緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

エッセイとフォト

日々の発見と思いのあれこれなど

着物友達と松竹座

2017年01月28日 | 着物
先日、友人と大阪松竹座に歌舞伎を観に行きました。


元中村橋之助さんとそのお子さん方の4人合わせての襲名披露公演です。
橋之助は芝翫へ、長男が橋之助の名を継いでいます。
例によってチケットは株主優待でゲット 

始まる前に劇場内を撮影。

このカーテン、芝翫香さんからの物?
芝翫という名を襲名したからかしら。

観劇したのは11時からの昼の部。
幕間に席でお弁当を食べました。

一緒に行ったのは着物友達とでもいうべき人。
ただ彼女は今、一人暮らしで軽度の認知症のお母さんの介護でほとんど時間がありません。
ほとんど毎日、片道1時間ほどかかるお母さんの家に行きます。
この日も、お母さんがデイサービスに行くのを見送って松竹座に来ました。
当然、着物を着る時間なんてありません。
いつになったら着物を楽しめるのか、友達の場合は分かりません。

私はお着物ででかけました。


コートも下に来ている付け下げも母の遺品です。
だからちょっと小さい。
色も私の好みではありません。
着られるうちに着て、着潰すつもりです。

ついでに同じ友人と昨年11月に文楽を観に行った時の私の着物姿もアップします。

この羽織、私の若い頃の小紋の着物でした。
処分するのももったいないので羽織にしました。
ただ、明るい色合いなので、下に着る着物はグッと抑えた色調のものにしています。
老松色の真綿紬の袷です。Amazonで買った未着用の中古品です。

観劇の間に友人がポツポツと語るには、自分の母親に、かつてなく腹を立てているとのこと。
以前、その友人がお母さんと携帯で話しているのを傍で聞いていたことがあるのですが、凄い権幕でした。
ですから、どんなふうに怒っているか私にも見当がつきます。
私としては、別居で、通いの介護でそんなにも無理する必要があるのかと思います。
心配だから毎日行って、それが当たり前になってしまったとのことです。
行かないと電話がかかってくるのです。
また、軽度の認知症なので、散歩に行って帰ってこられなくなったこともあったらしく、自分が毎日行かざるをえないと言うのですが・・・。

何しろ観劇の間の話で、お弁当も食べなくてはいけないし、トイレにも行かなくてはならないし、公演が終わると、今日は母親の家で泊まりとかでお茶する間もなく帰ってしまったので詳しい話が聞けません。

一度、時間を設けて、じっくりと話を聞かなくてはと思っています。

歌舞伎の方は襲名披露らしく華やかでした。
26日が千秋楽なのでもう公演は終わっています。
片岡仁左衛門さんの演技が一番印象に残りました。




お出掛け三昧 京都御苑、仙洞御所

2017年01月22日 | お出かけ
最近はボランティアやらバードウォッチングやら、出掛けてばかりいます。

京都御苑には、去年も1月にバードウォッチングに行きましたが今年も一人で行ってきました。

京都御苑の中を歩いていると、御苑の中の仙洞御所の入り口前で仙洞御所の見学者の受付を行っていました。
無料でした。ちなみに京都御苑の入場も無料です。



白いテントが張ってある場所で受け付けます。
仙洞御所は一度も見学したことがありませんので、申し込むことにしました。

見学開始時間は午後の1時30分。
申し込んだのは12時少し前だったので、染殿井辺りまで行ってお握りを食べ、鳥見して丁度の時間かなと思いました。

しばらく歩くと去年も観たイカルの群れ。
でも遠すぎましたし森の中。


沢山の木の葉で隠れ、よく分かりません。

その場を離れ、他にも鳥を探しながら歩き、染殿井の傍のテーブルで昼ごはん。
寒い日でしたが、私は寒いのは気になりません。
ちゃんと防寒対策してるし。

京都御苑にはバードバスが設置してあります。
野鳥専用の水浴び場です。
周りを広く囲って人が入れないようにして、野鳥達を守っています。
そこでは野鳥の写真が撮りやすいので、いつもおっちゃんカメラマンがたむろしています。

おばちゃんカメラマンの私も写真を撮りました。
アオジの真正面顔です。


京都御苑名物のビンズイが二羽。水浴びを楽しんでます。


他にヤマガラやらシジュウカラやら、皆さん水浴びを楽しんでいました。

仙洞御所に行くのなら戻らなくてはならない時間になりました。
京都御苑は広大なので、歩いて行くと意外と時間がかかるのです。

戻り路、コゲラを見つけました。

コゲラは日本にいるキツツキの中で一番小さなキツツキで、スズメくらいの大きさです。

仙洞御所の見学は午後の1時30分からですが、20分前から中に入れます。
私は10分前くらいに着いて中に入りました。
ストーブを付けた待合室で待ちます。

仙洞御所の見学では、待合室以外に建物内に入ることはありません。
庭園の見学なのです。

宮内庁職員(うら若い女性)の説明によれば、退位された天皇皇后のお住まいのことを仙洞御所と呼ぶのだそうです。
(とすると、今の天皇皇后両陛下が退位されて、新しい御所を作ると、そこを仙洞御所と呼ぶことになるのでしょうか?)
かつてその場にあった仙洞御所は何度も火事にあって今はないのだそうです。
ただ、庭園は残されています。

今そこに建物としてあるのは大宮御所です。
大宮御所は皇太后のお住まいのことを言うのだそうですが、現在では天皇皇后両陛下や皇太子ご夫妻が御入洛の折、宿所として利用されているそうです。

現在では仙洞御所の敷地と大宮御所の敷地は一つの築地塀で囲まれて仙洞御所と呼ばれているようです。
元は仙洞御所の庭園の池と大宮御所の庭園の池は別々だったそうですが、18世紀に繋がれて、回遊式大庭園になっています。総面積9万1千㎡だから、とても広いのです。

ちなみに京都御苑の中には仙洞御所だけでなく京都御所や迎賓館もあり、それぞれ池のある庭園を有する広大な敷地が、築地塀によって囲まれています。

大宮御所の御車寄(玄関)です。

車寄せの階段は、今は5段ですが、数年前まで3段だったそうです。
そうすると1段1段がとても高く、お年を召された今の陛下には利用しづらかったそうで、作り直されたそうです。

大宮御所に付随する御常御殿です。

大正年間に洋風に改修され、英国の皇太子などが利用されて、迎賓館のような役割があったそうです。
今は迎賓館ができているので、そうした役割は終えています。

庭園はどこから見ても美しく作られているとか。




船を浮かべて池の中から景色を眺めても美しいのだそうです。
天皇皇后両陛下も、船に乗られて楽しまれることがあるのだそうです。

ガイドの職員さんにはしきりにつまずかないように注意されました。
なんでも去年は2名転倒して救急車がよばれたのだそうです。
飛び石やらなんやら、歩きづらいことや、写真に夢中になって、という理由があるのかもしれません。

京都の人は今の天皇皇后両陛下が退位されたら京都に戻られることを期待されているとか。
もし戻られたら大宮御所に住まわれることになるのかもしれません。

日本国民としては、両陛下にはいずこなりと好きな場所で、ごゆっくりお過ごしされることを願うばかりです。

最後に、こちらは京都御所のご門です。

こちらもいつか見学してみたいです。



ボランティア始めと百合根

2017年01月14日 | ボランティア
子供たちに綿繰りや糸紡ぎを教えるボランティアが今年も始まりました。

この冬から私も糸紡ぎを教えるようになりました。
2年目にしてようやく私自身が何とか糸紡ぎができるようになったからです。
糸紡ぎの研修もあるのですが、月1くらいだと覚えられるものではありません。
いっそ糸車を買って家で練習しようかと思ったくらいでした。(買いませんでしたが。)

糸車です。



よく誤解されるらしいのですが、手前の車輪の部分に出来上がった糸を巻き付けていくのではないのです。

糸を巻き付けるのはこの部分です。
手前の綿を左手の上にそっと持ち、右手で糸車のハンドルを回すと糸ができるのです。
ある程度の長さの糸ができると巻き取っていきます。
と書くと簡単そうですが、こつが要ります。

ハンドルで糸車を回すのですが、それで糸に縒りがかかるのです。
縒りがかかった糸は、手の中の綿の繊維を引っかけて持っていき、それにさらに縒りをかけると糸になるのです。

子供達に教えるのは簡単ではありません。
途中で糸が切れてしまったり・・・。
でも、糸ができると、どの子もみんな嬉しそう。

子供達の人数が多いので、2、30㎝くらい糸ができれば次の子に交代です。
本当に糸紡ぎを味わってもらうわけではないです。
糸紡ぎってこんなもんだよと分かってもらえれば良いのかもしれません。

子供達の保護者の方や先生にもお教えすることがあります。
お父さんや男性の先生は糸紡ぎの理屈に感心しきりです。
子供達や女性の反応とは違います。
それもまた面白いです。

しばらくはボランティアを頑張ってみたいです。


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ボランティアの帰り、近所のスーパーに買い物に寄ったら、野菜や果物の売れ残りを集めたワゴンの中に百合根が一つありました。


北海道産の百合根ですね。一つじゃなく、もっとあれば良かったのですが。
買って帰って植えます。

初夏になれば美しいコオニユリの花が咲くでしょう。


冬の花、冬の鳥

2017年01月10日 | 日記
お正月気分なんて全く感じないお正月でしたが、それも過ぎて、平穏とも言えない日常が戻ってきました。

兄は看護師さんの言葉もあって、やっと私がアレコレ言わなくても自分の手当てをやるようになりました。
それでもよく忘れます。
不機嫌というか落ち込んでいる時は特にそうです。
そういう時にはさり気なく声を掛けねばなりません。

それにしても、看護師さんの存在は大きいです。
単に医療的ケアだけでなく、生活の全体を見てくれている感じです。

家族だと、どうしても膠着状態というか、煮詰まってしまう時があるのですが、他人が入って一言声を掛けるだけでも状況は改善されます。
看護師さんの「妹さんの言うことは聞いてあげてくださいね」と言った言葉は兄の胸には入ったようで、時に不気味なまでに素直です。

庭はデイジーやらパンジーやら植えていますが、なんとも貧弱。
今、真っ盛りなのは生垣のサザンカです。

サザンカは白と赤があるのですが、今は白の花盛り。
アップで見るこんなのです。


玄関横にはプランターにガーデンシクラメンとカルーナで寄せ植えしてみました。


それでも、冬の庭は寂しいです。

  ~  ~  ~  ~  ~  ~

兄が車で昆陽池に行こうというので一緒に行きました。
ところが駐車場から10分程歩いて寒いから帰ろうと言い出し・・・。
何しに車で行ったのやら。

昆陽池はいつも通りヒドリガモ、オナガガモ、キンクロハジロがワンサカ。
写真を撮る気も起きません。

それでもチョコっと撮りました。

ユリカモメがたくさん飛来してました。


オオバンです。

オオバン、珍しくはないものの、今年は多いということです。

ポツンといるのはカモメの幼鳥でしょうか。


次回はバードウォッチング、一人で行って、もっとゆっくり楽しんでみたいです。


生活に余裕ができたところで、明日から私もボランティア始めです。




新年早々

2017年01月02日 | お出かけ
明けましておめでとうございます。

私は元旦の朝から頭痛と吐き気でダウン。
どうやら、連日の疲れが出たみたいです。

兄は28日に退院したのですが、まだまだ大変な状態です。
手術は3回に分けてすることになっていて、後2回手術する必要があるのです。

一番の問題は、兄が自分の病気にきちんと向き合わないことです。
これは発病の当初からでした。
そもそも病院に行くように何度言っても行きませんでした。
医師から勧められた検査も受けませんでした。

で、重体になり、死にかけて大手術してやっと生還したのですが…。

入院中からそうだったのですが、食後の薬も誰かが言わないと飲みません。
それも一度でスンナリとは飲みません。
薬だけではなく、病気に関わるすべてそうで、病院では看護師さんをてこずらせていました。
家に帰っても同じ。
私は、兄にアレコレしつこく言わなくてはならないことが疲れるのです。

もともと兄妹ですので、お互いの生活に干渉しあうことはなく、食事の場所も別の部屋で一人で食べていました。
夕食だけは私が作っていたのですが一緒には食べてません。

でも病気となると、干渉せざるを得ないのです。
術後の手当をいい加減にして、悪化して苦しむのは兄自身なのですが、当初から病気に向き合うことを完全に拒否しているようです。
「もう知らんぞー」と言いたい。

とまあ、正月早々重たい話ですみません。

二日の今日は、元々兄が買っていて、自分が観に行くつもりだった狂言のチケットを貰い、私が狂言を観に行きました。
(兄は狂言だけでなく、落語やコンサートや、その他色々なチケットを買っていたらしいのですが全て行けなくなったのです。)

大阪能楽会館での「天空狂言」です。


狂言を観るのは二度目。
普段は観客には見せていない社中のお正月の行事である舞初式が演目としてありました。

開場して直ぐの状態で撮った舞台の写真。

舞初式のための神棚が設えられていました。
普段はないものです。

舞初式では狂言の古い形というか、神様への奉納という祝言性を垣間見ることができます。

後、2演目あったのですが、どれも私には初見です。

着物を着て見に来ていた人もいましたが、私は洋服でした。

お正月ですし、狂言なので私も着物で行くことをチラとは考えたのですが、二日は訪問看護士さんが来る日でした。
お正月二日から看護師さんが仕事をしている横で着物の着付けをして出掛けるそぶりを見せるのも何ですので。

ちなみに看護師さんの存在は大きいです。
兄に色々と言ってくれますので。
その時だけは何とか聞いてくれます。その時だけですが。

なんとか乗り切るしかないです。