赤外線天文衛星「あかり」(ASTRO-F) 画像提供:JAXA
赤外線天文衛星「あかり」(ASTRO-F)の電力異常について
(JAXA宇宙科学研究所トピックス)
今日(平成23年5月24日)の早朝、午前5時30分頃。
うっちーさん(鹿児島県の内之浦局)が「あかり」の様子がおかしいことに気がついた模様。
バッテリの蓄電量が低下しており、搭載観測機器や送信機の電源は既に自動的に切られていた。
その後もバッテリの蓄電量は低下し続け、「あかり」が地球の影に入ることで遂に電力供給は途絶。
だが、「あかり」が地球の影から出て太陽の光を受けることで電源供給は復活。
現在、
「太陽電池パドルによる電力発生のある時間帯のみ、衛星への電力供給がなされている状態」
(JAXA宇宙科学研究所トピックス)
だという。
つまり、
「バッテリには重大な問題が発生して蓄電できない状態に陥っているが、太陽電池パドルは健在」
という状態のようだ。
…なんてことだ。
「あかり」の兄である偉大なる冒険者、小惑星探査機「はやぶさ」の満身創痍の地球帰還航海時と同じ状況に、図らずも立たされてしまったという訳か。
そして、つい先日、
突然の眠りについてしまった陸域観測技術衛星「だいち」のことも頭をよぎる。
奇しくも「だいち」もまた、電力異常というトラブルに打ち勝つことが出来なかったのだ。
→がんばれ、だいちさん!(2011年04月27日/5月12日 天燈茶房TENDANCAFE)
「あかり」は2006年2月22日に鹿児島県の大隅半島・内之浦から、
世界一の固体燃料ロケット と謳われた名機M-Vロケット8号機に乗って旅立った。
それは、僕が生まれて初めて自分の目で直接見た、ロケット打ち上げと衛星誕生の一部始終であった。
→M-Vロケット、あかつきの空へ (2006年02月22日 天燈茶房TENDANCAFE)
→あかり、誕生 (2006年02月22日 天燈茶房TENDANCAFE)
それ以来、幾多のロケット打ち上げを直接(或いはネット中継等を介して間接的に)見守り続けてきたが、
心のなかには常に、初めて見たあの冬の朝の「あかり」打ち上げがあった。
「あかり」は僕に、想像を絶する美しい出来事が、心打ち震える素晴らしい試みがこの世にはあることを教えてくれた。
ありがとう、「あかり」。本当に感謝している。
だから、「あかり」よ!
まだ、遠くの宇宙へとは旅立つな!!
恐れることはない。君もまた「はやぶさ」の妹。そして、諦めると云うことを知らない“あの「宇宙研」”の人たちがついている。
想定された耐用年数を大幅に超えて旅を続ける君の身体は、既に悲鳴をあげているのかも知れない。酷な願いかも知れない。
でも、もう少しだけ…
そう、我々の新しい弟、今はまだ「はやぶさ2」と呼ばれている船が旅立つまでは、地球を巡る宙で見守っていてやってくれ…お願いだ。
JAXA、宇宙研の先生方。全ての「あかり」運用関係者の皆様。
「あかり」のことを、よろしくお願い致します。
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝
平成23年6月18日追記:
残念ながら、「あかり」は科学観測終了となりました…
「あかり」の科学観測終了について
(2011年6月17日 JAXA宇宙科学研究所トピックス)
今後は、「あかり」の確実な停波に向けた運用が行われます。
また、「あかり」の遺した膨大な量の観測データの解析も引き続き行われていきます。
「あかり」、ありがとう。
本当にお疲れ様でした…
赤外線天文衛星「あかり」(ASTRO-F)の電力異常について
(JAXA宇宙科学研究所トピックス)
今日(平成23年5月24日)の早朝、午前5時30分頃。
うっちーさん(鹿児島県の内之浦局)が「あかり」の様子がおかしいことに気がついた模様。
バッテリの蓄電量が低下しており、搭載観測機器や送信機の電源は既に自動的に切られていた。
その後もバッテリの蓄電量は低下し続け、「あかり」が地球の影に入ることで遂に電力供給は途絶。
だが、「あかり」が地球の影から出て太陽の光を受けることで電源供給は復活。
現在、
「太陽電池パドルによる電力発生のある時間帯のみ、衛星への電力供給がなされている状態」
(JAXA宇宙科学研究所トピックス)
だという。
つまり、
「バッテリには重大な問題が発生して蓄電できない状態に陥っているが、太陽電池パドルは健在」
という状態のようだ。
…なんてことだ。
「あかり」の兄である偉大なる冒険者、小惑星探査機「はやぶさ」の満身創痍の地球帰還航海時と同じ状況に、図らずも立たされてしまったという訳か。
そして、つい先日、
突然の眠りについてしまった陸域観測技術衛星「だいち」のことも頭をよぎる。
奇しくも「だいち」もまた、電力異常というトラブルに打ち勝つことが出来なかったのだ。
→がんばれ、だいちさん!(2011年04月27日/5月12日 天燈茶房TENDANCAFE)
「あかり」は2006年2月22日に鹿児島県の大隅半島・内之浦から、
世界一の固体燃料ロケット と謳われた名機M-Vロケット8号機に乗って旅立った。
それは、僕が生まれて初めて自分の目で直接見た、ロケット打ち上げと衛星誕生の一部始終であった。
→M-Vロケット、あかつきの空へ (2006年02月22日 天燈茶房TENDANCAFE)
→あかり、誕生 (2006年02月22日 天燈茶房TENDANCAFE)
それ以来、幾多のロケット打ち上げを直接(或いはネット中継等を介して間接的に)見守り続けてきたが、
心のなかには常に、初めて見たあの冬の朝の「あかり」打ち上げがあった。
「あかり」は僕に、想像を絶する美しい出来事が、心打ち震える素晴らしい試みがこの世にはあることを教えてくれた。
ありがとう、「あかり」。本当に感謝している。
だから、「あかり」よ!
まだ、遠くの宇宙へとは旅立つな!!
恐れることはない。君もまた「はやぶさ」の妹。そして、諦めると云うことを知らない“あの「宇宙研」”の人たちがついている。
想定された耐用年数を大幅に超えて旅を続ける君の身体は、既に悲鳴をあげているのかも知れない。酷な願いかも知れない。
でも、もう少しだけ…
そう、我々の新しい弟、今はまだ「はやぶさ2」と呼ばれている船が旅立つまでは、地球を巡る宙で見守っていてやってくれ…お願いだ。
JAXA、宇宙研の先生方。全ての「あかり」運用関係者の皆様。
「あかり」のことを、よろしくお願い致します。
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝
平成23年6月18日追記:
残念ながら、「あかり」は科学観測終了となりました…
「あかり」の科学観測終了について
(2011年6月17日 JAXA宇宙科学研究所トピックス)
今後は、「あかり」の確実な停波に向けた運用が行われます。
また、「あかり」の遺した膨大な量の観測データの解析も引き続き行われていきます。
「あかり」、ありがとう。
本当にお疲れ様でした…