平成28年3月31日、JR九州のクルーズトレイン「ななつ星in九州」が4月からの肥薩おれんじ鉄道乗り入れに備えての試運転を実施しました。
肥薩おれんじ鉄道経由での営業運転開始を翌週に控えての最終確認試験だと思われます。
今回の試運転は事前に外部へのアナウンス等は一切無く、言わば「極秘試運転」なのですが、実際にはJR九州が開設している「ななつ星in九州」の公式サイトで公表されている運行日カレンダーを見ると今週の3泊4日コースだけ不自然に運休となっていることから、試運転が行われることは一目瞭然(笑)
という訳で、雨のそぼ降る夜の八代駅で「ななつ星」を迎撃しました!
…しかし、前回の肥薩おれんじ鉄道試運転の時も雨が降ってたなぁ。「ななつ星」ってひょっとして雨男(雨女かも…)なの?

今回は、「ななつ星」試運転列車は所定時刻より5分ほど遅れて22:20頃に八代駅の3番線(2番のりば)に入線、そのままプラットホームに据え付けられました。
2番のりばには「ななつ星」の停車位置目標も新しく設置されています。
どうやら、来週からの営業運転では2番のりばに停車して、ドアの解放と乗客の乗り降りも行われると思われます。
…でも、「ななつ星」の停まってる真向かいの3番のりばには八代駅で折り返す熊本方面からの普通列車が発着するんですけど。
普通列車のお客さんは降りたら目の前に「ななつ星」がいるからビックリするだろうなぁ(笑)


2号車のダイニングカー(食堂車)『木星』のドアが開いています。
ちょっとだけ、車内を覗き見してみましょう。


デッキの床は艶やかな石のプレート張りで、「つばめ型」787系のグリーン車クモロ787をさらにグレードアップしたような印象。
隣の1号車、展望ラウンジカー『ブルームーン』へと続く貫通ドアには眩い照明が施され、乗客を夢の車内へと誘います…
おもわず僕も乗り込んでしまいたくなりましたが、ここは何とか思い留まります!
いつの日か乗車申し込み応募が当選して、正式に「ななつ星」へと招待された時に、思いっきり正装して大威張りで乗り込んでやるぞ…その日までは我慢、我慢!!

デッキに設えられたショーケースに並ぶ、「ななつ星」オリジナルの美しい調度品。
これは乗客が旅の思い出として購入できるんでしょうね。きっと物凄くお高いんでしょうけど(笑)

デッキのドアの外から覗き込んだ、ダイニングカー『木星』のインテリア。
車内の全面が木でつくられているので、空気感からして違います。なんとも柔らかで温かくて、まさに夢の空間…


停車中の「ななつ星」の隣を、EF81が牽く夜行貨物列車が追い越していきます。
ちょっとだけ、ブルートレインや夜行列車の全盛期を思わせる光景です。

…時刻は23時を過ぎて、夜もだいぶ更けてきましたが「ななつ星」は動き出す気配がありません。
それもその筈、なんと「ななつ星」は八代駅で時間調整の為に真夜中の午前3時過ぎまで延々5時間もの長時間停車を行うのです!
今夜の試運転列車は乗客を乗せていないのでダイニングカーとラウンジカー以外の寝台車の車内は真っ暗ですが、きっと来週からは全ての車輌の窓に明かりが灯り、夜の八代駅で美しい姿を見せてくれるんでしょうね…

このままずっと「ななつ星」を見ていたいのですが、そろそろ八代駅は最終列車も出てしまいプラットホームが閉まる時間です。
名残惜しいのですが、「ななつ星」に別れを告げて今夜は帰ることにします。
それでは、また来週!
来週からは毎週会えるね、「ななつ星」!
…そして、いつか必ずプラチナチケットを手に入れて乗ってやるぞ!