緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

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男子新体操を観にクラブ選手権に行ってきた

2024年09月15日 | 男子新体操
無茶苦茶暑い中、男子新体操を観に岐阜まで行ってきました。

場所は岐阜メモリアルセンターの中の“で愛ドーム”です。
ドーム状の屋内競技場です。



クラブ選手権の日程は9月の7、8、9日の3日間だったのだけど、私は7日は朝から観られるように6日夜から岐阜に入り、7、8日の競技を観ました。

クラブ選手権、今回は男子ばかり見てきました。
通常、演技は男女交互に行われるのですが、参加するチーム・個人が多くて、交互に演技すると時間がかかりすぎるみたいで、同時進行だったのです。

これって、実は見る方もやる方も大変なこと。
というのも同じドーム内の隣同士のマットで別の音楽かけて演技するわけだから、二つの音楽が同時に聞こえてくるわけです。

去年もそうだったみたいで、私はYouTubeに去年のがアップされているのを見てて、すぐに見るの止めました。
脳が二つの音楽を同時に聞くことに耐えられなかった。
そんな条件で演技する選手も可哀そうで・・・。

今回、観る前は心配だったのですが、席を女子のフロアから離れた場所にして、女子の音楽を聞こえにくくして観ました。
実際には三次元的に観る(聴く)わけで、YouTubeの音源みたいに、ほぼ平面的に耳に入らないので私みたいに聴きたい音のみ聞き取る選択的聴取が苦手な人でも何とか観ることができました。
それでも二つのマットで同時に演技というのは、できれば避けてほしいものです。

クラブ選手権とはどういうものかと説明すると、新体操は男女とも、高校や大学の部活としてインハイやインカレの場で競いあったりするのですが、クラブ選手権はその名の通りクラブでの参加が多いです。
今どき新体操は、男女とも地元の新体操クラブに小学生の頃に入って始める子がほとんどなので、キッズやジュニアの子達がクラブ選手権に参加するわけです。
それと社会人、シニアとか、マスターズとでもいうのでしょうか、そういう人達です。

もちろん、それだけでなく、男子の場合、インカレで全日本選手権に出る資格を得られなかった大学生達もクラブ選手権での順位次第で全日本選手権に出られるので起死回生を賭けて演技します。
全日本予選という形なので、社会人の選手もそこで頑張ります。

女子の場合は、よく知らないのですが、競技的な新体操ではなく創作系の新体操をしてたようです。
ある意味、女子は競技よりそっち(創作演技系)の方が見てて楽しかったりもします。
そういうわけで女子と男子はまったく違う内容で、私は男子の方を観てました。
クラブ選手権は写真・動画は撮影禁止なので写真は無しです。

7日の午前中はキッズ選手権で小学生の徒手(手具なしのフリーハンド)の演技でした。
私は一昨年にもクラブ選手権を観てましたが、中でもキッズ選手権の印象は随分異なりました。

岐阜に行ってきました 新体操編 - 緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

宿から大会が行われる「岐阜メモリアルセンター」まで、歩いて20分くらいです。宿の人は、近辺の地図も載っている観光用パンフレットで一番迷わない道を教えてくれてました...

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一昨年のキッズ選手権は、家族でなければ観たいとも思わないような演技が多かったのでした。
ですが今回は違っていて、総じてしっかりと演じていました。
後にX(旧Twitter)で知ったのですが、各クラブが基礎を重視し始めた成果みたいでした。

そういえば、過去に課題として各クラブのコーチの質の悪さが取り沙汰されていたことがありました。
それらが是正されてきたのかもしれません。
子供といえども、というより子供だからこそ、基礎を重視した教え方が重要なのでしょう。
2年で目に見える変化になっていて、8月の井原カップでも感じたのですが、とにかくレベルが上がってきているようです。

そうなると不思議なもので、出場する選手達の雰囲気が2年前とは違うのです。
休憩時間などにホール等で見かける10代前半の選手達は、2年前にはだらけた感じだったのですが、今回は違いました。
たまたま私が座った席近くにいたユースのチームの子達も、真剣に年長の選手達の演技を観てて、まさに男子新体操に本気出してる感じでした。

これはコロナがほぼ収まったし、今年から男子新体操が国スポ(旧国体)に復帰した影響もあるのかもしれません。
男子新体操のミックス部門では女子の選手達が大活躍してましたし、観客の数も男子新体操を観てる人の方が明らかに多かったのです。

それより今年の特徴は社会人選手の活躍でした。
男子新体操を社会人になってもやり続けるというのは本当に難しいことなのだそうです。
でもそんな社会人選手達が、練習場所やら練習時間の確保という困難を乗り越えて、学生達の演技と遜色ないというより、それ以上の演技をしていました。

中でも社会人の団体は迫力がありました。
社会人団体で優勝したのはKOKUSIKAN RGでした。
国士舘大学新体操部のOB達の演技でしたが(1名だけ花園大学のOBが混じってました。東京で練習できる人ということで声をかけられたらしい)、優勝したので11月の全日本選手権に参加できる筈、是非、学生達に負けず頑張ってほしい。

KOKUSIKAN RG、演技があまりにも素晴らしかったので、大歓声が上がっていたのですが、私の後ろの席にいた女性は興奮しすぎて叫び声を上げてました。
終わってから「うるさくして御免なさい。初めて観たものだから」といって、しきりと謝ってました。

この時のKOKUSIKAN RGの演目は、確か国士舘大学が2017年にフィンランドのAGG(aesthetic group gymnastics)の大会で、招待を受けてエキシビションで演じた演目だったと思います。
その時の大会でも、やんやの大喝采を受けたという話ですが、後ろの女性の興奮ぶりを観ると、なんか想像できます。(笑)

ちなみにAGGというのは北欧で盛んな女性のみの体操で、日本語にすると審美グループ体操になるのかな。
コンセプト的にヨーロッパ発祥の女性の新体操よりも日本の男子新体操に近いものです。

今回の後ろの席の女性の反応もそうなのですが、去年神戸で観た2名の男子新体操の選手が客演したバレエの舞台でも、男子新体操の選手が出てきて演じ始めるとそれまで静かだった劇場全体もどよめいて盛り上がるのです。
その時も、後ろの席の女性の感嘆に堪えぬような「凄い、凄い!」と言う声が聞こえてました。

そういうのを見てると、男子新体操がもっと認知度が上がって、たくさんの人が観ることができるようになったら、絶対に人気が出ると思うんです。
もちろん、ある程度の水準以上の選手や演目でないとダメでしょうけど。

というわけで色々と観て楽しんできました。
もっとも、一人旅だとなぜかお食事難民になる私のことです。
岐阜でのホテル近くの定食屋の夕食は、やはりというか、今まで未体験の超絶不味いものでした。(ホテルで教えてもらった店です!)
「孤独のグルメ」の主人公は、ふらっと入ったお店で美味しいものを食べてます。
私はどうしてこうなの!!

でも競技会場でのランチは、私はその店のことは知らなかったのですが、知る人ぞ知るお店だったみたいです。
「コッペ亭」というフワフワのコッペパンに色んな具材を挟んだパン屋さんでした。
そこが出張で店を出していて、それはそれは美味しかったです。
今後はクラブ選手権でのランチには困らなさそう。
でも遅く行くと売り切れてしまうそうです。
やはり早くいかなくてはね。




岡山へ 井原カップを観に行く

2024年08月24日 | 男子新体操
先日、岡山へ男子新体操の競技会「井原カップ」を観に行きました。
二日間の日程だったので岡山で一泊。

新体操の競技会は女子の新体操も一緒に行われることがほとんどなのですが、井原カップは珍しく男子新体操だけの競技会です。
暑い中、岡山まで新幹線で行って、会場のジップアリーナ岡山までバスで行きました。

井原カップは地方の競技会なのでこじんまりとしています。
参加チームは四国の香川や徳島も含め広島・岡山・兵庫と瀬戸内沿岸がほとんど。
その辺り、大きく括ると経済・文化圏になるみたい。

ジュニアと高校生の競技会です。
写真や動画は撮影禁止です。

薪能の時にも思ったのですが、ジュニアのチームは一番小さくて小学2年生。
そういう子から中学生、高校生と順に演技を観ていくわけです。
そして最後はエキシビションで倉敷芸術科学大学男子新体操部の演技です。
一人の人のそれではないですが、人間の年齢による成長がくっきりと浮かび上がります。

もっとも、能の仕舞は薪能の時に見たように90代でも舞えるけど男子新体操はさすがにそれは無理(笑)。
でも仕舞であれ男子新体操であれ、小さい時から習っていれば背骨がコンニャクでできているのかと思うようなクニャクニャした子にはならないと思う。

そしてもう一つ気づいたこと、体形(スタイル)の変化です。
中学生くらいの子を見るとスタイルのいい子が多いのです。
もちろんそれは新体操をやっているからではなく、世代の変化です。
頭が小さくって手足が長くて顔立ちも整っている。
でもそれと演技の上手下手はまったく関係ないのです。
いかに新体操が見せるスポーツだといっても、審判がスタイルや顔で点数をつけるわけではないし。(女子の場合は事情が違うかも)

一人で観に行って、別に聞き耳立てているわけではなかったのですが、周囲の色んな話が聞こえてきます。
“ここだけの話”が多くて、私が密かに考えていたことを話されていてホッとしたり。
他人の話もなかなか面白かったです。

一日目は個人競技で二日目は団体でした。
岡山市のビジネスホテルで一泊。

岡山、路面電車が走ってます。


そして二日目、団体競技です。
観ることを期待していた井原高校の団体は、一月後に佐賀で開かれる国スポ(旧国体)のために調整しているとかで欠場。
後を引くような怪我ではないものの選手に故障者がいたみたいです。

もう一つ、是非観たかったエキシビションの倉敷芸術科学大学男子新体操部の団体、練習の時から組技で凄いのやってました。
倉敷芸術科学大学、去年の演技は繊細すぎてインパクトに欠けるきらいがありましたが、今年度は曲といい、構成(振付)といいダイナミックで期待できそうでした。

ところが、です。
エキシビションの本番、組技が練習の時のと違い『ん?』と思ったのですが、その後ちょっとおかしくなりました。
失敗したのかなと思いつつ見ていたのですが、演技が終わるとすぐに審判の先生がマット上に行きました。
演技中に負傷した選手がいたのでした。

大学生、月末には鹿児島でインカレがあります。
それまでに治るかどうか、心配です。
彼は確か4年生だから男子新体操の競技者としての集大成の筈。
補欠の選手もいるでしょうが、団体競技でそんなに簡単に選手が入れ替われるわけもありません。
どうなるか分かりませんが、こういうのが一番見ていて辛いのです。

というわけで、ちょっと心配なまま井原カップは終了。

次回の私の遠征は9月に行われる岐阜でのクラブ選手権です。
全日本選手権の出場権を賭けて熾烈な戦いが繰り広げられるでしょう。
ホテルも予約しているし、楽しみです。


これは行かなきゃ

2024年02月29日 | 男子新体操
3年続けて宮城県白石市で開催されている男子新体操の祭典、「ONE GYMNASTICS FESTA」 (以下OGF)、4年目の今年はクラウドファンディングで150万円集まったら開催することになっていました。



OGF、今まではコロナで助成金が貰えて、それで開催できていたみたいです。
「コロナの頃は助成金が貰えた」とは能楽の先生も言ってましたので、イベント系はコロナが明けて逆に大変になった面もあるみたい。

男子新体操に特化したイベントって、あまりないので私も応援する意味で支援のお金を出したのだけれど、仮に達成しても白石まで見にいくのは遠慮しておこうと思っていました。
理由は関西から宮城県白石市は遠いということ。

それともう一つ、一昨年は行ったのだけど白石市の印象が良くなかったこと。
それはブログにも書きました。

旅先で現金難民になる(´;ω;`)ウッ… - 緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

最近、予定が立て込んでいて、ブログをupするひまがありません。ブログネタばかり溜まっていきます。写真の整理もできないです。人に読まれなくても、記録代わりに書き残し...

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ところが150万円は早々と達成し、セカンドゴールとして250万円を設定、それを達成出来たらもう一か所で開催することになりました。
期限は2月29日。
それも2月28日に達成しました。

で、もう一か所の開催場所はというと9月に岡山県井原市付近らしい。
ふ~ん。

まだ確定ではないみたいですが、私の考えでは井原市は、街の雰囲気は悪くないけど行くのに無茶無茶不便な場所。
宿泊施設もないと思う。

白石市は新幹線の駅がある場所なので交通の便は良かった。
もう一か所は井原カップが行われ、同じように新幹線の駅がある岡山市にしといた方が良いと思う。
その方が誰でも行きやすい。
と書いてみたけれど、誰も私の意見なんか聞いてないって。(笑)

でも岡山県なら是非行かなくちゃね


12月の男子新体操演技会 振り返り②

2024年01月23日 | 男子新体操
肝心の花園大学の新体操発表会ですが、そこでも尾上達也選手が大活躍でした。
プログラムの最初は、系列の花園幼稚園の園児達によるミッキーマウスダンスでした。
そこで園児達と一緒にトレードマークの大きな白い手袋をはめて踊っていたのが尾上選手。
『あんた、井原でバラの花を口に咥えて踊ってませんでした?』と思わず言いたくなった。

尾上選手、全日本のスティックの演技では、ほとんど神がかっていて鬼神のようだとさえ評されていたのに、ここでは超可愛い振付のミッキーマウス。
鬼神からバラの花を咥えるところまでは何とか分かりますがミッキーマウスは反則でしょ。
いわゆるギャップ萌えというやつで、婆の私も好きになってしまいそうでした。

花園大学の新体操部は岡山にある倉敷芸術科学大学の男子新体操部と仲良くしていて兄弟みたいな感じです。
一緒に練習したりもするそうですが、オープニングはコラボしての集団演技でした。

白のTシャツが倉敷芸術科学大学で青が花園大学の学生。
このTシャツは花倉コラボTシャツといって、私も白を購入しました。
夏になったらそれ着て新体操見に行きます。

花園大学の集団演技、毎年見事なのですが、今回は少しバラけた印象。
短期間で、場所も京都と岡山という二つの集団を合わせての演技ですので、それでも上手くまとめた方なのかもしれません。

賛助出演では色んな団体や個人が来ていて、細かく書くときりがないです。
男子新体操だけでなく、花園大学の新体操部は女子もいるので女子の新体操もありますし、賛助出演の中には女子で男子新体操をする少女の選手も2名いました。
男子新体操でしたが少女らしさを演出した創作演技でした。

女子の男子新体操に関しては、今は様々な試行錯誤の最中なのでしょうね。

お金の話をすると、井原フェスティバルは500円、花園大学新体操発表会は無料です。

花園大学に行ったのは12月17日だったのですが、23日にはバレエの「くるみ割り人形と秘密の花園」を見に、神戸文化ホールに行きました。
こちらは有料でそこそこの値段。バレエですから。
バレエと男子新体操、何の関係があるのかと思われそうですが、ある意味それが知りたくて見に行ったのです。

きっかけはYouTubeにあった、ある男子新体操の演技に対するロシアの人のコメントでした。
彼は「これはロシアのバレエの古典だ。振付師は誰か?」とコメントしていたのです。
それを読んで、いくら何でもバレエと男子新体操は似ても似つかないだろうと私は思ったのですが、でも人(外国人)によってはそんなふうに思う何かが男子新体操にはあるらしいのです。

そんな時、2名の男子新体操の選手がバレエの舞台に賛助出演すると知り、それが「くるみ割り人形と秘密の花園」だったのでした。
バレエの中に男子新体操はどのように組み込まれているかが知りたかった。

結果は、あの長丁場の舞台で一番観客が拍手していたのは2名の男子新体操の選手が演じていた時でした。(私の後ろの席の人は「凄い」「凄い」を連発してた。)
でもそれは彼ら2名のタンブリング、つまりアクロバットの演技に対する拍手だったのです。
これはちょっと違うなと思いました。

私は男子新体操が本来持つ美しさがそこでは十分に表現されていないと思ったのでした。
振付師の意図が違うというか、単純にアクロバットが期待されていたのかなと感じられたのでした。
もちろん、振付師は男子新体操のアクロバットの芸術性を理解して起用していたと思いますが、それでもアクロバットを重視しての起用だったと思います。
男子新体操出身のダンサーやパフォーマーにはアクロバットが期待されることはよくあることかもしれません。(アクロバットができるから需要があると聞いたことがある。)

翌日のクリスマスイブには、私は「南甲子園体操クラブ発表会」に行きました。
無料です。
場所は兵庫県立尼崎西高校の体育館。
地元も地元、30分超で行ける所です。

地元の尼崎西高校、実は男子新体操が強かったのでした。
南甲子園体操クラブで新体操をやっていた子達が場所的に尼崎西高校に入学することが多かったからみたいです。

開場を待っている人達の話を漏れ聞くと、前日に香川県であった坂出工業高校新体操部の発表会を見て、その日は尼崎西高校に来たという人もいました。(はっきり言って推し活です。)
遠方から見に来る人の場合、坂出市と尼崎市はまとめて行ける場所みたいです。
尼崎市在住の私が香川県まで行くとなると、ちょっと考えますが。

南甲子園体操クラブ発表会の場合、もちろんそこ出身のOB選手の素晴らしい演技も見られるのですが、今クラブにいる小学生達の演技というか、OB選手も含めての縄跳び競争や逆立ち競争も楽しいのでした。

縄跳び競争で競技に特別参加した兵庫県のマスコットキャラクターのはばタン。

はばタンはひよこじゃなくてフェニックス(不死鳥)です。
阪神淡路大震災の炎の中から不死鳥のように蘇る被災地をイメージしてます。

はばタン、でかくて重い着ぐるみの筈なのですが縄跳びしてました。
さすがに自分で縄は回せず、二人の人に回してもらってましたが回す方も大変だったと思う。
ずいぶん縄跳びが続いて『はばタン凄~い』って感じでした。

でも私は見たのでした。
はばタンが縄跳び競争が終わって、見るからにヘロヘロな様子で体育館奥の扉に消えたのを。
後で逆立ち競争の時はさすが参加せず、必死に逆立ちしている選手達にちょっかい出してました。

OB選手の中で、地元でちょっと話題になったのは現在青森大学在学の岩淵緒久斗選手でした。
彼は確か大学2年の時にインカレで優勝し、2023年の全日本では個人総合で2位でした。
そして今年の春からシルクドソレイユに入団します。
彼は高校生の頃から夢はシルクドソレイユで活躍することと言ってましたので夢を叶えるのですね。
才能のある若い人が海外に活躍の場を求めるというのは頭脳系も身体系も同様のようです。

以上、駆け足で12月の男子新体操演技会の報告でした。
12月はあちこちで発表会や演技会があって忙しかったのでした。

12月の男子新体操演技会、振り返り

2024年01月18日 | 男子新体操
昨年12月、男子新体操関係の催しに、近場の4つほど行きました。
遅くなりましたが簡単に振り返りを書いておきます。

男子新体操だけでなく女子の新体操も、12月は試合が終わっていて発表会のシーズンです。
私は試合よりも発表会の演技の方が好きかもしれません。
選手達は伸び伸びと楽しんでいるし、ルールに縛られない創作演技や集団演技も見られるからです。
そして今年は本格的なコロナ明けで、思いの丈の声援、声掛けなども解禁になりました。
皆で楽しもうという雰囲気がありました。

最初に行ったのは12月3日、岡山県井原市で開催された井原フェスティバルです。
人によっては這ってでも行きたいという催しです。

私は体育館のフロアを見下ろす観覧席ではなく、フロアに置かれた席に座りました。
お隣にはやはり一人で見に来た女性達が座っていました。
聞けば一人は名古屋、一人は富山から来たとか。
富山の人は泊まりだったそうです。

井原フェスティバルは、見に行くほとんどの人のお目当ては男子新体操なのですが、女子の新体操の演技も見られます。
それも男子に負けじと2023年に大活躍した一流どころのチームや選手達が招待されていました。
国士舘大学や日ノ本学園高校!! 彼女達の演技も無茶苦茶見応えありました。
もちろん、地元の女子チームも頑張ってました。

写真は禁止なのですが、終了後、選手達との自由な写真タイムがありました。
その時に選手達が演技するタンブリングマットの上に乗っても良いということでした。
そんな機会って滅多にない。

私はタンブリングマットって、どれくらい跳ねるのか自分で確かめるべく、喜んでマットの上に上がり、ピョンピョンしました。
タンブリングマットは跳ねるというより、タンブリングの際に選手の体にかかる衝撃吸収が目的のマットで、ピョンピョンするとボンボンって感じでした。

その時に撮った井原高校の選手達。サービスでI字バランスをしてくれてます。(I字バランスは誰でもできることではありません!)


集合写真


私が一番印象に残ったのは招待されていた花園大学の尾上達也選手の演技でした。
全日本では総合で3位でしたが実力的には1位と変わらない。
実際種目別では4つの種目のうち2つが1位、後の2つが2位。
総合で1位2位の選手よりも良かった。
花園大学、ここ数年団体が元気ないので、個人総合でも花園大学の彼に優勝してほしかった。

尾上選手、井原フェスティバルでは創作演技を見せてくれました。
途中で赤いバラの花を口に咥えて踊り始め、観客一同呆気にとられて見てました。
たぶん、バラの花を咥えて踊った男子新体操の選手は彼が初めてだったんじゃないでしょうか。

演技の途中でバラの花を投げたのですが、演技終了後、スタッフがそれを拾い、井原高校出身で今現在青森大学在学の原田選手に渡したみたい。
そして、なんちゅうファンサービスをしてくれるのでしょうか、原田選手は跪いて尾上選手にバラの花を返した・・・。

写真はOuen Mrg様からお借りしました。こんなベストショットはプロでなければ撮れません。
私は見ていなかったのですが、見ていた女性ファンは騒然となったらしい。
萌え~、ですね。

原田選手、知る人ぞ知る、井原高校の最高傑作と言われている2019年の演技で中心となっていた選手で、国内外で人気があるのですよ。
跪いてバラの花を返した一件は、私はその時は見てなくて気づかず、帰ってからSNSで騒がれていて知りました。



2週間後、私は花園大学新体操部発表会に行きました。
友人も見たいというので二人で行きました。
花園大学は京都の大学です。
ラグビー場のある花園と思われ、東大阪の大学と勘違いする人がいるらしい。
京都の臨済宗の大学で、座禅のカリキュラムもあるとのことです。

私が花園大学の発表会に行ったのは2度目でした。
今回は新体操とは関係なく、ちょっと特別な体験をしました。
というのも、私は極度の方向音痴で、前に行った時は何がなんだか分からない内に発表会が行われる花園大学の体育館前の門に着いていたのですが、今回は友人と一緒だったのでスマホのナビを利用したのでした。
それが良くなかった。

前に行った時とはまるで違う道だなと思ったのですが、とにかくナビの通りに歩いていくと花園大学に着いたのは着いたのです。
でも、花園大学のキャンパスってだだっ広くて色んな建物がある。
着いたのはたぶん正門だったのだと思います。
そこから体育館に行く経路が分からなかったのです。

そこでちょうど大学から出てきた中年男性に体育館の場所を訪ねてみました。
するとその人は「僕は大学の関係者ではありませんが」といいつつ、引き返して大学の受付まで案内してくれました。

その先でも、体育館に着いたものの変な場所から入ったので観覧席に行けずにいると、通りがかった新体操部員の若い女性がやはり付き添って案内してくれました。
観覧席で、私は前年にフロア席から見て見辛かったので体育館上部のキャットウォークに行く方法を別の新体操部員に聞くと、やはり付き添って案内してくれたのでした。
どの人もとても親切で、そこまでしてくれなくて良いのになぜか付き添って案内してくれる。
その親切な振る舞いが全く自然で、なんか申し訳ないくらい。

そして帰り道、行きと異なる門から出たのでバス停までの道が分からない。
犬を連れたお爺さんが歩いていたのでバス停の場所を聞くと、お爺さんの分かる範囲ながら丁寧に教えてくれ「分からなくなったら歩いている人に聞いてください。誰でも親切に教えますから」とのこと。
私、自宅周辺で人に道を聞かれたら、そりゃあ自分は教えはするけれども、自信を持って自分が住む町の住人が「誰でも親切に教える」とはよう言えない。

その先はお爺さんの教えてくれた通りに行くつもりだったのですが友人は不安だったらしくコンビニを見つけると「コンビニでもう一度聞いてみよう」と言い出しました。
私は内心『コンビニの店員に聞くなんて迷惑じゃん』と思いましたが友人が不安そうなので仕方なくコンビニに入りました。

すると20歳前後のお兄ちゃん店員がしゃがみこんでレジ前の棚に品出しの最中。
私が遠慮がちに道を尋ねると了解って感じで立ち上がって店の外に出て詳しく道を教えてくれたのでした。
そこには、ほんのわずかのめんどくさそうなそぶりもなく、全く自然に親切が示された感じ。
爽やかというか何というか。

この日、私が花園大学とその周辺で出会った人達は、誰もかれもが異様に親切だったのでした。
人には親切にすべしというローカルルールが花園大学周辺にはあるのでしょうか。
「誰でも親切に教える」というお爺さんの言葉からすると単なる偶然とも思えなかったのでした。

長くなったのでここで一旦切ります。