渦巻銀河の複雑な形や構造は、銀河の進化を理解するためのカギとして研究者を魅了し続けているんですねー
その1つが、エリダヌス座の方向約3500万光年彼方の渦巻銀河“NGC 1291”の複雑さです。
この銀河は、フランス人天文学者ドゥ・ヴォークルールによって、銀河の内側と外側に2つの棒状構造が存在することが初めて特定された銀河でした。
ロシアのマトリョーシカのような二重の棒状構造は、銀河の内部進化や、銀河中心の超大質量ブラックホールに物質がどのように供給されているのかを、理解するための基本的な情報になるようです。
内側の棒状構造に見つかったピーナツ型の構造
今回、スペイン・カナリア天体物理研究所の研究チームが観測したのは渦巻銀河“NGC 1291”。
観測は、ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡VLTに搭載されている分光器“MUSE”を使って行われました。
そして見つかったのが、内側の棒状構造の中にあるピーナツ型の構造でした。
このような構造は、棒状構造内の星が垂直方向に運動することによって作られます。
これまで見つかっているピーナツ型構造の種類は2つ。
天の川銀河のように棒状構造が1つしか存在しない銀河の棒状構造か、二重棒状構造を持つ銀河の外側の棒状構造の中でした。
そう、二重棒状構造の内側の棒状構造の中に発見されたのは“NGC 1291”が初めてのこと。
一部の銀河ではマトリョーシカのように、内側と外側に同じ構造を持っていることを示した重要な成果になりました。
さらに、内側の棒状構造が外側と同じように進化することも示していました。
“NGC 1291”の内側の棒状構造に発見された、横から見るとピーナツ型で、上から見るとXの字形をした構造の存在は、数千年にわたってピーナツ型構造が安定して存続できる可能性を示すことになります。
まだ観測では確認されていないものの、こうした構造が銀河中心にガスを送り込んで、超大質量ブラックホールへ物質を供給するという説があります。
棒状構造が長期安定して存続する可能性を示した今回の成果が、この説を裏付けることになるようですね。
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天の川銀河に見える巨大なX字形構造から銀河形成のプロセスが分かってくる?
その1つが、エリダヌス座の方向約3500万光年彼方の渦巻銀河“NGC 1291”の複雑さです。
この銀河は、フランス人天文学者ドゥ・ヴォークルールによって、銀河の内側と外側に2つの棒状構造が存在することが初めて特定された銀河でした。
ロシアのマトリョーシカのような二重の棒状構造は、銀河の内部進化や、銀河中心の超大質量ブラックホールに物質がどのように供給されているのかを、理解するための基本的な情報になるようです。
内側の棒状構造に見つかったピーナツ型の構造
今回、スペイン・カナリア天体物理研究所の研究チームが観測したのは渦巻銀河“NGC 1291”。
観測は、ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡VLTに搭載されている分光器“MUSE”を使って行われました。
そして見つかったのが、内側の棒状構造の中にあるピーナツ型の構造でした。
“NGC 1291”の二重の棒状構造を示した画像(上)。 黄色い枠内が内側の棒状構造。 黄色い枠内を横から見た拡大画像(下)。 |
これまで見つかっているピーナツ型構造の種類は2つ。
天の川銀河のように棒状構造が1つしか存在しない銀河の棒状構造か、二重棒状構造を持つ銀河の外側の棒状構造の中でした。
そう、二重棒状構造の内側の棒状構造の中に発見されたのは“NGC 1291”が初めてのこと。
一部の銀河ではマトリョーシカのように、内側と外側に同じ構造を持っていることを示した重要な成果になりました。
さらに、内側の棒状構造が外側と同じように進化することも示していました。
“NGC 1291”の内側の棒状構造に発見された、横から見るとピーナツ型で、上から見るとXの字形をした構造の存在は、数千年にわたってピーナツ型構造が安定して存続できる可能性を示すことになります。
まだ観測では確認されていないものの、こうした構造が銀河中心にガスを送り込んで、超大質量ブラックホールへ物質を供給するという説があります。
棒状構造が長期安定して存続する可能性を示した今回の成果が、この説を裏付けることになるようですね。
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