緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

エッセイとフォト

日々の発見と思いのあれこれなど

柿の収穫

2015年10月29日 | 庭の植物
北からやって来た冬鳥のジョウビタキの「ヒッヒ、カッカ」という声が聞こえ始めると、柿の収穫の季節です。

今年は、我が家では、例年より少し遅れての収穫です。

庭の柿は、今年は生り年ではなく、実は少なかったです。
すでにメジロ、スズメ、ムクドリといった野鳥に食べられたり、熟して食べられなくなった物も多数ありました。


柿の実は枝ごと切り落とします。

今時分、奈良の方に行けば、ひなびた駅の前あたりにトラックで柿を売っていたりしますが、枝ごとのことが多いです。一枝幾らって感じ。

写真の右手に写っているのはミーちゃん。人が何かやっていると、必ずやって来て邪魔します。

柿の実は3分の1は採り残しておきます。

昔から日本では、柿の実は、下の方の3分の1は道行く人が、中の方の3分の1は柿の木の持ち主である家の人が、上の方の3分の1は鳥達が、食べるようにするといいます。

実際には、家の柿は、半分くらいは野鳥が食べています。
それに、さすがに道行く人には差し上げず、ご近所や知人にお分けします。

ちなみに、我が家の柿は半甘半渋の柿なので、念のため焼酎で渋を抜いて差し上げてます。


韓日食博で韓国料理

2015年10月18日 | お出かけ
兄とドライブに行ってきました。
というと、仲の良い兄弟のように思われるかもしれませんが、実は母が生きていた頃には、兄と一緒に出掛けることは、用事でもなければなかったのです。
兄弟二人きりになってしまったし、兄も仕事を辞めたので仲良くしようということでしょうか。

行き先は万博公園です。今、万博公園の中の国立民族学博物館の特別展で、韓日食博をやっているから、それを見にいこうと。

私、辛いのが苦手で、一度、知人に韓国料理のお店に連れて行ってもらって、出てきた料理が辛すぎて、何一つ食べられなくて、何も食べずに帰ったことがあります。
当然、あまり気がすすまなかったのですが、兄は、本当は常設展に興味があったらしく、それならと行くことにしました。
私も、万博公園は今まで何度も行ったことがありますが、国立民族学博物館は入ったことがありませんでした。

またしても、というべきか、兄は万博公園近くに来ると、手近な北口の駐車場に車を入れました。
私は『それはおかしい。中央正門の駐車場でないと』と思ったのですが、運転しているのは兄なので、黙っていました。
案の定、とても不便な場所で、帰りは場所が分からず、歩き回ることになりました(万博公園は広大なのです!)。
どうやら、最初に目についた駐車場に車を停めるのは兄の癖のようです。



特別展の韓日食博の方は、体験コーナーが色々とあって、子供が行ったら楽しいと思います。
展示会場で何か食べられたりはしませんので、その点は期待してはいけないです。

常設展の方は、とにかく広いし、展示物も多いので、1日ではとても回りきれません。
内容は、アジアが多い印象でしたが、世界中の民族の日常生活、祭礼、儀式、芸能を紹介しています。服飾や楽器の展示もあります。

見ていると人間のイマジネーションの世界が躍り出ている印象で、魅入られたりしたら変ちくりんな霊を自宅までお持ち帰りしそうなので、さっさと見て回りました。
写真も撮ってもいいのですが、あまり撮りたいと思いません。

一つ気に入ったのはメキシコのフォークアートの木彫です。

同じくドラゴンの彫刻。

お昼は博物館内のレストランに入りました。

民族学博物館らしく、メニューにはエスニックなものが多いです。
兄が頼んだのはパッタイというベトナム風の焼きそば。スープが付いてます。

私が頼んだのは、特別展に合わせた韓国料理で「白のご膳」です。
辛いかどうかは事前に聞いて、青唐辛子だけは辛いと言われました。それは残して食べましたが、とても美味しかったです。

「赤のご膳」というのもありましたが、見るからに辛そうでした。

現在は「白のご膳」に替わって「青のご膳」が出ているそうです。

食後は日本庭園を散策。


有名な蓮池ですが、葉も花も枯れています。また来年、美しい花を咲かせてくれるのでしょうね。


公園内ではドングリの実がたくさん落ちていました。
これはマテバシイの実です。

炒っても良いし、自家製クッキーの中に入れても美味しいものです。
日本では数少ないアクがなくて食べられるドングリですが、拾う人もなく、たくさん落ちていました。

帰りは駐車場を探して疲れましたが、たまの一日、遊びに行くには良い場所でした。


細く長くのボランティア?

2015年10月11日 | ボランティア
市の文化財収蔵館のボランティアですが、続けています。

8月9月は、保育園、幼稚園、小学生たちの藍染体験のお手伝いに何度か狩りだされました。

自分の機織りの練習の方は全然です。

やっと、この前、綿繰りと糸紡ぎのやり方を教えていただきました。

これが綿繰りの道具。

この道具に、種の付いたままの綿を巻き込むように入れて種を分離させます。
手で種を取るのは手間がかかり過ぎるし、きれいに取れないのです。

そうやって種を取った綿は、今度は打ってフワフワにするそうです。
そうして、フワフワにした綿で糸を紡ぐのです。

これが糸紡ぎ。(写っているのはわたしではありません。)


綿繰りは、簡単なのですが、糸紡ぎの方はその人に合わせたコツが必要で、1回や2回、習ってやっても、うまくいきません。糸が細くなったり、切れたり。
その時、その時、修正していくのですが、その方法も、何度もやらないと身に着かないように思います。
もっと頻繁に練習できればいいのですが、なかなかです。
家に持って帰って練習するわけにもいかないし・・・。

練習の後、綿作りの圃場で草取りをしながら『こんなんで良いのかしら』と、たぶん、私は鬱陶しい顔をしていたのでしょうね。最年配の方が、私の側に来られて「細く長くやからね、細く長く」とおっしゃいました。
細く長く続ければよいというアドバイスの言葉でした。

そうなんです。このボランティア、ゆるーい繋がりだと最初に聞いていたのです。来れる時に、来ればいい。自分の興味のあることをやれば良いと。

あまり深刻に考えずに続けることにします。





きのこと植物の観察旅行 in 岡山

2015年10月05日 | 旅行
ここのところ、旅行やら、あれこれのゴタゴタやらでブログはすっかりご無沙汰してました。

で、旅行ネタで復活です。

行った所は岡山県真庭郡新庄村。5月に行った自然観察旅行の秋バージョンです。

毎年1回くらい、かつてボランティアスタッフとして参加していた自然観察会のOB達でバスを仕立てて行くのですが、今年は2度目。

新庄村は昔の宿場町です。

街道の風景。


並木は桜で、凱旋桜と呼ばれています。日露戦争の頃に植えられた村のシンボルです。
宿場の中の貸別荘で泊りました。

宿場を少し離れると完全な田舎の風景が広がっています。




秋なのでキノコも目的の一つ。観察ときのこ食。今回はキノコ狩りはやりませんでした。
地元のキノコに詳しい方が、私達が来る日の早朝にキノコを採って、夕食を食べる予定だったお食事処に持って行って、料理をお願いしたのだと思いますが、「1本でも怪しいものがあれば・・・」と断られたらしいです。
結局、夕食後、貸別荘に戻って、自分達で、そこの囲炉裏で炙っていただきました。



実はこの中に一種類だけ、ここ10年程で、食べた人が何十人も死んでいるというキノコがあります。
長い間、普通に食べていたキノコで、採れる地域にもよるらしいのですが、平成16年以降、毒キノコに変異してしまったらしいのです。(スギヒラタケと言います。)恐いですね

それを除いて、モノによっては炙る前に茹でたりして頂きました。
翌日、誰も何ともなかったところをみると、毒キノコは食べなかったみたい。

(3年程前、やはり秋に新庄村に来た時は、キノコ狩りもして、お土産にたくさん持って帰りました。母も生きていたのですが、誰も食べてくれず、私一人で食べたこともありました。)

夕食は、元は脇本陣だった家がお食事処になっていて、古いお部屋も見ることができます。

そして、キノコを使わなかったお食事はこれ。


赤パプリカの天麩羅みたいなものもありましたが、ミズ(ウワバミソウ)のような地元で採れる山菜なども使っていました。

植物観察は村の近くの山です。標高は700メートルくらい。
今回はいつもの植物の先生だけでなく、キノコについては、地元のキノコに詳しい方にお話を伺いました。
冬になると雪が2メートルくらい積るとか。

ナナカマドの実が色づいていました。


ツチアケビの実。手前に見える木は関係ないです。毒ではないですが食べられません。

ギンリョウソウモドキ

どちらも光合成を行わない腐生植物です。

ナラタケです。先ほどのツチアケビと共生、というか寄生関係にあります。
食べられます。但し生食は止めといた方がいいみたい。


落ちていたキハダの実。木の皮は薬用になります。実は食用にはなりませんが、食べてみました。刺激的な味で、後で飴を貰って口直ししました。


ちなみに、植物の方の先生は、五感を使って、時には第6感も使って植物を観察せよというのがモットーです。というわけで、味覚は大事なわけで結構食べるのです。
(良い子はマネをしてはいけません。特にキノコはダメ。)

それと、植物の名前を先生にやたら尋ねると怒られます。
もちろん先生は良く御存知で、時にはラテン名まで御存知なのです。
ただ、名前を憶えてそれで終わりの人があまりに多いので、それでその植物が分かったことにはならないし、自然観察にもならないと言いたいのだと思います。

美しい花も少し。
オオバショウマ。

モミジガサ。


昆虫も。
クロコノマチョウ。ほとんど葉っぱにしか見えないです。

プライマシリアゲ。交尾する時、雄は雌にプレゼントを上げるんだそうです。


キノコの名前も、植物の名前も、正直、覚えられないけれど、山の中をノンビリと歩きながら、多様で多彩な動植物が、何万年、何億年と生を繋いでいるのだと思うと、それだけで感動です。

同じ仲間達との観察旅行はまた来年になります。

また元気に行けたら良いと思います。