緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

エッセイとフォト

日々の発見と思いのあれこれなど

ドキドキの新年度

2021年03月29日 | 日記
新年度が始まります。
今回の新年度、いつもと色々と違っています。

まず一つ目は町会の地区の担当者になったこと。
細かい仕事が幾つもあります。
毎月、回覧板で回す用紙を地区内の各班の担当者の家に行き、ポストに入れておくこと。
町会の会費の集金のとりまとめなど。
4月から早速、町会の総会にも出席しなくてはなりません。
真面目にやるしかないです。

町会、めんどくさいので脱会者が相次いでいます。
ホントハ ワタシモ ヤメタイデス・・・。
昔は班内のほとんどの家が町会に入っていましたが今では半数にも満たないのです。
町会、色々とやってくれてはいるのですが。

もう一つは公民館の茶道教室の会計担当。
これもめんどくさいのですが、そんなこと言ってられません。
続けるのならやるしかないです。
細かな引継ぎは次回4月になってからあります。


これは前回、私が公民館に持っていった干菓子の入った入れ物。
金沢の親戚にいかなごのくぎ煮を送ったところ、お返しにお菓子が送られてきました。
その内、お干菓子になりそうなのがこれでした。
この小箱の絵、一つ一つ九谷焼の職人さんの手描きだそうです。
ですが小箱は陶器製ではなく紙製です。
中のお菓子はチョコレートでコーティングされたあられでした。

お稽古で出すお干菓子ですが、コロナで旅行に行く人がおらず、今までよくあったお土産をお干菓子にするということが出来なくなっています。
それで近所の生協で購入したりしているみたいです。
主菓子をはじめ、お菓子を用意する人も決められているのですが、その精算は会計の仕事になります。
お土産や貰い物のお菓子の場合、もちろん精算はありません。

もう一つ、これは本当にどうしようというのがボランティアです。
ボランティアもコロナでほとんど無かったのですが、4月から博物館で、来られた方を対象に体験教室を開くみたい。
綿繰り、糸紡ぎ、だけなら大したことないんですが、機織りまで体験して貰うことになりました。

先日、博物館に行って私が織ったコースター。

お世辞にも上手く織れていません。
これを来館者にも作ってもらおうということです。

このコースターは裂き織です。
つまり古い着物を解いて、生地を裂いて紐状にして、それを緯糸にして織っています。
裂き織にすると、紐は糸に比べると太いので織る時間が短くて済むのです。
ただ問題は、紐状にする時に折り返し地点がごろごろすることです。
(裂くといっても、短く裂き切るのではなく、長い紐状に切るので。)
それをそのまま織ると私が作ったコースターみたいに不格好になるのです(-_-;)

どれくらいの体験希望者がいるのか分からないのですが、機織りまですると時間がかかります。
希望者が多いとあまり手をかけることは出来ないので、色々と簡略した方法をベテランの方が考えてくれたのですが、そのやり方を知っているボランティアが少ないのです。

私はたまたまそれを見ていて、それでみどりさんは見ていたからできると思われたみたいで・・・💦
(出来るわけないだろと言いたい、というか既に言ってるのですが…)
今までは綿繰りと糸紡ぎだけで、機織りまで教えた経験は私にはないのです。
4月になったらボランティアに行くことになってますが、できるかどうか。
いざとなったらベテランさんを呼ぶしかないですが、今からドキドキです。

こんなふうにめんどくさい事や、難しそうな事をやっている内は私もボケないだろうと自らを慰めています。

                    


雨が降って庭の草花が一気に成長を始めました。

お正月用に買った葉牡丹、花が咲いてもう終わりです。


これは吾亦紅の葉っぱ。水滴が美しくてマクロレンズで撮りました。


いつの間にか咲いていたダッチアイリス。


今を盛りのクリスマスローズ。


我が家の名物ゼンマイ。







ゼンマイを見ていてアレコレ思いました。

芽を出したゼンマイに付いている綿毛のようなもの、昔の人はそんなものさえも利用したようです。
ゼンマイ紬です。
真綿(というと誤解する人もいますが、木綿のことではなく屑繭から取った絹の綿)の中に入れて織ったそうです。
保温性と防水性に優れていたらしいです。

ゼンマイ紬、今では高級品ですが、昔はゼンマイの綿毛まで利用したくらい衣類の材料に不自由していたのでしょうね。
紬自体、屑繭から作られていて、出来上がった着物は普段着であり作業着でした。
ですから紬は、正式な茶の湯の席や披露宴などには着て行ってはいけないと言われています。
例えて言えばジャージみたいな感じだったのでしょうか。
今では理解の難しい話です。

ソール・ライター展を観に行く

2021年03月26日 | 写真
最近、写真をサボっています。
野鳥の写真を撮っても、我ながら工夫が足りません。
以前行っていたカメラ教室のOBによる撮影会もコロナで流れてばかり。
刺激を受けることも無くなりました。

そんななか、先日、JR京都の伊勢丹内にある美術館「えき」KYOTOに「永遠のソール・ライター」展を観に行きました。
きっかけはブロ友の森生さんのブログ「林住記」の記事にソール・ライターの写真が紹介されていたこと。
私はソール・ライターが紹介されていた日曜美術館は見ていませんでしたが、記事で興味を持って、京都で展覧会が開催されると知って見に行きました。

ソール・ライター(1923-2013)はアメリカ合衆国の写真家です。詳しくはここ
彼は若くしてファッション写真の世界で成功するのですが、制約の多いファッション写真の世界に嫌気がさし、1981年に自分のスタジオを閉めてしまいます。
以降も自分の表現を求めて写真を撮り続けていたようですが、社会から顧みられることはなかったようです。

彼が再び脚光を浴びたのは彼自身が80歳を超えてから。
カラー写真のパイオニアとして世界中で高い評価を得ます。
代表的な作品の多くが1950年代のものなのですが、その構図や色使いの斬新さに瞠目させられます。

1950年代というと、私が生まれた頃です。
私が幼い子供だった頃、私の父は写真を趣味としていて、家に暗室を作って現像したりしていたようです。
当時は今のデジタル写真と異なり、写真を撮るというのは大変なことだったと思います。
そうした時代背景を考えてソール・ライターの写真を見ると、その革新性・オリジナリティは真に驚愕ものです。

展覧会での説明文を読んで、彼が高名なユダヤ教の聖職者だった父親からまったく理解されなかったこと、やさしさに欠けた家庭で育ったこと、唯一の理解者だった妹のデボラは後に心を病んで施設で亡くなったことなどを知り、痛切な思いを持ちました。


ところで、私はJR京都駅は今までほとんど利用したことはありませんでした。
この日も阪急で京都まで行き、烏丸から地下鉄で京都駅に行きました。
ランチは伊勢丹内のレストラン街で食べました。
帰り、ソール・ライターの写真には遠く及びませんが、有名な京都駅の大階段を撮りました。










4時間ルール 「茶是常識」

2021年03月24日 | 茶道
遅まきながら、最近、茶道には4時間のルールがあることを知りました。
正確には、茶事は4時間を目途に行うということです。

茶事というのは、本来の正式な茶会のことです。
私も一度だけ経験しました。⇒ここ

茶事はお料理をいただいたり、濃茶と薄茶をいただいたり、結構色んなことをします。
それに掛かる時間が4時間程度ということらしいです。

そこから敷衍させて、人の家に招かれた場合、滞在時間は4時間を目途に帰るべしということみたいです。
もちろん、行った先で何かの作業があるような場合は別です。

私がそれを知ったのはたまたま家にあった本「百の手すさび」で、です。
この本、他のお茶関係の本と一緒に紐でくくられて家のベランダに置かれていました。
紙資源のゴミの日に出すためです。
本は4、5冊ありました。その内の2冊。

正確にいうと、この本は滋賀県にある美術館、ミホミュージアムで行われた展覧会のカタログです。

私の兄はミホミュージアム友の会の会員で、展示が変わるごとにカタログが送られてきます。
そのカタログが毎回分厚くて重いし邪魔なので一括して捨てようと思ったらしいのです。
チラと見て、お茶関係の本だと分かったので私が貰いました。

カタログと言うとつまらなさそうですが、実際には出展された茶杓の写真だけでなく、色々論考も掲載されていて、読んでも面白いものでした。

その内の一つ、コラムに書かれていたのが「茶是常識」でした。


このコラムの内容は要約すると、益田鈍翁が茶の湯に出会って、そこから生活態度を学んだというようなこと。
この益田鈍翁というのは、本名は益田孝、三井財閥の基礎を築いた実業家で、同時に高名な数寄者、つまり茶の湯好きな人です。
(2019年京都国立博物館で展覧会があった佐竹本三十六歌仙絵巻を、1919年に37分割する音頭を取った人としても有名)

彼は1848年に生まれて1938年(昭和13年)に91歳で亡くなっています。
当時としては長生きだったのですが、元々は体の弱い人だったらしいのです。
その彼が30代で茶道と出会い、生活態度を茶の湯の決まりに則って健康を維持したらしいのです。

その一つが一汁三菜の食生活。
そもそも彼は茶事以外の会食の場には行かなかったようです。
茶の湯は禅の教えが基礎にあるので、食事もとても質素なものなんです。
それが良かったと彼は言っているわけです。

ただ、実際の茶事の懐石は質素とは言えないように私には思えます。
基本となっている一汁三菜自体、結構おかずが多いと思います。(そこに香の物はカウントしないのが通例)
栄養バランスも良くて現代でも推奨ものです。

私が子供の頃の家の食事は、言葉の正しい意味で質素で、量に不足はないものの、汁物がないことも多く、ご飯+二菜くらいでした。
それを考えると贅沢なのです。

まして明治大正の頃の財界人が催す茶事の懐石は、亭主のおもてなしの気持ちの表れか、フランス料理風にアレンジしたもの等工夫が凝らされていたみたいです。
はっきり言って物凄く贅沢なものだったでしょう。

ただ、さすがに茶事では、一つ一つの料理の量も上品に抑えられて、あっさりとしていた筈です。
彼は財界人でしたので、酒宴にでも招かれればご馳走攻めだったと思います。
彼はお酒は飲めなかったので食べる一方になり、それは避けたのだと思います。

ちなみに茶事ではお酒も出ますが、料理にはお酒の肴の意味はなく、だから最初からご飯も出てきます。
茶事の料理はあくまでお茶を美味しく飲むためのものなんです。
やたらめったらお酒を飲まないだけでも健康には良い筈です。

もう一つ、『これは 』と私が思ったのが冒頭の4時間ルールです。
茶事とは関係なく、長っ尻というのか、人の家によばれて、なかなか帰らない人がいます。
5時間でも10時間でも、それこそ日が暮れても、寝ないでも、人の家でおしゃべりしたい人というのがいるのです。

招いた方は「帰って下さい」とは言えません。(内心、二度と招くもんかとは思いますが)
そこで、滞在は4時間と決めていたなら、招く方も招かれた方も本当に助かります。
それを常識とするということらしいです。

そういうわけかどうか、益田鈍翁は「茶是常識」という言葉を好んだみたいです。
実際それが心身に優しかったのだと思います。
正直、人との長時間の交流が苦手の私にも大賛成の常識です。
よんだりよばれたりの人との交流は、ご馳走と同じで、4時間程度の短時間だからこそ意味があると思うのです。

ところが益田鈍翁のエピソードを読んでいると、常識的とは思えないことも書かれています。
若かりし頃、彼がまだ茶道に興味がなかった頃の話です。

知人の家に行くと、羊羹が置いてあったそうです。
甘い物に目がなかった彼はそれを食べる為に近くにあった茶杓で羊羹を切り、パクついていたそうです。
それを見つけた知人の茶道の師匠から大目玉を食らったという話です。

幾ら甘い物が好きだからといって、知人の家の羊羹を許可なく勝手に食べるかなって思います。
しかも茶杓で切るって・・・・💦
後に大茶人と呼ばれることになる益田鈍翁らしいお話です。

茶人に好まれるという侘助の花です。



春です!!

2021年03月15日 | 日記
寒い間、兄の部屋の押し入れの中に引っ込んでいた猫達が出てきて活発に動き回ります。

餌くれ餌くれ攻勢です。







餌は幾らやっても欲しがります。
まとわりついて人の食事作りができないので、台所の扉を閉め切って料理してます。

今年は、いかなごの新子が何とか手に入り、くぎ煮を作って親戚に送りました。
その数日後、生協に行くと半額以下の値で売っていました。
比較的安かったので客同士で取り合い状態でした。

こればかりは仕方ないです。
安くなるのを待っていたら、いかなご漁が終わることもあるからです。
いかなごは春の味覚です。

庭は水仙の花盛り。







クリスマスローズも花盛りなのですが、お花はみんなうつむいています。
接写用のマクロレンズで撮ってみました。





                       

先日はこの冬最後のつもりで京都御苑に行ってきましたが、御苑はもう春になっていて、あちこち剪定中で立ち入り禁止。
いつも野鳥とたくさん出会うエリアも立ち入り禁止でガッカリ😞

ビンズイの写真をたくさん撮ったのでそれをupします。


























ビンズイばかりでつまらないのでアトリもおまけでupします。





4月からはジャンケンで負けて町内会の地区担当になりました。
公民館の茶道教室は会計担当です。
以前行っていたシニアの学校にも再び行く予定です。
総合文化科を専攻しました。
忙しくなるかもしれません。


庭にシロハラ

2021年03月12日 | 野鳥
近所のパン屋さんでパンを買う時、お店で6枚切りに切ってもらうのですが、必ずヘタの部分が付いてきます。

そういう部分が好きな人もいるようですが、私は好きではなく、ちぎって庭に置いておきます。
するとスズメやらヒヨドリやらがやってくるようになり、しまいにはヘタ部分はなくても毎日催促されるので白い部分をちぎってやる破目に・・・。

今朝もパンをちぎっていると、何やら大きめの鳥が間近にきました。
家に入ってカメラを準備して見ているとシロハラさんでした。

鮮明さに欠けますがガラス越しに撮りました。

シロハラさんより素早くパンにありついたのはジョウビタキのお嬢さんでした。
後ろ姿のおジョウさんです。


シロハラさんはパンを前に思案顔。





食べちゃおっと。


食べてからも『もっとないの?』


スミレの花とツーショット

シロハラの雌雄の判別は難しいのですが、女の子の方が色が薄いです。
この子はたぶん女の子。

シロハラもジョウビタキも、そろそろ北に帰る時期です。
我が家の庭でエネルギー補給、しっかり摂ってくださいね。