肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

道央肝炎友の会 総会 23名参加

2008年05月10日 | 患者会

5月10日は、札幌市保養センター駒岡で、道央肝炎友の会の総会に顔を出してきました。この間の活動の報告、今年度の活動方針など、頑張ろうって感じでみんな話していました。
総会に初めての方もいたりしますが、みんな、楽しく過ごせたんじゃないかな。総勢23名の参加でした。事務局の方々お疲れ様でした。
いつものように、みんなの思いを語り合ったり、歌を歌ったりして過ごしました。

第94回日本消化器病学会 総会 報告2

2008年05月10日 | 学会研究会報告新聞記事など
肝がんの高齢者における治療の有用性や適応などの検討が、だいたい出てきている感じでした。
肝臓の予備能がいい場合には積極的にということで問題ないとする施設が多いです。
腎機能に留意することが必要といっている施設がありました。

肝がんの治療で樹状細胞の利用がいくつか発表されていました。しかし、一時的な効果という話もあり、継続して効果を上げるにはまだ検討が必要のようです。

以前、亜鉛の投与でアンモニアが下がるという発表がありましたが、今回その後のまとめでは、あまりいいデータになっていなかったようで、ちょっと残念でした。

インターフェロン療法もこの間の成績と同様な報告がされていました。
治療効果の予測のところで、武蔵野赤十字の発表では、C型肝炎のIFN療法において、ウイルス量の1週目と2週目の減少量で、陰性化する週が予測できるという検討が出ていました。でも、日常の検査では毎回測れないので、うまく一致するときには使えるかなと。

肝がんの再発を予防するというパネルデイスカッションで
ビタミンkとACE阻害薬(コバシル フランスで肝硬変への長期投与での安全性が確認されていて、低血圧も心配なかったことからこの薬にしたとのこと)を合わせると、肝がん再発抑制効果が強まって抑制できたという報告が奈良の先生からありました。これは、非常に有用な気がしました。いまできる治療法として注目されるところではないかと思いました。ビタミンKだけでは、肝がんの再発抑制効果は十分とは言えなかったのですが、血管新生因子に着目して検討をしていったところこのような投与方法を検討するにいたったそうです。肝がんの再発率が3年50%くらいのところ30%(数値はうろ覚えなのでごめんなさい)くらいまで下がったというものでした。
是非検討してみたい無いようでした。詳しく調べないとなあ。

BCAAについては、武蔵野で肝がんの抑制効果があるかを検討したところ3回目の再発頃には効果が出てきていました。すでにある肝癌に対しては抑制効果はないのでそう言うことだと思われます。この辺非常に意味がある内容になってきたと思います。