天燈茶房 TENDANCAFE

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「星の王子さま」の文学碑が熊本にありました

2011-07-17 | 本を読む

熊本近代文学館に「大宇宙の旅 荒木俊馬展」を観に行った帰り、
熊本県立図書館の敷地内の一画に、文学碑があるのを見つけました。

近づいて碑文をよく見てみると、何と
星の王子さま 」 内藤濯 文学碑
とあります。



熊本近代文学館に戻り、職員さんにこの文学碑の謂れを伺ってみたところ、
サン・テグジュペリLe Petit Prince 「星の王子さま」の日本語翻訳を手掛けられた熊本市出身の仏文学者、
内藤 濯さんの功績を称えるべく、熊本日仏協会さんの手によって建てられたものだそうです。

内藤濯さんが熊本出身なのは存じていましたが、地元熊本にこんな素敵な文学碑が建っていたなんて知りませんでした。

“王子さまの星” である小惑星、1999JU3へとやがて旅立つことになる、
今はまだ「はやぶさ2」と呼ばれている新しい小惑星探査機が地球を出発するとき、またここへ来て、
王子さまと内藤濯さんに星空の向こうから小惑星探査機の旅路を、どうか見護っていて下さるようお願いしたいと思います。


「はやぶさ2」イメージ 画像提供:JAXA

久しぶりに積ん読日々

2007-09-09 | 本を読む
ここんとこ、お出かけが多くてゆっくり本を読んでいなかったのだが、最近は久しぶりに自宅でのんびりする週末が多くなってきたので、本も読めるようになった。
以下、今読んでる&今後読む予定で積み上げている本リストの一部(ネタバレあるかも知れません)。

■「ロケットガール4 魔法使いとランデヴー」野尻抱介著:富士見ファンタジア

スキンタイト宇宙服に身を包んだ美少女女子高生が宇宙で大活躍するハードSFライトノベルの最新作。
今作は短編4作の詰め合わせだが、表題にもなっている第4話は地球帰還が不可能になった日本の小惑星探査機「はちどり」の救出ミッションに女子高生アストロノーツが大活躍!
…なんですが、「はちどり」ってアナタ。。。

どう考えても「はやぶさ」です。本当にありがとうございました(笑)

ともあれ、日本のハードSFをリードする野尻抱介さんの作品だけあって考証は完璧。一見、荒唐無稽で破天荒な設定とストーリーなのに、すべてに検証が行われすべて「事実であり実現可能」なのが凄い。宇宙研の相模原キャンパスや、はやぶさプロジェクトの川口先生(らしき人)も出てくるしw
エンディングでソロモンの樹海に舞い降りる「はちどり」には思わず涙が出たぜ…

しかし、作中では小惑星探査機「はやぶs…じゃなかった「はちどり」はバッテリーの故障により採取した小惑星地表サンプルを帰還カプセルに格納できず危機に陥る訳ですが、実際には「はやぶさ」は宇宙研スタッフの魔法のような手腕でこの問題を解決済みなんですよね~
…SFを軽く超越した奇跡の宇宙船「はやぶさ」、君はホントにどこまで凄い奴なんだ…

■「ロケットボーイズ(上下巻)」ホーマー・ヒッカム・ジュニア著:草思社

ガールの次はボーイ、という訳でもないが。。。
映画「遠い空の向こうに」の原作だそうですが、僕はこの映画知らなかった…まあタイトルに惹かれて購入したわけです。
スプートニク・ショック当時のアメリカの炭鉱町の少年が、自力でロケットを作ることを決意する!という、まあ分かりやすい爽やか青春モノなんだろうと思っていたら、何と後にNASAのエンジニアになった著者の実話だそうだ。
で、読み始めてみたらこれが面白い!アメリカにもエネルギーの石油転換当時の日本の筑豊や北海道の炭田のような「終わってしまう炭鉱の街」があったと言うのも知らなかった事実だし、そんな田舎の炭鉱町の閉塞空間の中でロケットを「作らざるを得なくなった」ロケットボーイズの奮闘と青春が生き生きと描かれる好作。
まだ上巻を読み終わっていませんが、久々に「早く読み終えてしまうのがもったいない」と思える作品に巡りあった。

涼宮ハルヒシリーズ 谷川流著:角川スニーカー文庫

アニメが大ヒットした(らしいが、僕の住む熊本県では放送してなかったんですよこれが)シリーズ作品。
昨年の夏、松浦晋也さんのL/D紹介されていたので何となく気になっていたのだが、夏休みのベトナム縦断鉄道旅行の時に列車内での暇つぶしにと思いネット書店で既刊を一括購入して持参した(文庫本でも8冊まとめるとかなりの重量になりますよ。おかげでベトナムの酷暑の中バックパックを担ぐのが厭になったぜ)。
そんな訳で、寝台車のベッドに寝そべり読み始めたのだが…何か既読感が…「これって…『究極超人あ~る』のオマージュだな!」
いきなりマニアックな喩えで申し訳ないが、「ハルヒ」の「一見日常、でも実際は超非日常的SF世界」という設定は、宇宙人や未来人や超能力者をアンドロイドやマッドサイエンティストに置き換えれば「あ~る」の設定と同じなんである。で、そんな物騒なメンツが揃って何をしでかすかと云うと、何となく学校生活や部活をして、みんなで集まって遊びほうけるだけ、という図式まで完全に一致する。やたらとエキセントリックな先輩やかわいい女子生徒、生徒会との仁義なき闘いまでやってることが同じだし。
そんな「ご近所感溢れる脱力SF青春ドラマ」は妙にリアリティがある分、読んでてとても心地良く楽しいのだ。僕ぐらいの齢になるとそこに「淡いノスタルジー」まで加わる訳だが。

■「コンタクト(上下巻)」カール・セーガン著:新潮社

これも以前から読みたかった作品。
幼稚園児の頃、母親からセーガンの「コスモス」のテレビ番組を見せられたりボイジャープロジェクトについてあれこれ吹き込まれたりしたせいで後に宇宙科学大好き人間になってしまった僕としては、是非とも押さえておきたかった作品。
ちなみにこの作品、人気絶頂の頃のジョディ・フォスター主演で映画にもなったが、僕が人生最初の海外一人旅から帰って来た翌日にこの映画をテレビでやっていて、見ているうちに「宇宙とは言わんが、僕も地球中あらゆる場所に自力で行ってやる!」とよく分からない決心をするに至るほどの感動をしたのを憶えている。

まだ読み始めていないが、多分来月の新幹線0系500系巡礼の旅の車中で読むと思います。

しかし、我ながらマニアックな読書しかしないね。。。何気にライトノベルにも嵌ってるし。。。
ベストセラー?話題の本?何それ??

小惑星探査機「はやぶさ」情報:提供 JAXA宇宙科学研究本部
天燈茶房TENDANCAFEは日本の小惑星探査機「はやぶさ」を応援しています

「はやぶさ2を実現させよう」勝手にキャンペーン
天燈茶房TENDANCAFEは「はやぶさ2を実現させよう」勝手にキャンペーン2007を応援しています

酔いどれ日曜日、本を読み僧侶も来る

2006-11-19 | 本を読む
朝から「ボディデザイン」の準備とかやってたのに、気がつくと「今年もボジョレーヌーボーは美味いなあ」とか言いながら昼間から飲んでる。
飲みながら溜まってる未読本を読む。

「がぶ飲み相談室」明川哲也著(リンクフリーかどうかよく分からなかったけど勝手に著者オフィシャルサイトにリンク張らせて頂きました)
実はワタシ、以前ロンドンのウォータールー駅ユーロスター乗り場で明川氏(当時は『ドリアン助川』と名乗っておられたが)と思しき金髪巨漢の日本人男性に睨まれた事があり、
秘かに仲間内で自慢したりしてたのだが、金髪でなくなり叫ばなくなった明川さんはあの頃と同じ勢いで、相変わらず熱く(いい意味で)青臭く生きておられるようだ。
テンション高い。
酒飲みながら読むための一冊。

「バベッジのコンピュータ」新戸雅章著
ニコラ・テスラつながりで手を出したテスラ研究の第一人者の著書。
もともと中高生向けに書かれた「ちくまプリマーブックス」シリーズの1冊なのだが、根っからの文系人間には結構難易度が高いんですよこれが!
ともあれビクトリア朝の英国で人類最初のコンピュータを創った科学者の物語は人間ドラマとしても充分面白い。

パソコンデスクに座りワイングラス片手に本を読み耽っていると、昼下がりの我が家に不意の来客者が。

「こんにちは~○○寺からお勤めに来ました~」

え?この人ネクタイ締めてるけどひょっとしてお坊さん?
「スミマセン、生憎家人は外出してまして。。。つうか、なにも聞いてないので準備も何もしてないんですが」
「いいですよいいですよ、勝手に読経して帰りますから」
「はあ。。。まあどうぞ」
仏間に通すと彼は慣れた手つきで仏壇に火を灯しビブラートの効いた声で読経し始めた。
♪なんまんだんぶ~

既にワインをボトル1本空けていたので酒の匂いをプンプンさせながら、坊さんの後ろに座ってお経を聴く。
不謹慎極まりないが、日曜の昼下がりに野郎が2人で畏まって読経しているのも何か滑稽で面白い。

読経が終り、とりあえずお茶を入れて坊さんを接待する。
「あの。。。今日は法事か何かの予定だったんですか?」
「いやいや、毎月の月命日にお伺いしてるんです」
「はあ、今日は祖父さんの月命日だったんですか。いや、お恥ずかしい話ですがすっかり忘れてました」
「ええ、まあ最近は皆さんお忙しいですからね、忘れて居られる方も多いですよ」

「あの…失礼ですがネクタイ締められて何だかサラリーマンみたいな出で立ちですね。」
「ええ、私○○寺で人手が足りないもんで、他所から○○寺に就職して仕事してるんです。サラリーマンみたいなもんですよ」
「ははは。。。最近の仏教界はそんな感じなんですね、ホントにサラリーマンみたいですね」
「ええ、そうなんです。でも勿論私も僧侶の免許持ってますよ~ハッハッハ!」

…なんか酔ってたせいで随分失礼な事を聞いているが、聖職者だけあって酔っ払いの無茶苦茶な質問にも穏やかに受け答えしてくれたのはさすが。

坊さんが帰った後でネットを覗いていたら、世界最大の旅客機エアバスA‐380がテストフライトで成田に飛来したとの事。
エアバス社から航空会社への引渡しが相次いで延期され「コイツ本当に飛ぶのか?」とか思っていたが、実際に日本の空港に降りる様子を見ていると乗ってみたくなる。
日本の航空会社はA‐380を買う予定はないらしいが、いずれどこか外国のエアラインを使う時にこれに乗ってフライトする機会があるかも知れない。
はやく乗ってみたいぞ。

深夜に教育テレビ鑑賞、目が覚めれば積ん読の週末

2006-11-05 | 本を読む
11月3日。世間では「文化の日」で祝日だというのに、仕事。

帰宅後、ネットをしながらグダグダしてるうちに日付も変わり、
そろそろ寝ようかと思いながら何気なくテレビのチャンネルを廻してたらNHK教育で興味深い番組をやってた。

夜回り先生」こと水谷修先生を取り上げたETV特集「夜回り先生・水谷修のメッセージ」

夜な夜な繁華街に出向き、たむろする青少年に声をかけて回る面白い先生がいるという話は以前から何かで聞いて知っていたが、
夜回り先生ってこんなに熱く生きてる人だったのか。病を押して、青少年と語り合う水谷先生は正に「教育者」だと思った次第。

番組を見終わった後、ネットで夜回り先生のことを調べたり同番組を「実況」していた某巨大掲示板のスレを覗いたりして、結局夜明けに就寝。

目が覚めると既に正午。
今日は溜まりに溜まった未読の購入本に片っ端から手をつける予定。
とは言っても僕は遅読なので1日に1冊読むのが関の山なのだが。

「テスラ自伝―わが発明と生涯―」(新戸雅章訳/テスラ研究所

先日、同研究所から直接ネット販売で取り寄せた本書、日本のテスラ研究の第一人者である新戸氏の自費出版本であり国内随一のテスラ関連書籍。
(つい先日めでたく完売御礼と相成った模様。残念ながら今後の入手は不可か?)

どうしても「際物」「謎のマッドサイエンティスト」として見てしまいがちのニコラ・テスラの真実の姿というか本音が垣間見えてくる。
結局、テスラという人は「滑稽なほどクソ真面目」で「実直そのもの」の人だった、みたい。

テスラの名声を今に伝える最大の構想であると同時に、ある意味テスラにマッドサイエンティストの烙印を押し、人生後半生の経済的困窮をも招いた「世界システム」。
全世界への無線通信のみならず、無線送電による全世界へのエネルギー供給、ファクシミリ、ニュース配信、音楽配信までもを一括制御する全地球的ネットワーク無線システムである。
…これって殆ど今日の「インターネット」そのものじゃないか!?
このような構想を1世紀も前に考えつき、のみならず実現を確信しすべてを賭けて実験を開始してしまうニコラ・テスラという人物、ぞくぞくするほどカッコいいじゃないか!
ちなみにテスラ自身はスラリと長身で容姿端麗、8ヶ国語を駆使し音楽にも文学にも通じていたというからますます魅力的。

奇しくも今年はテスラ生誕150周年にあたり、9月にはテスラ研究所の新戸氏の企画で生誕150年記念イベントも開催されていたらしい。
惜しい、あと2ヵ月早くテスラに関心を持っていたら参加できたのに…
(新戸さん、出来ればまたイベントやって下さい。テスラ研究所の次期出版物も期待してます。)

明日は同じく新戸雅章著「テスラ 発明的想像力の謎」(工学社)を読了する予定。
年末の東欧旅行までにテスラに関する資料を一通り網羅しておかねば。
ついでにベオグラードからブカレスト、イスタンブールまでの列車移動の下調べとイスタンブールのホテルも手配しておかなければ。







ネットが日本を目覚めさせる…「マンガ嫌韓流2」を読む

2006-02-26 | 本を読む
昨日帰宅したら、ネット書店から荷物が届いていた。
マンガ嫌韓流2
昨年夏、それまでタブーとされていた「韓流の裏側」「韓国の暗黒面」にスポットを当て、物議を醸した問題作の新作である。

今回も、絵柄の拙さには少々引いたがそれ以上に「勢いで読ませる!」感が小気味良かった。
前作もそうだが内容の総てに「ソース」が明示されており事実に裏づけされている分、かなり強引なストーリー展開でもついて行ける。
この手法、ネット掲示板の書き込みなどに説得力を持たせて相手に突っ込みどころを与えないためのテクニックそのものである。
非常に「ネット的(何か嫌な言い方だが)」な本だなということを、今回も感じた。


ともあれ書き方の手法も含めてこのシリーズは「2ちゃんねるハングル板」をはじめとするネット上の韓国議論の集大成と言えるんではなかろうか。
扱っている内容は大抵ネット上で「がいしゅつ」の事例ばかりで、日常的にネット掲示板を巡回している読者なら新鮮味を感じないだろう。
しかし、普段ネットに触れない層には衝撃的だろう。

どんなことでも意図的に「良い面」ばかりが強調されて「問題点」が隠匿されたりなかったことにされるのは健全ではない。
これまでは出てこなかった「問題点」を議論する場が、インターネットという新しいコミュニケーションの場で自由に発展していることは喜ばしいし、
そのことをまだ知らない人々が新しい世界を知るきっかけとして本書シリーズが果たす役割は大きいだろう。
そういった意味で、内容云々以前にこの意欲的なシリーズを大いに評価したい。
本書の巻末の言葉の通り、この本が正常な日韓友好の為に役立つことを期待します。

しかし、本シリーズの本当の主役は愛すべき在日韓国人・松本光一君なんだという事にやっと気がついた…
次作でも松本君の活躍に期待してます

積ん読日々

2006-02-16 | 本を読む
帰宅したらネット書店で買った本が届いていた。
今月は某大手ネット書店が送料無料キャンペーンをやっているので、本を買いまくっている。今月に入ってもう5冊も買ってしまった。
早速読みたいのだが、食事して入浴してメールチェックを済ませるともう日付が変わる時間だ。
ゆっくり本を読む時間が欲しい。
本棚に並んだ本の背表紙を眺めると、つい手にとってしまいたくなるが、今読み始めると多分夜半過ぎまで宵っ張りしてしまうだろうから悔しいけれどもう寝る。
今週末、寝台車の車中でゆっくり読もうと思う。

そのうち、この天燈茶房で書評の真似事なんかもしてみたいものだ。