緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

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岡山へ 井原カップを観に行く

2024年08月24日 | 男子新体操
先日、岡山へ男子新体操の競技会「井原カップ」を観に行きました。
二日間の日程だったので岡山で一泊。

新体操の競技会は女子の新体操も一緒に行われることがほとんどなのですが、井原カップは珍しく男子新体操だけの競技会です。
暑い中、岡山まで新幹線で行って、会場のジップアリーナ岡山までバスで行きました。

井原カップは地方の競技会なのでこじんまりとしています。
参加チームは四国の香川や徳島も含め広島・岡山・兵庫と瀬戸内沿岸がほとんど。
その辺り、大きく括ると経済・文化圏になるみたい。

ジュニアと高校生の競技会です。
写真や動画は撮影禁止です。

薪能の時にも思ったのですが、ジュニアのチームは一番小さくて小学2年生。
そういう子から中学生、高校生と順に演技を観ていくわけです。
そして最後はエキシビションで倉敷芸術科学大学男子新体操部の演技です。
一人の人のそれではないですが、人間の年齢による成長がくっきりと浮かび上がります。

もっとも、能の仕舞は薪能の時に見たように90代でも舞えるけど男子新体操はさすがにそれは無理(笑)。
でも仕舞であれ男子新体操であれ、小さい時から習っていれば背骨がコンニャクでできているのかと思うようなクニャクニャした子にはならないと思う。

そしてもう一つ気づいたこと、体形(スタイル)の変化です。
中学生くらいの子を見るとスタイルのいい子が多いのです。
もちろんそれは新体操をやっているからではなく、世代の変化です。
頭が小さくって手足が長くて顔立ちも整っている。
でもそれと演技の上手下手はまったく関係ないのです。
いかに新体操が見せるスポーツだといっても、審判がスタイルや顔で点数をつけるわけではないし。(女子の場合は事情が違うかも)

一人で観に行って、別に聞き耳立てているわけではなかったのですが、周囲の色んな話が聞こえてきます。
“ここだけの話”が多くて、私が密かに考えていたことを話されていてホッとしたり。
他人の話もなかなか面白かったです。

一日目は個人競技で二日目は団体でした。
岡山市のビジネスホテルで一泊。

岡山、路面電車が走ってます。


そして二日目、団体競技です。
観ることを期待していた井原高校の団体は、一月後に佐賀で開かれる国スポ(旧国体)のために調整しているとかで欠場。
後を引くような怪我ではないものの選手に故障者がいたみたいです。

もう一つ、是非観たかったエキシビションの倉敷芸術科学大学男子新体操部の団体、練習の時から組技で凄いのやってました。
倉敷芸術科学大学、去年の演技は繊細すぎてインパクトに欠けるきらいがありましたが、今年度は曲といい、構成(振付)といいダイナミックで期待できそうでした。

ところが、です。
エキシビションの本番、組技が練習の時のと違い『ん?』と思ったのですが、その後ちょっとおかしくなりました。
失敗したのかなと思いつつ見ていたのですが、演技が終わるとすぐに審判の先生がマット上に行きました。
演技中に負傷した選手がいたのでした。

大学生、月末には鹿児島でインカレがあります。
それまでに治るかどうか、心配です。
彼は確か4年生だから男子新体操の競技者としての集大成の筈。
補欠の選手もいるでしょうが、団体競技でそんなに簡単に選手が入れ替われるわけもありません。
どうなるか分かりませんが、こういうのが一番見ていて辛いのです。

というわけで、ちょっと心配なまま井原カップは終了。

次回の私の遠征は9月に行われる岐阜でのクラブ選手権です。
全日本選手権の出場権を賭けて熾烈な戦いが繰り広げられるでしょう。
ホテルも予約しているし、楽しみです。


薪能を鑑賞

2024年08月06日 | 謡曲
最近は暑すぎてどこにも行きたくありません。
でも以前からの予約や約束でお出かけする日が連日続いています。
おかげで首まわりやら脇の下やら背中やらに、かつて経験したことないほどの汗疹ができました。
連日体温以上のところに出かけ、水をかぶったみたいに大量の汗をかき、出先だからすぐにシャワーを浴びずにそのままでいるから仕方ありません。

実はあまり行きたくなかった場所に近所の神社の薪能がありました。
その神社の薪能、毎年7月に行われるのですが、もう50年くらい続いています。
さすがにコロナの頃は中止されていましたが復活しました。
コロナ以降、各地で行われていた薪能は無くなってしまったところが多いのだそうです。
でも、この地域は結束が強いのか当然のように再開することになったそうです。

その神社の薪能に、私は20代の頃に一度観に行き、懲りました。
見どころであるプロの能楽師さんが演じる狂言やお能は一番最後の演目になります。
遅く行くと人が多すぎて肝心のお能が始まっても見えないのです。
ですから早く行ったのですが、能楽を習っている子供達の仕舞を延々と見せられ、その間、暑いし、ずっと立ちっぱなしだし、とても疲れたのでした。(早く行っても座れない(´;ω;`))

今回、お茶の先生に薪能を観に行くのか聞かれて、20代の頃の経験を話して観に行くつもりはないと答えました。
すると先生は「じゃあ私についてきなさい」と言いました。
先生はその神社と関係が深いので、来賓席が用意されているとのことでした。
お断りする理由がありません。
お茶友達で着物友達のMちゃんも、今までお能を見たことがないとかで一緒に行くことになりました。

その日、家で軽く食事した後、午後6時に神社で待ち合わせしていたので、自転車で10分足らずの神社に行き合流しました。
能舞台周辺を見ると、私が20代に見た記憶とずいぶん違っていました。
一般席の椅子席も余裕があり、6時くらいに行っても座れるみたい。
後で聞けば、見に来る人が少なかったとのこと。

舞台は神社内の野外舞台である舞殿で行われます。
私達は先生に連れられ来賓席に座りましたが、それも一番前のど真ん中。
いわゆるかぶりつきで、相撲の桟敷で言えば砂被り。

座った時は子供達の仕舞が順番に始まっていて、それが終わると大学生の仕舞、次は一般の方の仕舞と続きます。(だんだん上手になるのが分かります。特に90代の方の仕舞は風格を感じました)

その後、プロの能楽師による狂言の「附子(ぶす)」が演じられました。
Mちゃんは観ながら大笑い。先生もつられてか大笑い。
私、内心『そこまで笑わんでも・・・』。
Mちゃんはともかく、先生は「附子」がどんな話か知っていらっしゃいます。
先生曰く「知ってても役者さんの演技が巧いから笑ってしまう」んだそうです。

そしていよいよ薪能の始まりです。
市長さんの挨拶の後、火入式です。
一番前なものだから薪に近く、ただでさえ暑いのに熱気で暑い。
辺りもだんだん暗くなってきました。

その日のお能の演目は「羽衣」でした。
薪だけでなく舞台になっている舞殿の中にも灯りがついていて、それを目掛けて虫が舞台の中を飛び回ります。
蝉はずっと鳴いていたのですが、クマゼミの声はいつの間にか聞こえなくなり、アブラゼミの声ばかり聞こえます。

演目が終わる頃には薪の火は消えていました。
見ていて羽衣の天女の舞ってこんなに長かったかなとなんだか疑問。
(私が「羽衣」を観るのは二度目。)
終わった後、Mちゃんも「天女の舞が長かった」

舞台の写真もビデオも禁止されていましたが、火入式の時はスマホで写真を撮っている人はたくさんいました。
私は先生が側にいたこともあり写真は撮りませんでした。
帰る時、終わった舞台の写真だけ撮りました。



一番前の席で座ったままじっくり観られたのは良かったです。
お茶の先輩の一人は遅くに来て、やはり立ち見でよく見えなかったと後で聞きました。