天燈茶房 TENDANCAFE

さあ、皆さん どうぞこちらへ!いろんなタバコが取り揃えてあります。
どれからなりとおためしください

~ななつ星への道程~ クルーズトレイン「ななつ星in九州」第五期の申し込み、落選…

2014-08-30 | 鉄道

クルーズトレイン「ななつ星in九州」第五期の申し込み、また落選しました (´;ω;`)ウッ…

前回の第四期に続き、これで二敗目…

今回は、申し込みの最終平均倍率が前回より微妙に下がったので期待してたんですが…
(まぁ、それでも37倍が33倍になったというレベルですが(笑)

嗚呼、一体いつになったら“マルーンのプリマドンナ” 77系寝台車に乗れるのか…




…でも、僕は諦めたりはしませんよ。むしろ、チャレンジはまだ始まったばかり!
次の挑戦は、10月から受付開始となる第六期(2015年春~夏出発分)。

また申し込みます。待っていろよ、「ななつ星in九州」!(`・ω・´)


今日のSL人吉(平成26年8月30日・人吉行き)

2014-08-30 | 鉄道

今日は久しぶりに朝から晴れたので、SL人吉を出迎えて来ました。
松橋駅構内を通過中の列車を正面から、見事な日の丸構図(笑)


夏草をかき分けながら走る、夏の蒸気機関車。

…それにしても、今年の夏は雨ばっかりで、真夏の青空と入道雲の下でのSL人吉の写真が全く撮れなかったなぁ。
そして季節は早くも秋に向かっているようで、蒸気機関車が運んできた風には、既に秋の気配が。


撮影地:鹿児島本線 松橋駅

(ΦωΦ) ももちゃんの「残暑お見舞い申し上げます」

2014-08-26 | ねことか

残暑お見舞い申し上げます


…とは言え、今年の夏はなんか雨ばっかりで、全然夏らしくないんですが。
(各地で豪雨災害が発生、犠牲になられた方も多数居られるようで、災害のお見舞いも申し上げます。天燈茶房亭主 拝


さて、夏を跨いで長々と書き続いていたゴールデンウィークのスペイン旅行記もようやく完結しましたので、
ここで久しぶりに京都在住妹夫婦宅のアメショーももちゃんの出番です!


…早速、寝た(笑)


(^-ω-^)Zzz..


(ΦωΦ)ゴロゴロ…


(ΦωΦ)ゴロゴロゴロ…


(ΦωΦ)ノ むくり

2014初夏・スペイン鉄道音楽美術紀行 43:旅の終わりはエアバスA380で帰国

2014-08-24 | 旅行記:2014初夏 スペイン
photo:エールフランスAF276便 エアバスA380アッパーデッキの機窓


42:シャルル・ド・ゴール空港にてからの続き


午後1時半、シャルル・ド・ゴール空港発成田行きエールフランスAF276便の搭乗開始です。
いよいよ念願の巨大機A380に乗れると思うとワクワクします!




さすが総2階建てのA380、搭乗口のボーディングブリッジも1階用と2階用との2本がそれぞれ接続されています。

さて今回は、「やっぱりA380に乗るからには2階、アッパーデッキに乗りたい!」 ということで、航空券をネット予約した際に、同時に2階のエコノミークラスの窓側席を座席指定しておきました。

通常、A380では2階は全て上級クラスのビジネスやプレミアムエコノミーの席で占められている場合が多いようなのですが、エールフランスのA380には2階にも最後尾にごく少数ながら通常のエコノミー席が設置されているのです。
これは、航空各社のA380のシートマップをネットで見比べていて偶然気が付いたお得情報。
やっぱり、事前の情報収集は大事です!

という訳で、2階アッパーデッキにつながっているボーディングブリッジを歩いて自分の席へ…は行きません(笑)
「せっかくなので、機内にある階段を登って2階に行ってみたい!」
だって、機内に階段がある旅客機は世界中でもジャンボジェットとA380だけ。この世にも珍しい機内階段を、一度は実際に歩いて登ってみたいではないですか!




かくして、わざわざ一旦1階の室内に入ってから、憧れの機内階段を登って2階に行ってみました。
機内階段は螺旋階段なんですね~


そしてこれが、僕が指定しておいた2階アッパーデッキのエコノミークラス席!
窓の傾斜がかなり急で、丸い筒状の機体のかなり上の方に位置していることが分かります。
座席の肘掛けと壁との間にある隙間を利用した小物ケースが設置されているのは、何だか日本国内線のジャンボジェットの2階エコノミー席と似ていますね。


この小物ケース、実際にはショルダーバッグもすっぽり収まる大容量でなかなか使い勝手が良い優れもの。
いつもは足元に置いておくバッグをきれいに片付けておけるので快適!
早速、気に入りました。A380に乗る時はやっぱり2階窓側にかぎる!(笑)


シャルル・ド・ゴール空港を時間通りに離陸したエールフランスAF276便エアバスA380は、真昼の陽射しを受けて快適に飛行していきます。
後はもう何もしなくても、A380のパイロット氏に任せておけば日本まで連れて行ってくれるので、気楽な帰り旅です。




そして国際線の飛行機に乗ったら、先ずは、ウェルカムドリンク。
ペリエを頼んだら、丁寧にレモンも入れてくれるのがエールフランスらしいサービス。


続いて機内食のメニュー表が配られます。
今日の食事は何かな…




一回目の機内食、ランチのメニューはチキンのクリームソースをチョイス。




食事を済ませる頃には、飛行機はバルト海沿岸上空をロシアに向けて飛行中。
ちょうどバルト三国のエストニア、タリンからサンクトペテルブルクに抜ける航路を辿っているようです。
エストニアには去年行ったけれど、いいところだったなぁ…今度はラトビアにも行きたいな。

さて、飛行機の中でパーソナルモニターに現在位置情報を表示して、機窓の風景と合わせて楽しむのはお馴染みの事ですが、このエールフランスのエアバスA380ではもっと面白いサービスを提供してくれています。


何とLandscape Cameraと称して、機体の3箇所(最前部、下向き、垂直尾翼上部)に設置したカメラからの眺めをリアルタイムで見ることが出来るのです!
これは楽しい!!


これは垂直尾翼上部からの今現在の眺め。視界に映り込んでるA380の機体はCGではありませんよ!
楽しすぎて、ずっと眺めていても飽きません。素晴らしいサービスだ!


でも、映画のプログラムも面白そうなのでついつい何本も観てしまった…
夜食のおやつで配られたアイスを食べながら観る「Frozen」って一体どういう作品だい?
なんかレリゴーレリゴー歌ってるけど、ディズニーのCGアニメらしいが新作かな…(実は「Frozen」は「アナと雪の女王」の原題。帰国して暫くはあれが「アナと雪の女王」だとは気が付かなかった(笑))


映画を立て続けに観て、疲れたらギャレーに行って夜食を調達。
エールフランスは、夜食メニューをあまりお代わりさせてくれない日系エアラインと違ってギャレーの管理がいい加減…気前がいいので、夜食のサンドイッチも食べ放題なのがいいなぁ


そしてエールフランスAF276便エアバスA380は、シベリアの大地を横断…

機内食の朝食が配られる頃には、もう日本領空の日本海上空へ到達。
日本本土への上陸まであと少し。




フランス仕込みの食事も、これが最後です。
夜食のサンドイッチやらアイスやらをさんざん食べまくった後なのですが、旅の終わりの余韻を感じつつ戴きます。








2014年5月4日

朝8時半、エールフランスAF276便エアバスA380は、無事に成田空港に着陸しました。
実に快適な、巨大機A380の旅でした。また乗りたいですね!

…でも、実はこの直後にエールフランスのA380はパリ便の羽田空港乗り入れ増便に伴い日本路線から撤退してしまったのです。これは残念!
同時に、日本へとA380を運行していたルフトハンザ・ドイツ航空も機材をジャンボジェットのB747-400に変更してしまったようで、現在日本からヨーロッパへの路線にはA380が一機も飛んでいない状況…


快適なA380に復活して欲しい!またヨーロッパから日本へ飛んでおいで、A380!!

成田空港からは空港リムジンバスに乗って、羽田空港に移動。




空の旅の最終区間はJALの国内線、JL1809便羽田空港発熊本行き。
エールフランスの公式サイトでまとめて航空券を予約したところ、何故かこのJL1809便はエコノミークラスではなく「クラスJ」になっていました。
…何だか、A380のエコノミークラスより更に座り心地が良いような(笑)

午後1時過ぎ、JL1809便は羽田空港を離陸。




そして帰りも、Twitter宇宙クラスタ航空写真部の精鋭カメラマン、Ringさんが僕の乗ったJL1809便を地上から迎撃撮影していて下さいました!
青空で陽射しを受けて輝く白いボーイングB767の機体が美しい!!






午後3時前、JL1809便は熊本空港に到着。

スペインから熊本に帰って来ました!長い旅だった…

…でも、実はもう既に次の旅の行き先は決まっているのです!(笑)
次の目的地は、またしてもヨーロッパ。
ガリレオ・ガリレイの足跡を追って、今年の年末年始休暇にイタリアに行ってきます!!



それでは皆さん、冬にイタリアでお会いしましょう。
天燈茶房亭主mitsuto1976 拝

2014初夏・スペイン鉄道音楽美術紀行 42:シャルル・ド・ゴール空港にて

2014-08-23 | 旅行記:2014初夏 スペイン
photo:L’aéroport de Paris-Charles-de-Gaulle


41:さらばスペイン。エールフランスAF1401便でパリへからの続き

シャルル・ド・ゴール国際空港ではエールフランスの成田行きAF276便の出発まで約4時間の待ち合わせ。



せっかくパリに来たので、ちょっと街まで出かけたい気になりますが、シャルル・ド・ゴール空港からパリ市街地まではRER(エールウーエール・近郊鉄道線)で30分以上かかり、しかも僕の経験上RERはかなりの確率で遅れたり何らかのトラブルが起きる要注意路線なので、昔よく訪れた懐かしいパリの街を散歩するのは今回も我慢…



仕方がないので、ターミナルビル内を散策して時間を潰します。


シャルル・ド・ゴール空港から日本やアジア各地へと向かう長距離便は、ターミナル2Eの一番外れにあるゲートMと呼ばれる区画に発着します。
ゲートMは超大型機が余裕を持って駐機出来るように最近整備されたばかりの新しいターミナルビルのようで、新品なのでどこもキレイだし何よりパリらしくお洒落です!
ガラス張りの搭乗ゲートの外には植物が植えられた公園のような場所も見えますが、どうやら喫煙スペースのようです。タバコ好きの多いフランスらしい設備。

喫煙スペースもお洒落ですが、トイレもすごい!





あんまりお洒落だったので、つい誰もいなくなるのを見計らってトイレの写真を撮ってしまいました(笑)
色使いも水回りのデザインも、素晴らしく斬新で洗練されていますね!
シャルル・ド・ゴール空港ゲートMのトイレは、世界一お洒落なトイレです。パリに行ったら、空港のトイレを見逃すな!!


待合ロビーで、こんな自動販売機を発見。
ヨーロッパでは自動販売機を見かけること自体があまり無いのですが、これはとりわけ珍しい!?
どうやら飲料水ではなく「スープの自販機」らしい。


幾つかのレシピから好みのスープを選べて、価格はカップ一杯1.70ユーロ也。
…街中でスープを買ったことがないので高いのか安いのか相場がよく分かりませんが、これは試してみるしかない!


という訳で、マッシュルームのスープを買って飲んでみました。
味は…よくあるインスタントのカップスープの味(笑)

スープが調理されて出てくる自販機はヨーロッパの人にも物珍しいようで、買ったスープを飲みながら観察していたら結構な人数がこの「スープの自販機」に挑戦している模様。
確かに、自販機王国の日本でもこんなの見たこと無いもんね。


ターミナルビルの外を見るとボーイングB747-400、ジャンボジェットが駐機していました。
つい最近までは国際線大型機の象徴だったジャンボジェット、今でもこの独特で精悍な面構えを見ると胸がときめきますね!

そして、長距離線の超大型機材が横付けするゲートMの主役といえば、今やジャンボジェットをも凌ぐ巨人機として名を馳せるこの飛行機…




世界最大、総2階建ての超巨大旅客機、エアバスA380!!
今日はこれから、このA380に乗って日本へと帰ります!


それにしても、A380はデカイ!!

43:旅の終わりはエアバスA380で帰国に続く

シャルル・ド・ゴール空港おまけ写真


A380の駐機スポットの陰に隠れるようにこっそり駐車していた、謎のエールフランスのロゴ入り黒塗りBMW。
VIPがお忍びで優先搭乗するのに使うのかな…?


ボーディングブリッジの通路で見かけた広告。
どうやらHSBCホールディングスは「コンテナ型太陽電池パドル」を搭載した謎の衛星を極秘裏に運用しているらしい(笑)

2014初夏・スペイン鉄道音楽美術紀行 41:さらばスペイン。エールフランスAF1401便でパリへ

2014-08-23 | 旅行記:2014初夏 スペイン
photo:イベリア半島上空、エールフランスAF1401便の機窓


40:El Capricho 夕暮れマドリッドからの続き

2014年5月3日

帰国の日もやっぱり早起き。
夜明け前に起床して、前日のうちにホテルのフロントに頼んで呼んでおいてもらったタクシーでバラハス国際空港に向かいます。
これから朝一番のエールフランス機でマドリッドを飛び立ち、一旦フランスのパリへ。


エールフランスAF1401便シャルル・ド・ゴール空港行き、バラハス空港を早朝07:10発。




バラハス空港を離陸する時はまだ夜明け前でしたが、上空に昇って巡航を始める頃にはすっかり明るくなりました。
イベリア半島の青空も、これでしばらく見納め…


ふと気が付くと、僕の乗ったAF1401便と並んで飛んでいる飛行機がいます。


ニアミスかと思うくらいに、かなり近くまで接近してきました!
どうやらヨーロッパ最大手の格安航空会社(LCC)、ライアンエアのようです。


ヨーロッパの空は日本以上に多数の航空機が行き交う過密地帯だそうですが、飛行機同士が渋滞を起こしたりして危険な状態になったりせずに、どうか安全運行を願いたいものですね。
ライアンエア機も、どこへ行くのか知らないけれど、ご安全に!


フランスの飛行機らしく、朝のスナックはパンと紅茶のコンチネンタル・ブレックファースト。




窓の下には、ビスケー湾とフランスの地方都市が見えてきました。
マドリッドからパリまでは、わずか2時間のフライトです。


朝9時過ぎ、パリのシャルル・ド・ゴール国際空港に到着。
ここで日本行きの長距離便へと乗り継ぎます。

42:シャルル・ド・ゴール空港にてに続く

2014初夏・スペイン鉄道音楽美術紀行 40:El Capricho 夕暮れマドリッド

2014-08-23 | 旅行記:2014初夏 スペイン
photo:Estación de El Capricho マドリッド地下鉄(メトロ)El Capricho駅


39:プラド美術館とティッセン=ボルネミッサ美術館からの続き

アトーチャ駅からマドリッド地下鉄(メトロ)5号線に乗り、郊外の終点の一つ手前のEl Caprichoという駅で下車。
ここはバラハス国際空港の近くらしく、予約しておいた空港ホテルの最寄り駅がここだったのです。



メトロの駅から地上に出てみると、マドリッド郊外のニュータウンの住宅地に空港ホテルが点在しているような地区でした。
アパートの並ぶ通りを歩いて、今夜の宿のNH Barajasにチェックイン。


昨日泊まったマドリッド中心街アトーチャ駅前のホテルと同系チェーンのホテルですが、部屋は広めで料金は安め。
どういう訳だかヨーロッパでは、空港ホテルは街中のホテルよりもかなり条件の良い物件が多い気がします。


でも、残念ながらバスルームにはバスタブは無くてシャワーのみ。
スペイン最後の夜に、風呂にゆっくりつかって旅の疲れを癒やすことは出来ないようです。
…そして、それでもしっかりビデだけは付いてるスペイン流儀を最後まで貫いてくれたね(笑)


もう時刻は20時近く、すっかり夜なのですが、初夏のスペインではなかなか日が沈みません。
せっかくなので、ホテルの近くを散歩してみることにしました。


夜ですが陽は高いし、この近所の住民と思しき家族連れが住宅地の中を散歩している姿も結構多く見かけます。
スペインは治安が悪いのが心配でしたが、今回の旅では結局最後まで危険を感じる事はありませんでしたね。


アパートのちょっとした中庭も、きれいに手入れされていました。
ここに住む人たちの、豊かで平和な日々の暮らしぶりが目に浮かぶようです。


住宅地の外れは広大な公園になっていて、まるで北海道の原生花園のような花咲く草原が広がっていました。

マドリッドはとても美しい街ですね…
またマドリッドに、スペインに来たい。そう思いながらホテルに戻り、シャワーを浴びて眠りにつきました。
さようならスペイン…

41:さらばスペイン。エールフランスAF1401便でパリへに続く

El Caprichoおまけ写真


El Caprichoの住宅地で出会ったねこたち。
ガン飛ばされました(笑) ふてぶてしくて、いい顔してます。

2014初夏・スペイン鉄道音楽美術紀行 39:プラド美術館とティッセン=ボルネミッサ美術館

2014-08-23 | 旅行記:2014初夏 スペイン
photo:プラド美術館・ベラスケス像


38:さよならAVEからの続き

2014年5月2日

マドリッドで過ごす最後の日は、早起きして出かけます。
朝一番で向かう先は、アトーチャ駅前のホテルから王立植物園の横を通る大通りを進んだ先にある“あの美術館”




スペインを、いやヨーロッパを代表する超弩級美術館、プラド美術館です!

…実は、今回のスペイン旅行の主目的の一つが、プラド美術館での絵画鑑賞でした。
一度、実際にこの目で実物を観たいと願っていた作品が、ここには幾つも収蔵されているのです。

という訳で、開館1時間前の朝9時からプラド美術館の正門前に並んで、開門と同時に一番乗りで館内へ…
と考えていたのですが、甘かった!




さすが世界に名だたるプラド美術館、開館1時間前には既に見学者が押し寄せていて、この長蛇の列!
プラド大通りに沿って、本館(ビリャヌエバ館)の端から端まで数百メートルに及ぶ行列が出来ています。

「何なんだ…まさか、毎日徹夜組がいるんじゃないだろうな!?」




大行列に並んで、どうにか入場券売場のある本館入り口まで辿り着いたのは約1時間半後。

入館する前から既に並び疲れて、すっかりくたびれてしまいましたが、それでもプラド美術館の館内に足を踏み入れると心が踊ります。
憧れの作品たちが、迷宮のような巨大な回廊のそこかしこで待っているのですから…!

僕が観たかった名作たち、
ゴヤが、ベラスケスが、エル・グレコが、これでもかと押し寄せてきました。
でも、残念ながらプラド美術館の館内では写真撮影が一切禁止でした。名画の洪水をご紹介できないのが残念ですが…
読者の皆さんも是非いつか、ご自身でプラド美術館を訪れて確かめてみて下さいませ!)


そして、一番のお目当てであるヒエロニムス・ボスの「快楽の園」
「この人…僕の見た悪夢をそのまま鮮彩に描いてるんじゃないか!?」と驚き慄いて、そして好奇心を感じずにはいられなかった恐るべき作品の「実物」をじっくりと観ることが出来たのです。
間近で見る本物の「快楽の園」は、想像以上に薄気味悪くてグロテスクで、でもどこかユーモラスで皮肉っぽくて、そして夢のように美しい絵でした。
…もちろん、それは「悪夢」なのですが(笑)

「ああ、やっと本当の『快楽の園』を観ることが出来た。やっぱり怖かった(笑)
スペインに来てよかった!」




プラド美術館で半日を過ごして、夕刻までにはまだ少し時間があるので、次なる美術館をはしごしましょう。

大小様々な美術館群が並び立つマドリッドの街はさながら“美術館の大連合艦隊都市”です。
中でも旗艦であるプラド美術館と共に圧倒的な存在感を放つのが、規模ではプラドには及ばないものの収蔵作品の質の高さでは他の追随を許さないティッセン=ボルネミッサ美術館
ちょうどプラド美術館の斜向かいに位置し、歩いて数分で行くことが出来るので、プラドの次はティッセン=ボルネミッサをはしごしない手はありません。




ティッセン=ボルネミッサ美術館は、大富豪の貴族の個人的コレクションを収めた、こじんまりとした邸宅美術館です。


でも、人気の高さではプラド美術館と互角なので、この大混雑ぶり…

プラドに続いてティッセン=ボルネミッサでも入場するまでに並び疲れましたが、館内は誰もが美術の教科書で一度は目にしたことのある超有名作品ばかり。
中でも印象派の作品が充実していて、ドガの「緑の服の踊り子」を見つけた時には思わず興奮しました(この作品、僕の母のお気に入りの絵で、うちの玄関にはずっとこの絵の複製画が飾られていて、毎日目にしていたのです)
また、20世紀以降の近代・モダンアート作品も有名作が数多く、
ご存知スペインが生んだ天才サルバドール・ダリの「目覚めの直前、柘榴のまわりを一匹の蜜蜂が飛んで生じた夢」に出会えたのは幸運でした。描かれた内容が凄まじく壮大なのに、サイズはずいぶん小さい絵だったのも驚きでしたが。

…そう、実は今日はプラド美術館だけで1日を使い果たすだろうと思っていたので、ティッセン=ボルネミッサ美術館にも行くことになるとは考えておらず、全く予習をして来なかったのです。
まさか、こんなにも名作揃いだったとは…
これは嬉しい想定外でした。
でも、ティッセン=ボルネミッサも館内では写真撮影が出来なかったので、読者の皆さんはプラドと共にここにもいずれご自身で訪れてみることをお薦めします。


美術館都市マドリッドが誇る二つの美術館を満喫しました。
もう、思い残すことはありません。旅の終わりが近づいたようです。
ホテルに戻って、預けておいた荷物を受け取ってから、アトーチャ駅から地下鉄に乗って郊外の空港近くへと向かいます。
明日は早朝便でスペインを離れるので、今夜は空港ホテル泊です。

40:El Capricho 夕暮れマドリッドに続く

マドリッドおまけ写真


ホテルへ帰る途中、プラド美術館隣の王立植物園入り口で出会ったマドリッドねこ。
画家のモデルも務められそうな綺麗な白黒ねこ。

2014年の夏休み

2014-08-16 | 日記
皆さん暫く振りのご無沙汰でした。

昨日まで、夏休みの休暇旅行に行っていました。
ちょっとした国内旅行だったのですが、その思い出話と報告などを少々…


出発は、LCCのピーチに乗って福岡空港から。
実はこの日(平成26年8月9日)は台風11号が四国に接近中で、福岡から関西空港までのフライトとなるピーチも飛べるか心配だったのですが、出発が30分遅れただけで無事に離陸。

関西到着後は、京都の妹夫婦宅に滞在して、先ずはここへ。



現在、京都市内で開催中の宇宙兄弟展!


ムッタかっこいい(笑)

ちょっと遠出して、ここにも行きました。
明石市立天文科学館





日本最古の現役カールツァイス・プラネタリウム投影機も、ブラック星博士もお元気そうで何より。

数日滞在後、京都を離れて北陸経由で東京へ移動。




わざわざ北陸経由にしたのは、来年春に北陸新幹線が金沢まで開業すると廃止されてしまう在来線の特急「はくたか」に乗っておきたかったから。


「はくたか」の車窓に広がる北越急行ほくほく線の沿線の田園風景も、これが最後の夏…


一足早いけれど、さようなら「はくたか」

東京に着いたら、幕張メッセで開催中のこの催しに行ってみました。


宇宙博2014!


NASAとJAXAの夢のコラボが売りの宇宙博2014ですが、
同行者が熱烈なロシア/ソ連宇宙機ファンだったのでソ連の月面車ルノホートをじっくり観察(笑)


そして、ロシアの宇宙開発と言ったらやっぱり伝説のこれ!
宇宙食のウオツカ(笑)
…まさか公式に実在していたとは。


お馴染み日本のペンシルロケットたちも、たくさん来ていました。
…あっ、結局NASA関連の展示はほとんど写真撮ってないや。

そして夏休みの旅の最後は、宇宙クラスタの恒例行事である長野県の臼田宇宙空間観測所でのピクニック、
通称“うすださん詣で”


…でも、今年は雨に祟られました。
せっかくレンタカーを運転して山道を登ってきたのに、うすださんの64mパラボラアンテナは雨の中…


仕方なく、展示棟の中から雨のうすださんを見上げます。


時折、雨が止んでくれたので、そのタイミングに皆でうすださんのパラボラの下に集まってピクニック気分を味わいました。

来年は晴れますように!
…そして、来年は旅立ったばかりの「はやぶさ2」や金星到着を間近に控えた「あかつき」との通信運用で大忙しのうすださんと、また会えるといいな。


熊本への帰り路、こんな懐かしい国鉄色の列車にも乗れました。
来年は、金沢から新幹線に乗って長野に行くぞ~!


ちなみに、今回の旅行の移動経路を地図上に書き込むとこんな感じ。
我ながらよく走り回ってます。

2014初夏・スペイン鉄道音楽美術紀行 38:さよならAVE

2014-08-03 | 旅行記:2014初夏 スペイン
photo:AVE5181号の車窓


37:バレンシアの豪華レトロ駅舎、ノルド(北)駅からの続き


バレンシアのホアキン・ソローリャ駅からマドリッド行きの超特急AVEに乗る前に、Sala Clubで一息。




今回のスペイン旅行では本当にあちこちのターミナル駅でSala Clubのお世話になりました(何だかAVEに乗るためではなくSala Clubで一杯やるために駅に行っていたような気分(笑))。
これが今回最後のSala Clubで飲むノンアルコールビールです。
バレンシアの日差しの下を歩き回った後のBucklerのほろ苦い味が、喉の奥に染み渡っていきます…


ホアキン・ソローリャ駅18:10発、マドリッド・アトーチャ駅行きAVE5181号、1等車PREFERENTEはガラ空き。






どこまでも続く青空と、なだらかな大地。
超特急AVEから眺めるスペインの車窓も、これで暫く見納めです。しっかりと目に焼き付けておかないと…




バレンシアからマドリッドまでの行程では、湖沼を渡っていく区間もあります。
イベリア半島の乾いた大地を潤す、農耕灌漑用の人工湖でしょう。スペインの遅い午後の日差しに、湖面が美しく輝いていました。






なだらかにうねる丘陵地と、その向こうの町へと続く一本道。
名前も知らないあの町には、どんな人たちが暮らしているのかな…

マドリッドが近づくと、AVEの沿線には運行を支える操車場や車輌基地が見えてきます。

基地の側線に停車中の、緑色のAVEを発見!駅や線路等のスペイン国鉄の鉄道インフラ管理を行う会社であるadifのロゴを車体に付けているので、線路の保守管理に使われる編成だと思われます。
つまり…スペインのドクターイエロー!? いや、緑色だからドクターグリーンか…

緑色のドクターイエローに出迎えられ、AVE5181号は定刻通りの午後8時少し前にマドリッド・アトーチャ駅に帰って来ました。


AVEのTalgo車輌を最後にじっくり観察。




Talgoの最大の特徴である連接台車。
トロッコのような寸詰まりの小さな客車が、舵取り機能付きの1輪の車輪に乗っかっています。何とも奇妙で、ユーモラスな形態です。
でも、この1輪車で時速300キロ走行をするのだから凄い!
日本ではまだ実証試験段階のフリーゲージトレイン機能を備えた編成も既に営業運転を行っているし、スペインのTalgo恐るべし!!




※画像をクリックすると大きなパノラマ写真が開きます

これで、スペイン国鉄renfe の超特急AVEによる鉄道の旅は全ての行程を無事終了。
快適な旅をありがとう!

アトーチャ駅の売店で、夕食を買ってホテルに帰ります。


ホテルの部屋で、サラダとサンドイッチの夕食を済ませたら、
今夜はゆっくりバスタブにつかって“超特急乗り鉄”の疲れを癒やすことにしましょう。
明日は、いよいよ旅の最後の日。マドリッドが世界に誇るあの巨大美術館に、念願の絵画を観に行きます。

39:プラド美術館とティッセン=ボルネミッサ美術館に続く

2014初夏・スペイン鉄道音楽美術紀行 37:バレンシアの豪華レトロ駅舎、ノルド(北)駅

2014-08-03 | 旅行記:2014初夏 スペイン
photo:バレンシア・ノルド(北)駅


36:マドリッドからバレンシアまで、午後の超特急旅行からの続き





バレンシアの「新幹線駅」、ホアキン・ソローリャ駅から線路に添った通りを歩くこと約10分。
地中海がすぐ近くにあるせいか一際青く晴れ渡った空の下に、レトロで絢爛豪華な駅舎が見えてきました。


バレンシアの「在来線駅」、ノルド(北)駅です!


駅前広場から眺めたノルド(北)駅全景(※画像をクリックすると大きなパノラマ写真が開きます)
堂々たる駅舎のファサードの左側には、闘牛場まで備わっています。

ノルド(北)駅の駅舎は1917年に建てられたもうすぐ築百年のモダニズム(モデルニスモ)建築だそうです。
バレンシアにこんなに立派な歴史的駅舎があるなんて全く知らなかったので驚きました!




駅舎の中も開業当時そのままの構造を残しているようです。
壁一面と天井を彩る鮮やかなモザイク装飾が素晴らしい!
きっぷ売り場も、昔のヨーロッパ映画に登場するような小さな窓口が並ぶスタイルを留めていますね。本当にクラシック映画のワンシーンを見ているようです。


でも、昔ながらの駅構内にもしっかり最新式のチケット自販機が備わっていて、ちゃんと21世紀の鉄道駅として機能しているのがまたいいですね。

スペインでは、どの都市のターミナル駅もとにかく手入れと清掃が行き届いていて清潔で機能的という好印象を受けますが、
このバレンシア・ノルド(北)駅も古くて歴史的価値のある駅舎を特に丁寧に手入れして、大切に使っていこうという気持ちが感じられます。




コンコースの一画に、案内看板を掲げた区画を発見。
昔は貴賓室か、1等車の乗客専用の待合室だった部屋かもしれません。
そう言えば、このノルド(北)駅とほぼ同時期に完成した九州の門司港駅にも、駅構内にこんな部屋があったなぁ…






モザイクとタイル絵が本当に素晴らしい。
まるで宮殿の部屋のような綺羅びやかさです。

超豪華な待合室を出て、列車の待つプラットホームへ。
大ドームが頭端式のホームを覆う、典型的なヨーロッパ式ターミナル駅の構造です。



プラットホームに面した壁面の装飾も凝っています。


ちょっと威圧的な赤い星の紋章が、プラットホームを行き交う旅人を見下ろしています。
この少し不気味な赤い星、てっきりフランコ独裁時代の名残りか何かだと思っていたら、ノルド(北)駅を開業させた鉄道会社の社章だったそう。





これほど立派で豪華なノルド(北)駅ですが、現在は超特急AVEが発着するホアキン・ソローリャ駅にバレンシアの表玄関の地位を奪われて、近郊線セルカニアスと一部のローカル急行列車が発着するだけの地味な駅になってしまっています。
歴史的な駅舎と大ドームがかえって仇になって、AVEが乗り入れられるような大規模な構内拡張と改修工事が行えなかったという理由もあるのかも知れませんが、ちょっと寂しいですね…


ともあれ、バレンシア・ノルド(北)駅を隅から隅まで眺めて堪能しました。本当に素晴らしい駅でした!
この駅を見ただけで、バレンシアまで来た甲斐があったという気がします。

という訳で、バレンシア名物のパエリアもバレンシアオレンジも食べていませんが(※どうやらバレンシアオレンジは実はバレンシアが発祥という訳では無いらしいが…)、充分満足したのでそろそろマドリッドに帰りましょう。
帰りは、ノルド(北)駅のプラットホームの一画からホアキン・ソローリャ駅までのシャトルバスが出ているのを見つけて、無料で乗せてくれたので助かりました。


38:さよならAVEに続く