵜飼いが宮内庁の式部職鵜匠という役職だからで、鵜匠になれるのは特定の家だけなんだそうです。
それも直系男子しか鵜匠になれないとのこと。

私が去年泊まった鵜匠の宿では東大を出て鵜匠をされているらしい。
跡継ぎ確保のため女の子ばかり3人産んで4人目でやっと男の子が生まれた家もあるらしいです。
ほとんど天皇家のようなこだわりですが、そんなんでよく1300年続いたなと思います。
直系男子の伝統がいつまで続くか分からないけれど、今のところそうなんだそうです。

鵜飼いが終わった頃から雨脚が激しくなり、船着場からタクシーに乗り込むまで、また恐い思いをしました。
というのも、私が持っていた傘は先端が金属製で、雷が鳴っている間差すにはちょっと恐い。
かといって傘を差さないでいられる状況でもない。

最後の最後まで自分の命の心配をしなくてはなりませんでした。
しかしそれも良い思い出として長良川の夜は更けたのでした。



美食ツアーに行ってきました③ 郡上八幡と観光列車「ながら」

2023年09月10日 | 旅行
二日目、最初に行ったのは下呂温泉の近くの大滝鍾乳洞でした。
涼を求めるのがテーマでしたので涼しい鍾乳洞だったのでしょう。
バスで大滝鍾乳洞まで行き、ケーブルカーで鍾乳洞の入り口から入ったのですが、そこでトラブル発生。

その日、私の目の調子は悪かったのです。
というか、最近はずっと目の調子はよくありません。
(大きな病院の眼科で診て貰っても「そんなもんだ」としか言われません。)
その時も見え辛いなと思っていたのですが、鍾乳洞に入ってすぐ閃輝暗点が始まったのです。
閃輝暗点というのは一過性の視覚異常です。

ただでさえ、見え辛いのに足場の悪い鍾乳洞の中で閃輝暗点だなんて。
私の場合、閃輝暗点は2、30分しか続かないのですが鍾乳洞を抜けるのに2、30分かかると言われていたので、先に進むのは無理だと判断し、引き返して下りのケーブルカーに乗りました。
というわけで鍾乳洞見学は私だけ無しでした。
大した鍾乳洞ではないと言いたいですが負け惜しみです。

その後バスに乗って郡上八幡へ。
郡上八幡、水と踊りの街です。
でもやはり暑かった。

まず訪れたのは郡上八幡で有名なイタリアンのレストラン「雀の庵」でした。

ランチです。
パン、二人分。


具だくさんのスープ。


メーンディシュ。


その後の予定があるのでデザートは無しという説明でしたがアイスクリームが出てきました。

お料理は美味しかったです。

このレストラン、古い大きな民家を改装した造りになっていて、小川沿いにあります。
季節が良ければ小川沿いを散歩するのも良さそうです。
建物内部はアンティークな雰囲気で統一されています。


雀のデザインがあちこちにあります。




ランチを終えて、予定では郡上八幡の街中を自由散策でしたが、炎天下を歩き回る気分ではありませんでした。

郡上八幡博覧館という施設で踊りの説明があるということで見に行きました。
男女二人が郡上踊りの説明を踊りながらしてくれました。

透明のフェイスガード、コロナ除けのつもりなのかもしれませんが、意味無いので外して欲しい。

郡上八幡から美濃太田まで、バスではなく観光列車「ながら」に乗って移動です。
列車は長良川に沿って走り、車窓から長良川の景色が楽しめます。
そしてここでも美食が・・・。
箱に入ったスィーツが提供されました。


ドリンクはお代わり自由です。

窓の外は長良川。






途中で降りて記念撮影。


美濃太田で降りてバスで宿まで直行しました。