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インフルエンザワクチンの有効性について

2013年01月16日 | 学会研究会報告新聞記事など
2013年のインフルエンザの流行が本格的になってきています。
インフルエンザワクチンをするとかからないといういいかたがよくされていますが、実際にはかかる方もいます。文献などから有効性をまとめた資料があったので転載します。
これによると、約半分の方はワクチンをしても感染しています。しかし、発症を止めたり、死亡するような状態を予防できることが報告されています。
 
ワクチン接種の有効性
•学童集団接種で高齢者の超死亡率を低下させたという報告1)
•65歳以上の健常な高齢者については約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果があったと報告されている2)
•6歳未満児では、ワクチン接種によりインフルエンザ流行期における発熱リスクを有意に減少(調整オッズ比0.75-0.78)、ワクチンの有効率は22~25%であった。(改正前のワクチン接種量による調査)3)
1) Reichert TA. N Engl J Med. 2001; 344: 889-896.
2)平成9-11年度厚生科学研究報告書:インフルエンザワクチンの効果に関する研究 主任研究者:神谷齊
3)平成12-14年度厚生労働科学研究報告書:乳幼児に対するインフルエンザワクチンの効果に関する研究 主任研究者:神谷齊、加地正郎