天燈茶房京都特派員にして天燈茶房亭主の妹mogmogの京都のお出かけ日記、その2です。
清水寺で楽しんだ後、「京都国際マンガミュージアム」を目指しますが…
(←mogmogの夏だ!京都へ行こう!!その1 清水寺の巻からの続きです)
※以下、文章と写真撮影はmogmog。取材日:2009/07/19
茶碗坂を下り、次の目的地『国際マンガミュージアム』を目指し、東大路をテクテク上がっていると、『建仁寺』の看板が!
そういえば行ったことないなあ~、せっかくだし行ってみるか!
建仁寺、といえば『国宝 風神雷神図』
一番最初の部屋に展示してありました。
「国宝」という肩書きにビビッて、「写真とってもいいのかな??」とドキドキしていたら、原本は京都国立博物館にあり、ここにあるのは複製だそうです。
なーんだ。
風邪薬の改源でもおなじみの風神さん。
お庭がとてもステキです。京都の街中とは思えないほど静か。
ちなみに、サントリー伊右衛門のCM撮影にも使われたそうな。
(亭主からひと言:宇宙の根源的形態を示すとされる「○△□乃庭」ですね)
(亭主からひと言:大雄苑の枯山水です)
襖絵のうさぎ。微妙に可愛くない。
茶席「東陽坊」
(茶道の真似事もやってる天燈茶房亭主の独り言:いつかはこんな素敵な茶室で、
天燈茶房 TENDANCAFEに遊びに来てくれてる皆さんをお招きしてお茶を差し上げたいな~)
法堂(はっとう)の天井画の双龍図。
天井に気をとられて見過ごしてしまいそうですが、ちゃんと本尊もあります。
本尊の上にはキッチュな鳥のおかざりが。
さてさて、建仁寺を満喫したあとは、今度こそ「国際マンガミュージアム」へGO!!・・・と、思ったが、
「そういえば、ここの近くに、縁切り神社って怖い神社があるよ~。せっかくだし行ってみようか??」
「行こう行こう!」
寄り道ばかり、なかなか進まないけど、またそれも楽しいものだ。
って、ことで、縁切り神社へ。
知る人ぞ知る、「縁切り神社」
田口ランディの同名小説もあったね。
絵馬がいっぱいかかっており、どれにも、「〇〇が奥さんと別れて私のもとへ来ます様に」などなど暗~くなる内容のものが多い。
悩み多き人が多いんだな~。
(亭主の呟き:絵馬にはホントに怖いカキコミが…ネットの匿名掲示板以上にリアルでカオスなドロドロ空間で背筋が寒くなったよ)
中には「ガンとの縁が切れますように」とか
「良縁に恵まれますように」など前向きなのもあるけどね。
せっかくだし、悪い縁を断ち切ってもらおうと絵馬を購入。
(亭主の呟き:絵馬に何を書いたかは伏せておきます(笑))
あ~そんなこんなしている間にお腹がペッコペコですよ~。
マンガミュージアムは後回しにして、うなぎだうなぎ!!
前から行きたかった縄手の「ぎをん梅の井」へGO、ところが
『・・閉まってる。土用の丑の日なのに~!』
トホホな気分になりながらも、第二候補の「祇園 う」へGO、またまた昼の営業は終了とのこと。
えーい三度目の正直だ!と「先斗町いづもや」へ
『よ、よかった・・・開いてる』
私は「うな丼」、みーちゃんは「はも寿司」。歩いた後のビールは最高!
おいしかった~。
(兄=ミーちゃんからひと言:スミマセン、生ビールは我慢できずに一口飲んじゃいました)
最初に決意したとおり兄にうなぎを奢らせ、満足したところでタイムアウト。
当初の目的「国際マンガミュージアム」にはたどりつけず。
「一保堂茶舗」でお茶しようと思っていたのにそれも次回に持ち越し。
ま、いっか。楽しみはとっておこう。
「夏休み始まったばっかりだから、マンガミュージアムは子供で混み混みだったよね~」、などど悪態つきつつ、オトナの修学旅行・京都東山編はおひらきとなりました。
以上、天燈茶房京都特派員mogmogの京都のお出かけ日記でした!
mogmog日記シリーズは今後も続くと思いますので、また今度、天燈茶房亭主が京都に遊びに行ったらmogmogがお目にかかります。
ではまた。
今後も記事を頼むよmogmog
清水寺で楽しんだ後、「京都国際マンガミュージアム」を目指しますが…
(←mogmogの夏だ!京都へ行こう!!その1 清水寺の巻からの続きです)
※以下、文章と写真撮影はmogmog。取材日:2009/07/19
茶碗坂を下り、次の目的地『国際マンガミュージアム』を目指し、東大路をテクテク上がっていると、『建仁寺』の看板が!
そういえば行ったことないなあ~、せっかくだし行ってみるか!
建仁寺、といえば『国宝 風神雷神図』
一番最初の部屋に展示してありました。
「国宝」という肩書きにビビッて、「写真とってもいいのかな??」とドキドキしていたら、原本は京都国立博物館にあり、ここにあるのは複製だそうです。
なーんだ。
風邪薬の改源でもおなじみの風神さん。
お庭がとてもステキです。京都の街中とは思えないほど静か。
ちなみに、サントリー伊右衛門のCM撮影にも使われたそうな。
(亭主からひと言:宇宙の根源的形態を示すとされる「○△□乃庭」ですね)
(亭主からひと言:大雄苑の枯山水です)
襖絵のうさぎ。微妙に可愛くない。
茶席「東陽坊」
(茶道の真似事もやってる天燈茶房亭主の独り言:いつかはこんな素敵な茶室で、
天燈茶房 TENDANCAFEに遊びに来てくれてる皆さんをお招きしてお茶を差し上げたいな~)
法堂(はっとう)の天井画の双龍図。
天井に気をとられて見過ごしてしまいそうですが、ちゃんと本尊もあります。
本尊の上にはキッチュな鳥のおかざりが。
さてさて、建仁寺を満喫したあとは、今度こそ「国際マンガミュージアム」へGO!!・・・と、思ったが、
「そういえば、ここの近くに、縁切り神社って怖い神社があるよ~。せっかくだし行ってみようか??」
「行こう行こう!」
寄り道ばかり、なかなか進まないけど、またそれも楽しいものだ。
って、ことで、縁切り神社へ。
知る人ぞ知る、「縁切り神社」
田口ランディの同名小説もあったね。
絵馬がいっぱいかかっており、どれにも、「〇〇が奥さんと別れて私のもとへ来ます様に」などなど暗~くなる内容のものが多い。
悩み多き人が多いんだな~。
(亭主の呟き:絵馬にはホントに怖いカキコミが…ネットの匿名掲示板以上にリアルでカオスなドロドロ空間で背筋が寒くなったよ)
中には「ガンとの縁が切れますように」とか
「良縁に恵まれますように」など前向きなのもあるけどね。
せっかくだし、悪い縁を断ち切ってもらおうと絵馬を購入。
(亭主の呟き:絵馬に何を書いたかは伏せておきます(笑))
あ~そんなこんなしている間にお腹がペッコペコですよ~。
マンガミュージアムは後回しにして、うなぎだうなぎ!!
前から行きたかった縄手の「ぎをん梅の井」へGO、ところが
『・・閉まってる。土用の丑の日なのに~!』
トホホな気分になりながらも、第二候補の「祇園 う」へGO、またまた昼の営業は終了とのこと。
えーい三度目の正直だ!と「先斗町いづもや」へ
『よ、よかった・・・開いてる』
私は「うな丼」、みーちゃんは「はも寿司」。歩いた後のビールは最高!
おいしかった~。
(兄=ミーちゃんからひと言:スミマセン、生ビールは我慢できずに一口飲んじゃいました)
最初に決意したとおり兄にうなぎを奢らせ、満足したところでタイムアウト。
当初の目的「国際マンガミュージアム」にはたどりつけず。
「一保堂茶舗」でお茶しようと思っていたのにそれも次回に持ち越し。
ま、いっか。楽しみはとっておこう。
「夏休み始まったばっかりだから、マンガミュージアムは子供で混み混みだったよね~」、などど悪態つきつつ、オトナの修学旅行・京都東山編はおひらきとなりました。
以上、天燈茶房京都特派員mogmogの京都のお出かけ日記でした!
mogmog日記シリーズは今後も続くと思いますので、また今度、天燈茶房亭主が京都に遊びに行ったらmogmogがお目にかかります。
ではまた。
今後も記事を頼むよmogmog
天燈茶房京都特派員にして天燈茶房亭主の妹mogmogが京都のお出かけ日記を書きましたよ。
いつもとちょっと違う、mogmog目線の天燈茶房をお楽しみ下さい。
※以下、文章と写真撮影はmogmog。取材日:2009/07/19
暑い~時は京都へ行こう!!
ということで、またまた、お兄ちゃんとオトナの修学旅行をしてきました。
無職でヒマな妹にとって、遊び人の兄はとっても便利な旅の同行者。おまけに彼は鉄道・乗り物系に詳しいしね。
仕事人間の夫に遠慮する兄を横目に、いざ!京都へ~~
JR→近鉄→京阪と乗り換えて『清水五条駅』へ。
東大路通を目指してテクテク・・・すると、そのものズバリ!「UNAGI JAPAN」のポスターが。
(亭主からひと言:「味覚の大和魂」だそーです。どういうセンスをしてたら、こんな壮絶なデザインを考えつくんだろう。。。)
「今日は絶対うなぎを食べよう!!もちろん兄に奢らせよう!」
と心に決め、汗をかきかきソフトクリームを食べつつ、清水寺へ。
やっぱり、京都観光のメッカ、すごい人。
高速道路1000円効果なのかな、他県ナンバーの車やら、東京弁やら目立ちます。
拝観料300円を払い、境内へ。
すると、「たいないめぐりはこちら~」と呼び込み?の声が。
「たいないめぐりとは何ぞや??」と近くへ行ってみると、
“何でも願いを叶えてくれるという、たいへんありがた~い清水寺随求堂の本尊、大随求菩薩のお腹の中へ入って心身のルネッサンス体験が出来る”そうな。
しかも100円!安い!
まあ、何事も経験だー、と軽い気持ちで体験してみたのですが・・・。
感想からいうと、超おもしろい!!
堂から地下へ続く階段を降り、ただただ真っ暗な路を数珠の手すりを頼りに進んでいき、菩薩を象徴する石を回しながら願う、ってだけですが、
清水寺へ行った際にはみなさん、ぜひぜひお試しあれ。
(亭主からひと言:ホントに面白いですw)
(亭主からひと言:上の写真↑清水の舞台から見た木立なんですが、何故か下枝が刈り落とされて幹だけになってる木があります。
mogmogが言うには「きっと祇園祭の鉾に立てるための木だ」とのことなんですが…真相は如何に?)
その後、「清水の舞台」から京都市内を眺めたり、観光客に写真を撮ってあげたり、大黒キーホルダーを買おうか悩んだり、おみくじを引いたりしました。
私は末吉「短気つつしむべし」だそうです。
兄は凶。やるなあ~。
(天燈茶房亭主=兄からひと言:凶のおみくじなんて生まれて初めて見たよ…でも“旅行運だけはよし”とあったぞ!)
じゃあ次は、「京都国際マンガミュージアム」を目指すぞー。
(→その2 建仁寺、縁切り神社の巻へつづく。)
いつもとちょっと違う、mogmog目線の天燈茶房をお楽しみ下さい。
※以下、文章と写真撮影はmogmog。取材日:2009/07/19
暑い~時は京都へ行こう!!
ということで、またまた、お兄ちゃんとオトナの修学旅行をしてきました。
無職でヒマな妹にとって、遊び人の兄はとっても便利な旅の同行者。おまけに彼は鉄道・乗り物系に詳しいしね。
仕事人間の夫に遠慮する兄を横目に、いざ!京都へ~~
JR→近鉄→京阪と乗り換えて『清水五条駅』へ。
東大路通を目指してテクテク・・・すると、そのものズバリ!「UNAGI JAPAN」のポスターが。
(亭主からひと言:「味覚の大和魂」だそーです。どういうセンスをしてたら、こんな壮絶なデザインを考えつくんだろう。。。)
「今日は絶対うなぎを食べよう!!もちろん兄に奢らせよう!」
と心に決め、汗をかきかきソフトクリームを食べつつ、清水寺へ。
やっぱり、京都観光のメッカ、すごい人。
高速道路1000円効果なのかな、他県ナンバーの車やら、東京弁やら目立ちます。
拝観料300円を払い、境内へ。
すると、「たいないめぐりはこちら~」と呼び込み?の声が。
「たいないめぐりとは何ぞや??」と近くへ行ってみると、
“何でも願いを叶えてくれるという、たいへんありがた~い清水寺随求堂の本尊、大随求菩薩のお腹の中へ入って心身のルネッサンス体験が出来る”そうな。
しかも100円!安い!
まあ、何事も経験だー、と軽い気持ちで体験してみたのですが・・・。
感想からいうと、超おもしろい!!
堂から地下へ続く階段を降り、ただただ真っ暗な路を数珠の手すりを頼りに進んでいき、菩薩を象徴する石を回しながら願う、ってだけですが、
清水寺へ行った際にはみなさん、ぜひぜひお試しあれ。
(亭主からひと言:ホントに面白いですw)
(亭主からひと言:上の写真↑清水の舞台から見た木立なんですが、何故か下枝が刈り落とされて幹だけになってる木があります。
mogmogが言うには「きっと祇園祭の鉾に立てるための木だ」とのことなんですが…真相は如何に?)
その後、「清水の舞台」から京都市内を眺めたり、観光客に写真を撮ってあげたり、大黒キーホルダーを買おうか悩んだり、おみくじを引いたりしました。
私は末吉「短気つつしむべし」だそうです。
兄は凶。やるなあ~。
(天燈茶房亭主=兄からひと言:凶のおみくじなんて生まれて初めて見たよ…でも“旅行運だけはよし”とあったぞ!)
じゃあ次は、「京都国際マンガミュージアム」を目指すぞー。
(→その2 建仁寺、縁切り神社の巻へつづく。)
写真:臼田64mパラボラアンテナ
長野県の高原に巨大パラボラアンテナを巡礼する夏休みの1日、午前中は国立天文台野辺山を訪ねましたが、午後は野辺山と双璧をなす東洋一の直径64m!の超巨大パラボラさんが鎮座ましますJAXA臼田宇宙空間観測所へと向かいます!
野辺山から臼田までは国道141号線で一直線、簡単に移動できます。ただし所々道幅が狭かったり峠越えをしたり、また観光シーズンにはそれなりに混雑するようなので要注意。のんびり安全運転で行きましょう。。。
JR小海線の高原列車が走るのを見ながら国道141号線を走ること暫し、佐久市に入って道路の右手にロケット?の様な妙なオブジェが見えてきたら、臼田宇宙空間観測所の案内標識があるのでここを左折。
その後も所々に案内看板があります。
この先、パラボラアンテナ。
パラボラアンテナはこちら。
看板に案内されるままに進むと、いつしか人里離れてこんな山道に…
道幅は狭いし、曲がりくねって坂も急なので、運転は要注意!
行けども行けどもパラボラさんの姿は見えず、山はどんどん深く険しくなり、段々不安になってきます…「こんな山奥に、JAXAの宇宙施設なんかホントにあるのか~!?」と誰もが思う筈。
カラマツの生い茂る山道をだいぶ登ってきました。パラボラまであと3キロ、もうすぐです!
そして、行く手に…
「ん?何だありゃ!?」
「おおお~!!」
忽然と、巨大パラボラさんが森の中に姿を現します!
木立の向うに佇むその姿はあたかも信州地方に伝えられる伝説の巨人“ダイダラボッチ”を連想させ、見る人は誰もが度肝を抜かれる異様な存在感です!
山道を登りきってしまったところが臼田宇宙空間観測所の正門です。
原則年中無休で午前10時から午後4時まで、無料で敷地内を見学することが出来ます。
入り口の受付で挨拶して、記帳して見学者バッヂをもらいましょう。
僕の乗ってきたクルマの熊本ナンバーと記帳した住所を見て係員さんが「えええ~!?熊本から走って来られたんですか!?何時間かかったんですかー!?」と仰天してました。ええ、ここまで来るのに走行時間は通算20時間以上かかりましたよ。ついでに熊本からここまで自走して来るのはゴールデンウィークに引き続いてこれで2回目ですよ…(←これはさすがに気恥ずかしくて言えなかった)
熊本県八代市からここまで、一生懸命走ってくれた愛車ビストロ君を駐車場に停めて、64mパラボラさんとツーショットで記念撮影。
パラボラさんがデカすぎてフレームに納まりきれません(笑)
しかし、見学者駐車場の隣に「大型バス用」という枠があったが、あの山道を大型バスが登って来られるんだろうか…
でも、よく考えたらここを造る時にはパラボラさんのデカイ資材をトラックでここまで引き上げたはずなんだよな…よくあんな山道を運んで来れたな…
さあ、敷地内から東洋一64mパラボラアンテナをじっくり見ましょう!
前回来た時は、見学時間が終わっていて門扉の外からしかアンテナを見られませんでしたからね。
でかい、でかい!とにかく大きいです。何しろ野辺山の45m電波望遠鏡よりさらに19mも径が大きいんですからねぇ…
でかすぎて、敷地内ではパラボラのお碗がデジカメのフレームからはみ出します!
敷地の端にある研究棟(非公開)の玄関先まで下がって、ようやく全体が見渡せます。
基部にはめ込まれたメーカーズプレートには「大型アンテナ設備」の文字が。
ハイ、確かに大型すぎるほど大型です!文句ありません!!
ここ臼田宇宙空間観測所は1984(昭和59)年、
当時接近しつつあったハレー彗星を国際協力で探査する「ハレー艦隊」に参戦することになった日本の探査機「さきがけ」と「すいせい」との通信運用を行うために建設されました。
その後も64mパラボラアンテナを駆使して火星探査機「のぞみ」や小惑星探査機「はやぶさ」、月周回衛星「かぐや」等、遠い宇宙で活躍する歴代の日本の探査機・衛星たちとの間で通信が行われています。
パラボラさんの周辺は、かわいい花が咲いたお花畑になっています。
花畑の背後は、山また山。
こんな山奥に、よくもまぁこんなに大きなパラボラアンテナをこしらえたものですねぇ。
パラボラアンテナの側らには展示棟があり、パネル解説やJAXAの探査機・ロケットの模型、解説ビデオ上映などの展示が行われています。ここも無料で見ることができます。
展示棟は土足厳禁。履き替えるスリッパにはちゃんと「臼田宇宙空間観測所」の文字が。
ちょっとカッコいいかも。
展示棟の一画、パラボラを望める窓際には、臼田宇宙空間観測所が開設されるきっかけともなった日本最初の人工惑星であるハレー彗星探査試験機「さきがけ」の試作モデルが展示されていました。
さて、そろそろ山を降りようかねと帰りかけると、受付の係員さんから「ああ、お客さん、ちょっと待って!」と声をかけられて、
「もうすぐ、アンテナと衛星の通信運用が終わるんで、パラボラが動きますよ!せっかく熊本から来てくれたんだから、動くところを見てって下さい」とのこと。
おお、ご親切にどうもありがとうございます!
「ちなみに、今どの衛星と通信してるんですか?」
「『はやぶさ』です」
ええ~!!本当!?本当にたった今「はやぶさ」と通信してるの?
小惑星探査機「はやぶさ」 画像提供:JAXA
幾多の困難を乗り越え、人類史上初の小惑星へのタッチダウンに成功。
その後、相次ぐトラブルに一時は行方不明となり生存は絶望的と思われたが、運用担当チームの決死の努力と「はやぶさファン」たちの祈りに応えるかのごとく奇跡の復活を果たし、来年6月の地球帰還を目指し今この時も宇宙を旅する“奇跡の宇宙船”小惑星探査機「はやぶさ」。
かくいう僕も熱く応援しているその「はやぶさ君」と、今まさに臼田64mパラボラは“会話”を行っている最中だったのかー!!!
そう聞いたら、いても立ってもいられない。
早速、64mパラボラの後ろに走って行きました。
「このお椀の向いている、あの先。あそこに、確かに『はやぶさ』がいるんだ!」
あの峰の向う、雲の先、空の先、宇宙の先。
そこにいる小さな探査機が必死に送ってくる、か細い声が今、この巨大なパラボラによって必死に聞き取られているのです。
そう思うと、思わず胸が熱くなる…
「はやぶさ、地球まであと少し、もうすぐ着くよ!無事に帰っておいで!!」
※ちなみに探査機「はやぶさ」の現況は毎週、JAXA宇宙科学研究本部のサイトで報告されています。皆さんも是非、応援してあげてください。
JAXA/今週のはやぶさ君
さあ、時間になりました。
午後2時20分、本日の「はやぶさ君」との通信運用を終えた64mパラボラさんが動きます!
巨大なお碗はゆっくりゆっくり旋回して、真上を向いた状態で固定されました。あのポジションが一番パラボラが安定するのでしょうね、改修工事中の野辺山の45m電波望遠鏡も真上を向いていましたっけ。
さて、山を降りますかね。
受付の係員さん、どうもありがとうございました!
「いえいえ、どうぞお気を付けて熊本まで帰られて下さい」
かくして、長野の高原と山の上に巨大パラボラさんを訪ねる夏休みの1日は無事終了!
ああ楽しかった、良いもん見させてもらいました!
あれだけでっかいものを見ると、ちょっとやそっとの悩みなんか小さすぎてどこかに吹っ飛んでいっちゃって、すっかり気分爽快になるね!
皆さんもこの夏休み、でっかいパラボラさんに会いに行ってみませんか?
長野県の高原に巨大パラボラアンテナを巡礼する夏休みの1日、午前中は国立天文台野辺山を訪ねましたが、午後は野辺山と双璧をなす東洋一の直径64m!の超巨大パラボラさんが鎮座ましますJAXA臼田宇宙空間観測所へと向かいます!
野辺山から臼田までは国道141号線で一直線、簡単に移動できます。ただし所々道幅が狭かったり峠越えをしたり、また観光シーズンにはそれなりに混雑するようなので要注意。のんびり安全運転で行きましょう。。。
JR小海線の高原列車が走るのを見ながら国道141号線を走ること暫し、佐久市に入って道路の右手にロケット?の様な妙なオブジェが見えてきたら、臼田宇宙空間観測所の案内標識があるのでここを左折。
その後も所々に案内看板があります。
この先、パラボラアンテナ。
パラボラアンテナはこちら。
看板に案内されるままに進むと、いつしか人里離れてこんな山道に…
道幅は狭いし、曲がりくねって坂も急なので、運転は要注意!
行けども行けどもパラボラさんの姿は見えず、山はどんどん深く険しくなり、段々不安になってきます…「こんな山奥に、JAXAの宇宙施設なんかホントにあるのか~!?」と誰もが思う筈。
カラマツの生い茂る山道をだいぶ登ってきました。パラボラまであと3キロ、もうすぐです!
そして、行く手に…
「ん?何だありゃ!?」
「おおお~!!」
忽然と、巨大パラボラさんが森の中に姿を現します!
木立の向うに佇むその姿はあたかも信州地方に伝えられる伝説の巨人“ダイダラボッチ”を連想させ、見る人は誰もが度肝を抜かれる異様な存在感です!
山道を登りきってしまったところが臼田宇宙空間観測所の正門です。
原則年中無休で午前10時から午後4時まで、無料で敷地内を見学することが出来ます。
入り口の受付で挨拶して、記帳して見学者バッヂをもらいましょう。
僕の乗ってきたクルマの熊本ナンバーと記帳した住所を見て係員さんが「えええ~!?熊本から走って来られたんですか!?何時間かかったんですかー!?」と仰天してました。ええ、ここまで来るのに走行時間は通算20時間以上かかりましたよ。ついでに熊本からここまで自走して来るのはゴールデンウィークに引き続いてこれで2回目ですよ…(←これはさすがに気恥ずかしくて言えなかった)
熊本県八代市からここまで、一生懸命走ってくれた愛車ビストロ君を駐車場に停めて、64mパラボラさんとツーショットで記念撮影。
パラボラさんがデカすぎてフレームに納まりきれません(笑)
しかし、見学者駐車場の隣に「大型バス用」という枠があったが、あの山道を大型バスが登って来られるんだろうか…
でも、よく考えたらここを造る時にはパラボラさんのデカイ資材をトラックでここまで引き上げたはずなんだよな…よくあんな山道を運んで来れたな…
さあ、敷地内から東洋一64mパラボラアンテナをじっくり見ましょう!
前回来た時は、見学時間が終わっていて門扉の外からしかアンテナを見られませんでしたからね。
でかい、でかい!とにかく大きいです。何しろ野辺山の45m電波望遠鏡よりさらに19mも径が大きいんですからねぇ…
でかすぎて、敷地内ではパラボラのお碗がデジカメのフレームからはみ出します!
敷地の端にある研究棟(非公開)の玄関先まで下がって、ようやく全体が見渡せます。
基部にはめ込まれたメーカーズプレートには「大型アンテナ設備」の文字が。
ハイ、確かに大型すぎるほど大型です!文句ありません!!
ここ臼田宇宙空間観測所は1984(昭和59)年、
当時接近しつつあったハレー彗星を国際協力で探査する「ハレー艦隊」に参戦することになった日本の探査機「さきがけ」と「すいせい」との通信運用を行うために建設されました。
その後も64mパラボラアンテナを駆使して火星探査機「のぞみ」や小惑星探査機「はやぶさ」、月周回衛星「かぐや」等、遠い宇宙で活躍する歴代の日本の探査機・衛星たちとの間で通信が行われています。
パラボラさんの周辺は、かわいい花が咲いたお花畑になっています。
花畑の背後は、山また山。
こんな山奥に、よくもまぁこんなに大きなパラボラアンテナをこしらえたものですねぇ。
パラボラアンテナの側らには展示棟があり、パネル解説やJAXAの探査機・ロケットの模型、解説ビデオ上映などの展示が行われています。ここも無料で見ることができます。
展示棟は土足厳禁。履き替えるスリッパにはちゃんと「臼田宇宙空間観測所」の文字が。
ちょっとカッコいいかも。
展示棟の一画、パラボラを望める窓際には、臼田宇宙空間観測所が開設されるきっかけともなった日本最初の人工惑星であるハレー彗星探査試験機「さきがけ」の試作モデルが展示されていました。
さて、そろそろ山を降りようかねと帰りかけると、受付の係員さんから「ああ、お客さん、ちょっと待って!」と声をかけられて、
「もうすぐ、アンテナと衛星の通信運用が終わるんで、パラボラが動きますよ!せっかく熊本から来てくれたんだから、動くところを見てって下さい」とのこと。
おお、ご親切にどうもありがとうございます!
「ちなみに、今どの衛星と通信してるんですか?」
「『はやぶさ』です」
ええ~!!本当!?本当にたった今「はやぶさ」と通信してるの?
小惑星探査機「はやぶさ」 画像提供:JAXA
幾多の困難を乗り越え、人類史上初の小惑星へのタッチダウンに成功。
その後、相次ぐトラブルに一時は行方不明となり生存は絶望的と思われたが、運用担当チームの決死の努力と「はやぶさファン」たちの祈りに応えるかのごとく奇跡の復活を果たし、来年6月の地球帰還を目指し今この時も宇宙を旅する“奇跡の宇宙船”小惑星探査機「はやぶさ」。
かくいう僕も熱く応援しているその「はやぶさ君」と、今まさに臼田64mパラボラは“会話”を行っている最中だったのかー!!!
そう聞いたら、いても立ってもいられない。
早速、64mパラボラの後ろに走って行きました。
「このお椀の向いている、あの先。あそこに、確かに『はやぶさ』がいるんだ!」
あの峰の向う、雲の先、空の先、宇宙の先。
そこにいる小さな探査機が必死に送ってくる、か細い声が今、この巨大なパラボラによって必死に聞き取られているのです。
そう思うと、思わず胸が熱くなる…
「はやぶさ、地球まであと少し、もうすぐ着くよ!無事に帰っておいで!!」
※ちなみに探査機「はやぶさ」の現況は毎週、JAXA宇宙科学研究本部のサイトで報告されています。皆さんも是非、応援してあげてください。
JAXA/今週のはやぶさ君
さあ、時間になりました。
午後2時20分、本日の「はやぶさ君」との通信運用を終えた64mパラボラさんが動きます!
巨大なお碗はゆっくりゆっくり旋回して、真上を向いた状態で固定されました。あのポジションが一番パラボラが安定するのでしょうね、改修工事中の野辺山の45m電波望遠鏡も真上を向いていましたっけ。
さて、山を降りますかね。
受付の係員さん、どうもありがとうございました!
「いえいえ、どうぞお気を付けて熊本まで帰られて下さい」
かくして、長野の高原と山の上に巨大パラボラさんを訪ねる夏休みの1日は無事終了!
ああ楽しかった、良いもん見させてもらいました!
あれだけでっかいものを見ると、ちょっとやそっとの悩みなんか小さすぎてどこかに吹っ飛んでいっちゃって、すっかり気分爽快になるね!
皆さんもこの夏休み、でっかいパラボラさんに会いに行ってみませんか?
写真:野辺山45m電波望遠鏡
7/22皆既日食の前の話になりますが、先週末から有休消化と「海の日」がつながって4連休になったので、またぞろ愛車の軽自動車ビストロ君で熊本県八代市から高速道路を走破して長野県まで行ってきてたのです。
我ながら、ETC休日割引を有効利用しまくってます。
今回は、長野県の高原にそびえる巨大な“宇宙への見る目聴く耳”パラボラアンテナを巡礼してきました。
先ずは有名なここ!国立天文台野辺山!
何と年末年始休業を除き、毎日自由に構内を見学できるのだ。もちろん無料、太っ腹!
ちょっと早く着きすぎてしまったので(7月17日金曜日の朝から1日かけて高速道路を走ってきて、18日土曜日の夜明け前には野辺山に着いたのだ)、まだ開門もされていない(一般見学は午前8時30分からです)。
暫らく、天文台の周辺を散歩。
天文台の近くにはJR小海線が走っています。
朝霧のJR小海線、天文台に続く一本道が横切る踏み切りは何と!JRの鉄道最高標高地点!
線路際からパラボラアンテナが見えています。しかし、せっかくの夏の高原なのに曇っていて青空が望めないのが残念ですね(まさかこの数日後、種子島での皆既日食当日も雲に祟られて泣く羽目になるとは…)。
そろそろ8時半なので、天文台に戻りましょう。
国立天文台野辺山の入り口には広い無料駐車場が完備されているので、高原のドライブがてら訪問するのに最適です。
守衛所で記帳して、簡単な案内をしてもらってパンフをもらって、さあパラボラアンテナを見に行きましょう!
構内に続く道の向うに、もうパラボラさんたちが見えていますね。
天文台の中に入って、まず目に付くのがミリ波干渉計(パラボラ口径10mのアンテナ群)を移動させるためのレール。
メチャクチャに広軌だけど、紛れもない「線路」です。
この線路を、列車ではなく「パラボラ」が走ります。「うーむ!動いてるのを見てみたいぞパラボラ鉄道!」
宇宙好き兼業の鉄道好きの血が騒ぎます!
転車台(ターンテーブル)もあります。立ち入り禁止区画の奥にあるので見えにくいですが。
でもこれは「パラボラさんの向きを変えるためのもの」ではなく「南北方向の線路と東西方向の線路を接続させるためのもの」のようですね。
とは言え一瞬、ここで直径10mのパラボラがぐるぐる回ってるシュールな光景を想像してしまった(笑)
宇宙好き兼業の鉄道好きの血がますます騒ぎます!
ミリ波干渉計のパラボラアンテナさんたちです。
守衛所で頂いたパンフによると、6台の10mアンテナをシンクロさせて同時に観測することで、最大で直径約600mの電波望遠鏡に相当する解像力(視力60に相当!!)で天体画像を描き出すという凄い奴らです。
しかし残念ながら既に科学的観測運用を終了してしまっているそうで、好き勝手な方向を向いています。
10mパラボラの居並ぶ中を続く小路を歩いて行くと…
巨大なこいつが立っています!
45m電波望遠鏡。さっきJR小海線の線路際から見えたあのパラボラですね。
パンフによると、波長1mmから10mmの「ミリ波」を観測できる電波望遠鏡では世界最大口径。天体からのかすかな電波を捉え、ブラックホールや星間物質などを発見し世界的な成果をあげ続けています!偉いぞ!!
お碗の「高台」を見上げるとこんな感じ。
これだけデカイと静止していてもパワフルです。迫力があります。
おや?
パラボラのパネルが外されています!
どうやら、パネルの張替え工事が行われているようです。
外されたパネルが慎重に地上に降ろされます。
パラボラの内側に作業者の方の姿が見えます。
足が外に出ているけど、ここは恐らく地上数十メートルの高さがある筈…
しかも、地上まで足場も何もありません!地上で見ているこっちが怖くなりますが、作業者の方は手慣れたものでテキパキ作業をこなしながら時折笑い声まで聞こえてきます。
さすが高い場所のプロ、凄い!
その後も1枚1枚、パネルが取り替えられていきます。
遥か何億光年も彼方のブラックホールや銀河を見つめる巨大パラボラも、日々の地道なメンテナンス作業に支えられているのですねぇ
国立天文台野辺山には太陽専門の電波観測所もあります。
ずらり並んだ電波ヘリオグラフ。84台もの電波望遠鏡を駆使して太陽の画像を捉えます。
7/22日食の際の太陽観測にも威力を発揮したのではないでしょうか。
電波ヘリオグラフに沿って延びるミリ波干渉計の線路。
この線路の向うに、遥かな宇宙が広がっているような気がしてきました。
国立天文台野辺山、爽やかな高原にある宇宙への入り口。
宇宙科学の最先端の現場を楽しく見に行ける素敵な天文台でした。皆さんも夏休みのハイキングがてら遊びに行かれてはどうでしょうか?
パラボラさんたちがお待ちしてますよ~
さて、僕は次のパラボラさんに会いに行こうかね…次は、
JAXA臼田宇宙空間観測所、東洋一デカイ直径64mのパラボラだー!!
(→JAXA臼田宇宙空間観測所編に続く)
7/22皆既日食の前の話になりますが、先週末から有休消化と「海の日」がつながって4連休になったので、またぞろ愛車の軽自動車ビストロ君で熊本県八代市から高速道路を走破して長野県まで行ってきてたのです。
我ながら、ETC休日割引を有効利用しまくってます。
今回は、長野県の高原にそびえる巨大な“宇宙への見る目聴く耳”パラボラアンテナを巡礼してきました。
先ずは有名なここ!国立天文台野辺山!
何と年末年始休業を除き、毎日自由に構内を見学できるのだ。もちろん無料、太っ腹!
ちょっと早く着きすぎてしまったので(7月17日金曜日の朝から1日かけて高速道路を走ってきて、18日土曜日の夜明け前には野辺山に着いたのだ)、まだ開門もされていない(一般見学は午前8時30分からです)。
暫らく、天文台の周辺を散歩。
天文台の近くにはJR小海線が走っています。
朝霧のJR小海線、天文台に続く一本道が横切る踏み切りは何と!JRの鉄道最高標高地点!
線路際からパラボラアンテナが見えています。しかし、せっかくの夏の高原なのに曇っていて青空が望めないのが残念ですね(まさかこの数日後、種子島での皆既日食当日も雲に祟られて泣く羽目になるとは…)。
そろそろ8時半なので、天文台に戻りましょう。
国立天文台野辺山の入り口には広い無料駐車場が完備されているので、高原のドライブがてら訪問するのに最適です。
守衛所で記帳して、簡単な案内をしてもらってパンフをもらって、さあパラボラアンテナを見に行きましょう!
構内に続く道の向うに、もうパラボラさんたちが見えていますね。
天文台の中に入って、まず目に付くのがミリ波干渉計(パラボラ口径10mのアンテナ群)を移動させるためのレール。
メチャクチャに広軌だけど、紛れもない「線路」です。
この線路を、列車ではなく「パラボラ」が走ります。「うーむ!動いてるのを見てみたいぞパラボラ鉄道!」
宇宙好き兼業の鉄道好きの血が騒ぎます!
転車台(ターンテーブル)もあります。立ち入り禁止区画の奥にあるので見えにくいですが。
でもこれは「パラボラさんの向きを変えるためのもの」ではなく「南北方向の線路と東西方向の線路を接続させるためのもの」のようですね。
とは言え一瞬、ここで直径10mのパラボラがぐるぐる回ってるシュールな光景を想像してしまった(笑)
宇宙好き兼業の鉄道好きの血がますます騒ぎます!
ミリ波干渉計のパラボラアンテナさんたちです。
守衛所で頂いたパンフによると、6台の10mアンテナをシンクロさせて同時に観測することで、最大で直径約600mの電波望遠鏡に相当する解像力(視力60に相当!!)で天体画像を描き出すという凄い奴らです。
しかし残念ながら既に科学的観測運用を終了してしまっているそうで、好き勝手な方向を向いています。
10mパラボラの居並ぶ中を続く小路を歩いて行くと…
巨大なこいつが立っています!
45m電波望遠鏡。さっきJR小海線の線路際から見えたあのパラボラですね。
パンフによると、波長1mmから10mmの「ミリ波」を観測できる電波望遠鏡では世界最大口径。天体からのかすかな電波を捉え、ブラックホールや星間物質などを発見し世界的な成果をあげ続けています!偉いぞ!!
お碗の「高台」を見上げるとこんな感じ。
これだけデカイと静止していてもパワフルです。迫力があります。
おや?
パラボラのパネルが外されています!
どうやら、パネルの張替え工事が行われているようです。
外されたパネルが慎重に地上に降ろされます。
パラボラの内側に作業者の方の姿が見えます。
足が外に出ているけど、ここは恐らく地上数十メートルの高さがある筈…
しかも、地上まで足場も何もありません!地上で見ているこっちが怖くなりますが、作業者の方は手慣れたものでテキパキ作業をこなしながら時折笑い声まで聞こえてきます。
さすが高い場所のプロ、凄い!
その後も1枚1枚、パネルが取り替えられていきます。
遥か何億光年も彼方のブラックホールや銀河を見つめる巨大パラボラも、日々の地道なメンテナンス作業に支えられているのですねぇ
国立天文台野辺山には太陽専門の電波観測所もあります。
ずらり並んだ電波ヘリオグラフ。84台もの電波望遠鏡を駆使して太陽の画像を捉えます。
7/22日食の際の太陽観測にも威力を発揮したのではないでしょうか。
電波ヘリオグラフに沿って延びるミリ波干渉計の線路。
この線路の向うに、遥かな宇宙が広がっているような気がしてきました。
国立天文台野辺山、爽やかな高原にある宇宙への入り口。
宇宙科学の最先端の現場を楽しく見に行ける素敵な天文台でした。皆さんも夏休みのハイキングがてら遊びに行かれてはどうでしょうか?
パラボラさんたちがお待ちしてますよ~
さて、僕は次のパラボラさんに会いに行こうかね…次は、
JAXA臼田宇宙空間観測所、東洋一デカイ直径64mのパラボラだー!!
(→JAXA臼田宇宙空間観測所編に続く)
天燈茶房京都特派員mogmogの自宅マンションのベランダにいる、まるさぼさんの日々。その3からの続きです
7/10頃撮影
(´・ω・`)また芽が一ついなくなりました
(`・ω・´) でも、最初に芽を出した一つがどんどん大きくなってます!
まるさぼの世界も弱肉強食…
それから。。。
最近仲間入りしたハエトリ草さん
ちょっとこわいです
(続く)
7/10頃撮影
(´・ω・`)また芽が一ついなくなりました
(`・ω・´) でも、最初に芽を出した一つがどんどん大きくなってます!
まるさぼの世界も弱肉強食…
それから。。。
最近仲間入りしたハエトリ草さん
ちょっとこわいです
(続く)
イトカワ上の「はやぶさ」 画像提供:JAXA
さて先週末から熊本県から高速道路を自走して長野の高原までパラボラアンテナ詣でに行ったり、京都で妹と一緒に観光を敢行したり、熊本に帰ってからも息つく暇無く種子島に渡って皆既日食帯に突入したりしていた訳ですが、気がつけば昨日今日と毎年恒例のJAXA相模原キャンパス一般公開が行われていたではないですか!
しかも今年は何と充実の2Days!
JAXA相模原キャンパス一般公開「相模原は宇宙につながっている」
だがしかし、流石に種子島でタクシーをチャーターして島を縦断したりして散財しまくったし、島を無駄に歩き回ったりして体力的にももう限界。
それに何より、今年は僕を相模原の乗り継ぎ駅の横浜まで乗せて行ってくれるこの列車がもういないのだ。
熊本と東京を結んでいた、ブルートレイン「はやぶさ」。
JAXA宇宙研の小惑星探査機と同じ名前を持つこの夜行列車が星空の彼方へと旅立ってしまってから、もう4ヶ月になる…
これまで毎年、夏が来れば熊本駅から「はやぶさ」に乗って相模原まで「はやぶさ」に会いに行っていた。
でも今年は、地上に「はやぶさ」の雄姿は無い…その現実を受け止めるには、僕は余りにも疲れ果てていたので…
そんな訳で、今年は相模原行きは断念しました、残念ながら。
でも、自宅で不貞寝しながら横目でネットの某巨大掲示板の天文板や宇宙科学ファン諸兄のブログを巡回してレポートをチェックしてみると、今年も楽しかったみたいですね。打ち上げ目前の金星探査機PLANET-Cの実機展示があったり、小惑星探査機「はやぶさ」から地球に届く“声”を聞けるコーナーまであったそうじゃないですか。
そんなレポートを目にするうち、僕の心の奥底にはふつふつと行かなかった後悔とこの次の機会への意欲が湧き上がってきたのだ。
「来年の夏は行くぞ、相模原へ!ブルートレイン『はやぶさ』はもういないけれど、夜明けの寝台電車『サンライズEXP』か、何なら日本海回りでブルートレイン『北陸』か『あけぼの』ででも横浜へ、淵野辺へ、相模原へ乗り込んでやるー!!」
…まぁそこまでブルートレインで行くことに拘る必要はないかも知れませんがね。
ところでその小惑星探査機「はやぶさ」の後を引き継ぐ「はやぶさ2」の現状について、松浦晋也さんのL/Dにレポートが出た。
はやぶさリンク:はやぶさ2はサンプルリターン機・インパクターの2機構成に(松浦晋也のL/D 2009.07.24)
「はやぶさ2」計画の内容はまた変化していて、何と「サンプルリターン機」と「インパクター(突入機)」の2機構成になるというのだ。
それはそれで実現できたら魅力的なミッションなのだが、しかしこうも計画内容が変化するとは…
松浦さんによると「目標は従来と同じ、C型小惑星「1999JU3」」で、「すでに、JAXA内の技術審査は終わり、技術的には実行OKということになったとのこと」だそうだが、勿論、このままスンナリと2機の「はやぶさ2」艦隊が打ち上げられる訳ではない。今後も更なる紆余曲折が予想される…
来年6月、ウーメラ砂漠の夜空に輝く「はやぶさ」とサンプル回収カプセルを見つめながら、僕は一体どんな「はやぶさ2」の旅路を思い描いているのだろうか…
さて先週末から熊本県から高速道路を自走して長野の高原までパラボラアンテナ詣でに行ったり、京都で妹と一緒に観光を敢行したり、熊本に帰ってからも息つく暇無く種子島に渡って皆既日食帯に突入したりしていた訳ですが、気がつけば昨日今日と毎年恒例のJAXA相模原キャンパス一般公開が行われていたではないですか!
しかも今年は何と充実の2Days!
JAXA相模原キャンパス一般公開「相模原は宇宙につながっている」
だがしかし、流石に種子島でタクシーをチャーターして島を縦断したりして散財しまくったし、島を無駄に歩き回ったりして体力的にももう限界。
それに何より、今年は僕を相模原の乗り継ぎ駅の横浜まで乗せて行ってくれるこの列車がもういないのだ。
熊本と東京を結んでいた、ブルートレイン「はやぶさ」。
JAXA宇宙研の小惑星探査機と同じ名前を持つこの夜行列車が星空の彼方へと旅立ってしまってから、もう4ヶ月になる…
これまで毎年、夏が来れば熊本駅から「はやぶさ」に乗って相模原まで「はやぶさ」に会いに行っていた。
でも今年は、地上に「はやぶさ」の雄姿は無い…その現実を受け止めるには、僕は余りにも疲れ果てていたので…
そんな訳で、今年は相模原行きは断念しました、残念ながら。
でも、自宅で不貞寝しながら横目でネットの某巨大掲示板の天文板や宇宙科学ファン諸兄のブログを巡回してレポートをチェックしてみると、今年も楽しかったみたいですね。打ち上げ目前の金星探査機PLANET-Cの実機展示があったり、小惑星探査機「はやぶさ」から地球に届く“声”を聞けるコーナーまであったそうじゃないですか。
そんなレポートを目にするうち、僕の心の奥底にはふつふつと行かなかった後悔とこの次の機会への意欲が湧き上がってきたのだ。
「来年の夏は行くぞ、相模原へ!ブルートレイン『はやぶさ』はもういないけれど、夜明けの寝台電車『サンライズEXP』か、何なら日本海回りでブルートレイン『北陸』か『あけぼの』ででも横浜へ、淵野辺へ、相模原へ乗り込んでやるー!!」
…まぁそこまでブルートレインで行くことに拘る必要はないかも知れませんがね。
ところでその小惑星探査機「はやぶさ」の後を引き継ぐ「はやぶさ2」の現状について、松浦晋也さんのL/Dにレポートが出た。
はやぶさリンク:はやぶさ2はサンプルリターン機・インパクターの2機構成に(松浦晋也のL/D 2009.07.24)
「はやぶさ2」計画の内容はまた変化していて、何と「サンプルリターン機」と「インパクター(突入機)」の2機構成になるというのだ。
それはそれで実現できたら魅力的なミッションなのだが、しかしこうも計画内容が変化するとは…
松浦さんによると「目標は従来と同じ、C型小惑星「1999JU3」」で、「すでに、JAXA内の技術審査は終わり、技術的には実行OKということになったとのこと」だそうだが、勿論、このままスンナリと2機の「はやぶさ2」艦隊が打ち上げられる訳ではない。今後も更なる紆余曲折が予想される…
来年6月、ウーメラ砂漠の夜空に輝く「はやぶさ」とサンプル回収カプセルを見つめながら、僕は一体どんな「はやぶさ2」の旅路を思い描いているのだろうか…
2009(平成21)年7月22日、
皆既日食を体感した僕はJAXA種子島宇宙センターを後にした。
結局、終始空は雨雲に覆われたままで皆既日食の黒い太陽も輝くコロナもダイヤモンドリングも見ることは出来なかったが、皆既の瞬間の恐ろしいまでの暗闇を体感することが出来たので満足だ。次回26年後の日本国内での皆既日食まで、思い残すことはもうない。
今朝はここまでタクシーを飛ばして大急ぎでやって来たが、帰りはのんびり歩いて行こう。雨もあがったし。
宇宙センターの門扉。
門扉の近くには、こんな美しいビーチもあります。
宇宙センターから暫らく歩いた道端にあった日食観測装置。
地元の中高生が中心となり、島内各所に配置した観測装置で明るさと気温を測定して「皆既日食帯の境い目」を調べるという非常に意欲的な観測を行う手筈になっていたようなのだが…無情の雨でデータ採取もうまくいかなかったと思う。残念!
宇宙センターのある山を降りてくると、刈り取りの終わった田んぼが広がり、まるで秋のような光景。
行きに乗ったタクシーの運転手さんによると、種子島は日本で一番早い時期に稲の刈り取りを行って「超早場米」として大都市向けに出荷しているとのこと。
「秋まで待ってると、台風が来て田んぼが吹っ飛ばされますからねぇ。早めに刈っちゃうんですわ」ということらしい。
さて、僕はとりあえず明日の朝までに西之表の港に辿り着けばいいのだが、この道はどこに続いているのかな?
なんかさっきから、また山を登っているんだけど…
「おや?通信施設が見えるな」
結局、山道を上りきったところが南種子町上中の交差点で、坂道を歩き続けてすっかりくたびれてしまったので西之表行きの路線バスに乗ってしまった。
西之表に着くと、夕陽が海に沈んでいく。
「…ったく、お天道様ときたら今頃出てきやがって」と悪態をつきたくもなるが、
穏やかな夕陽と夕焼け小焼けの海を見つめているといろいろあった今日一日のことがとても愛おしく思えてくる。
「まぁ…今日の事は、きっと一生忘れられない想い出になるだろうね。」
貨物フェリーも港を出て行きます。
そして、日が暮れたら…
西之表の商店街はホコ天になり、皆既日食記念のイベントがスタート!
駐車場に設えられたステージを観ていたが、アフリカの民俗舞踏のようなパフォーマンスを披露してくれた謎のアート集団オーケストラ(残念ながら名前失念しました)が圧巻!
ちょっと感動してしまいましたよ。
アーティスト日比野克彦さんによる、皆既日食をイメージした船「月丸」と「太陽丸」が夜の西之表の町を練り歩きます。
ステージには日比野克彦さん本人も登場。しかも、ステージに上がる直前まで僕の隣りに立って生ビール飲んでた茶髪に短パンのおっちゃんが日比野氏その人だった。
アーティスト日比野克彦、気さく過ぎ(笑)
祭りの締めは港での花火大会。
かくして、皆既日食2009@種子島は終了!
「皆さん、2035年9月2日にまたお会いしましょう!」
いや、マジメな話、次回の日本国内での皆既日食が見られるこの日は、
天燈茶房 TENDANCAFEに遊びに来て下さってる皆さんで一緒に皆既日食帯突撃ツアーを実行したいと考えています。
本気ですよ…日時が近付いてきたら、詳しい募集要項を発表します。
という訳で、その日まで気長に天燈茶房にお付き合い続けて下さいまし!
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝
おまけ画像:本日の種子島交通安全
「泣かすんな!」
ばきぃ、けなぁ・・・?
(´・ω・`)島の言葉は難しい。
皆既日食を体感した僕はJAXA種子島宇宙センターを後にした。
結局、終始空は雨雲に覆われたままで皆既日食の黒い太陽も輝くコロナもダイヤモンドリングも見ることは出来なかったが、皆既の瞬間の恐ろしいまでの暗闇を体感することが出来たので満足だ。次回26年後の日本国内での皆既日食まで、思い残すことはもうない。
今朝はここまでタクシーを飛ばして大急ぎでやって来たが、帰りはのんびり歩いて行こう。雨もあがったし。
宇宙センターの門扉。
門扉の近くには、こんな美しいビーチもあります。
宇宙センターから暫らく歩いた道端にあった日食観測装置。
地元の中高生が中心となり、島内各所に配置した観測装置で明るさと気温を測定して「皆既日食帯の境い目」を調べるという非常に意欲的な観測を行う手筈になっていたようなのだが…無情の雨でデータ採取もうまくいかなかったと思う。残念!
宇宙センターのある山を降りてくると、刈り取りの終わった田んぼが広がり、まるで秋のような光景。
行きに乗ったタクシーの運転手さんによると、種子島は日本で一番早い時期に稲の刈り取りを行って「超早場米」として大都市向けに出荷しているとのこと。
「秋まで待ってると、台風が来て田んぼが吹っ飛ばされますからねぇ。早めに刈っちゃうんですわ」ということらしい。
さて、僕はとりあえず明日の朝までに西之表の港に辿り着けばいいのだが、この道はどこに続いているのかな?
なんかさっきから、また山を登っているんだけど…
「おや?通信施設が見えるな」
結局、山道を上りきったところが南種子町上中の交差点で、坂道を歩き続けてすっかりくたびれてしまったので西之表行きの路線バスに乗ってしまった。
西之表に着くと、夕陽が海に沈んでいく。
「…ったく、お天道様ときたら今頃出てきやがって」と悪態をつきたくもなるが、
穏やかな夕陽と夕焼け小焼けの海を見つめているといろいろあった今日一日のことがとても愛おしく思えてくる。
「まぁ…今日の事は、きっと一生忘れられない想い出になるだろうね。」
貨物フェリーも港を出て行きます。
そして、日が暮れたら…
西之表の商店街はホコ天になり、皆既日食記念のイベントがスタート!
駐車場に設えられたステージを観ていたが、アフリカの民俗舞踏のようなパフォーマンスを披露してくれた謎のアート集団オーケストラ(残念ながら名前失念しました)が圧巻!
ちょっと感動してしまいましたよ。
アーティスト日比野克彦さんによる、皆既日食をイメージした船「月丸」と「太陽丸」が夜の西之表の町を練り歩きます。
ステージには日比野克彦さん本人も登場。しかも、ステージに上がる直前まで僕の隣りに立って生ビール飲んでた茶髪に短パンのおっちゃんが日比野氏その人だった。
アーティスト日比野克彦、気さく過ぎ(笑)
祭りの締めは港での花火大会。
かくして、皆既日食2009@種子島は終了!
「皆さん、2035年9月2日にまたお会いしましょう!」
いや、マジメな話、次回の日本国内での皆既日食が見られるこの日は、
天燈茶房 TENDANCAFEに遊びに来て下さってる皆さんで一緒に皆既日食帯突撃ツアーを実行したいと考えています。
本気ですよ…日時が近付いてきたら、詳しい募集要項を発表します。
という訳で、その日まで気長に天燈茶房にお付き合い続けて下さいまし!
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝
おまけ画像:本日の種子島交通安全
「泣かすんな!」
ばきぃ、けなぁ・・・?
(´・ω・`)島の言葉は難しい。
2009年の天文イベントのクライマックスである、7月22日の皆既日食。
九州南部の海上に浮かぶ島々が日本国内での皆既日食帯となりますが、今回僕は種子島を選びました。
奇しくも日本の宇宙への入り口であるJAXA種子島宇宙センターがある種子島南端部分をかすめる様に、皆既日食帯の北端が通ります。
当日始発の高速船で島に乗り付け、皆既時刻までに皆既日食帯への突入を敢行しました。
悪天候に泣かされながらも精一杯、ロケット基地に黒い太陽を追った、2009年の夏の日の記録です。
2009(平成21)年7月22日
前日、仕事を終えてから、熊本県八代市の自宅(というか下宿)を出て肥薩おれんじ鉄道とJR鹿児島本線の普通列車を乗り継いで鹿児島中央駅へ向かった。
しかし、九州を南下するにつれて雨足が強まってくる…
鹿児島市天文館通りのインターネットカフェで仮眠を取り、夜が明けたら雨雲の垂れ込める海を渡り種子島・西之表港に上陸すると、横殴りの雨の中びしょ濡れになりながら、予約していたタクシーの運転手さんが桟橋で僕のネームカードを持って待っていてくれた。
「お客さん、本当に残念ですねぇ!よりによって今日のこの日に、こんな天気になってしまって…」
「ええ、全く…でも、とにかく予定通り南種子の宇宙センターまで行って下さい。行くだけ行きましょう!午前10時50分過ぎの皆既時刻までまだ1時間半もあるから、ひょっとしたら天候が回復するかもしれない」
まぁ奇跡でも起きない限り、この雨空が晴れるとは思えなかったが、萎えそうな自分自身を奮い立たせたくもあったので運転手さんにそう元気に告げて、一路種子島宇宙センターへとタクシーを走らせる!
雲の上の太陽は既に日食が始まって欠けつつある筈なのだが、もちろん地上からはその様子は全く窺い知ることは出来ない。
しかし、島南部に近付くと雨足が弱まり、空も徐々に明るくなってきた。
「お客さん、これはひょっとしたらひょっとするかも知れんですよ!」
「本当だ!せめて、薄雲越しに太陽の姿が見えてくれれば…」
宇宙センターの宇宙科学技術館前でタクシーを降りる。
雨はすっかり小降りになったので傘無しでも歩ける。
空も明るさを増してきたが、雲に切れ間が出来るほどではない。
見学者駐車場や芝生広場あたりは、宇宙センターで皆既日食を堪能しようとやって来た人たちで一杯だ。皆さん残念そうな顔で空を見上げている。
ここは人が多過ぎて落ち着かないので、一般開放されている竹崎射場の丘を越えて、H-IIAロケット発射場である大崎射場を望む波打ち際へと歩いて行く。
歩きながら空を仰ぐと…
「あっ!雲越しに太陽が見えてる!!三日月型に欠けてるのが判るぞ!!」
残念ながら、これが今回唯一見えた日食中の太陽となった。雲は再び厚くなり、小雨も降り続いている。
渚にて。
間もなく皆既時刻。
辺りが薄暗くなってきたのは、雲が厚くなってきたせいだけではないようだ。空自体が暗くなってきているのだ。
空がどんどん暗くなっていく。
「何だこれは…!闇が迫ってくる!!」
そして…
「低い空が赤く染まった!」
皆既日食が…来る!!
そしてついに、皆既。
渚は完全に闇に閉ざされた。
その瞬間、僕が感じたのは話に聞く皆既日食の闇を体感できた歓喜の興奮ではなく、純粋な“恐怖心”だった。
「この暗闇は何なんだ!!夜の闇とも違う…まるで太陽が悪魔に奪われてしまったようだ!
怖い!!」
…凡そ宇宙科学を信奉する自分の言葉とは思えないが、
本当に、そう感じたのです。
しかしその恐ろしい闇も束の間で、すぐに空に光が戻ってきた。
結局、黒い太陽もコロナの輝きも全く見えなかったが、皆既の暗闇を体感…というか皆既の暗闇の恐ろしさに恐怖し震えるという得難い経験をすることが出来たのだ。
「地球に月の影が落ちただけだと頭で理解している僕もあれだけ怖かったんだから、皆既日食を目の当たりにした古代の人は想像を絶する恐怖だったろうな。
日食を悪魔の仕業だと考えたのも無理はないよ(と言うか、僕もそう感じてしまったし)。
それだけ、普段当たり前に感じているお日様の光は明るくて暖かくて、有り難いものなんだなぁ!母なる太陽は偉大だよ!」
地上に突如現れる、宇宙の闇。皆既日食は僕に改めて宇宙の不思議さを教えてくれた。
「でも…やっぱりダイヤモンドリングが見たかったよ!次に日本で皆既日食が見える26年後には、何が何でも黒き太陽を見るぞー!それまでは、なんとしても生き延びてやるからな!」
皆既日食から今後の人生の意義まで与えてもらった僕は、雨上がりの山道を元気に歩いてJAXA種子島宇宙センターを後にした。
(→皆既日食無事終了!種子島の熱い夜に続く)
九州南部の海上に浮かぶ島々が日本国内での皆既日食帯となりますが、今回僕は種子島を選びました。
奇しくも日本の宇宙への入り口であるJAXA種子島宇宙センターがある種子島南端部分をかすめる様に、皆既日食帯の北端が通ります。
当日始発の高速船で島に乗り付け、皆既時刻までに皆既日食帯への突入を敢行しました。
悪天候に泣かされながらも精一杯、ロケット基地に黒い太陽を追った、2009年の夏の日の記録です。
2009(平成21)年7月22日
前日、仕事を終えてから、熊本県八代市の自宅(というか下宿)を出て肥薩おれんじ鉄道とJR鹿児島本線の普通列車を乗り継いで鹿児島中央駅へ向かった。
しかし、九州を南下するにつれて雨足が強まってくる…
鹿児島市天文館通りのインターネットカフェで仮眠を取り、夜が明けたら雨雲の垂れ込める海を渡り種子島・西之表港に上陸すると、横殴りの雨の中びしょ濡れになりながら、予約していたタクシーの運転手さんが桟橋で僕のネームカードを持って待っていてくれた。
「お客さん、本当に残念ですねぇ!よりによって今日のこの日に、こんな天気になってしまって…」
「ええ、全く…でも、とにかく予定通り南種子の宇宙センターまで行って下さい。行くだけ行きましょう!午前10時50分過ぎの皆既時刻までまだ1時間半もあるから、ひょっとしたら天候が回復するかもしれない」
まぁ奇跡でも起きない限り、この雨空が晴れるとは思えなかったが、萎えそうな自分自身を奮い立たせたくもあったので運転手さんにそう元気に告げて、一路種子島宇宙センターへとタクシーを走らせる!
雲の上の太陽は既に日食が始まって欠けつつある筈なのだが、もちろん地上からはその様子は全く窺い知ることは出来ない。
しかし、島南部に近付くと雨足が弱まり、空も徐々に明るくなってきた。
「お客さん、これはひょっとしたらひょっとするかも知れんですよ!」
「本当だ!せめて、薄雲越しに太陽の姿が見えてくれれば…」
宇宙センターの宇宙科学技術館前でタクシーを降りる。
雨はすっかり小降りになったので傘無しでも歩ける。
空も明るさを増してきたが、雲に切れ間が出来るほどではない。
見学者駐車場や芝生広場あたりは、宇宙センターで皆既日食を堪能しようとやって来た人たちで一杯だ。皆さん残念そうな顔で空を見上げている。
ここは人が多過ぎて落ち着かないので、一般開放されている竹崎射場の丘を越えて、H-IIAロケット発射場である大崎射場を望む波打ち際へと歩いて行く。
歩きながら空を仰ぐと…
「あっ!雲越しに太陽が見えてる!!三日月型に欠けてるのが判るぞ!!」
残念ながら、これが今回唯一見えた日食中の太陽となった。雲は再び厚くなり、小雨も降り続いている。
渚にて。
間もなく皆既時刻。
辺りが薄暗くなってきたのは、雲が厚くなってきたせいだけではないようだ。空自体が暗くなってきているのだ。
空がどんどん暗くなっていく。
「何だこれは…!闇が迫ってくる!!」
そして…
「低い空が赤く染まった!」
皆既日食が…来る!!
そしてついに、皆既。
渚は完全に闇に閉ざされた。
その瞬間、僕が感じたのは話に聞く皆既日食の闇を体感できた歓喜の興奮ではなく、純粋な“恐怖心”だった。
「この暗闇は何なんだ!!夜の闇とも違う…まるで太陽が悪魔に奪われてしまったようだ!
怖い!!」
…凡そ宇宙科学を信奉する自分の言葉とは思えないが、
本当に、そう感じたのです。
しかしその恐ろしい闇も束の間で、すぐに空に光が戻ってきた。
結局、黒い太陽もコロナの輝きも全く見えなかったが、皆既の暗闇を体感…というか皆既の暗闇の恐ろしさに恐怖し震えるという得難い経験をすることが出来たのだ。
「地球に月の影が落ちただけだと頭で理解している僕もあれだけ怖かったんだから、皆既日食を目の当たりにした古代の人は想像を絶する恐怖だったろうな。
日食を悪魔の仕業だと考えたのも無理はないよ(と言うか、僕もそう感じてしまったし)。
それだけ、普段当たり前に感じているお日様の光は明るくて暖かくて、有り難いものなんだなぁ!母なる太陽は偉大だよ!」
地上に突如現れる、宇宙の闇。皆既日食は僕に改めて宇宙の不思議さを教えてくれた。
「でも…やっぱりダイヤモンドリングが見たかったよ!次に日本で皆既日食が見える26年後には、何が何でも黒き太陽を見るぞー!それまでは、なんとしても生き延びてやるからな!」
皆既日食から今後の人生の意義まで与えてもらった僕は、雨上がりの山道を元気に歩いてJAXA種子島宇宙センターを後にした。
(→皆既日食無事終了!種子島の熱い夜に続く)
先程、種子島から帰宅しました。
帰りも敢えて九州新幹線「つばめ」には乗らず、
旧JR鹿児島本線の在来線を引き継いだ第3セクター「肥薩おれんじ鉄道」でゆっくり、のんびりと…
盛夏の肥薩おれんじ鉄道の車窓をちょっとだけ。
夏休みの線路
東シナ海
「ああ~それにしても、いい天気だな~!」
昨日の種子島もこんな天気だったら…などと、今更恨み言は云いますまい。
黒い太陽と輝くコロナは見えなかったけれど、あの“魔界の蓋が開いたような”怪しい皆既の暗闇を体験できただけでも良しとしよう。
それに、
「次回の日本国内での皆既日食は必ず見る!それまではつらくてもかなしくても何とか生きていく!!」
という人生の指標も打ち立てることが出来たしね。
三十路の身体に鞭打っての強行軍で流石に疲れ果てましたので、今日はもうゆっくりします。明日は出勤だしね。
詳しいレポートは、明晩以降に…ではまた後程!おやすみなさい
帰りも敢えて九州新幹線「つばめ」には乗らず、
旧JR鹿児島本線の在来線を引き継いだ第3セクター「肥薩おれんじ鉄道」でゆっくり、のんびりと…
盛夏の肥薩おれんじ鉄道の車窓をちょっとだけ。
夏休みの線路
東シナ海
「ああ~それにしても、いい天気だな~!」
昨日の種子島もこんな天気だったら…などと、今更恨み言は云いますまい。
黒い太陽と輝くコロナは見えなかったけれど、あの“魔界の蓋が開いたような”怪しい皆既の暗闇を体験できただけでも良しとしよう。
それに、
「次回の日本国内での皆既日食は必ず見る!それまではつらくてもかなしくても何とか生きていく!!」
という人生の指標も打ち立てることが出来たしね。
三十路の身体に鞭打っての強行軍で流石に疲れ果てましたので、今日はもうゆっくりします。明日は出勤だしね。
詳しいレポートは、明晩以降に…ではまた後程!おやすみなさい
皆既日食の日が終わろうとしています。
皆既時刻には雨雲の向こうに隠れていた太陽も、今は何事も無かったかのように穏やかに、西之表の海に沈んでいきます。
さよなら、皆既日食2009。
そして…
次の日本国内での皆既日食では必ず、黒き太陽と輝くコロナを見てやるからなー!!
皆既時刻には雨雲の向こうに隠れていた太陽も、今は何事も無かったかのように穏やかに、西之表の海に沈んでいきます。
さよなら、皆既日食2009。
そして…
次の日本国内での皆既日食では必ず、黒き太陽と輝くコロナを見てやるからなー!!