アイシンベッドの他に類を見ない一押しのBEDが「FINE REVO」だと思います。
数日前、そのFINEREVOを回収しましたので、解体してみました。以前同じ商品を解体したことが有ります。「カイゼン」が進み、とても良いベッドマットになっただろうと思ってましたが、逆に品質が悪くなったのではと思える点がありました。ふとん屋の爺が思う問題点を書かせて頂きます。あくまで爺の寝言・戯言・独り言です。
まず、 「FINEREVO」のHP を見ると、特徴がしっかりと書かれています。HPを見ながら書いていきます。
ファインレボ(FINE REVO)とは
ぷにょぷにょした素材で、しなやかな柔軟性とクッション性があり、
からだの微妙な動きにもフィットします。
冬でも変わらない柔らかさで、へたりにくく、長く使えます。
タテ・ヨコ・ナナメの3次元の動きで眠っている間のからだの動きをサポートします。
青字はアイシンのHPよりコピペした部分です。
以下は、今回(2014.07.28)実際解体した写真2枚です。
① ②
7月28日という酷暑の夕方6時ごろに解体したからかもしれませんが、ウレタンフィルムが張り付いたようになり、剥がすことはできましたが型崩れしそうなほどに、ファインレボがまさにグニョグニョ状態でした。HPには温度(気温)の変化に強いと書かれてますが・・・。これだけ張り付いた状態でも、最終的にはきれいに剥がれ、型崩れしなかった点はすごい商品だと思いますね。
2008年に解体した時は薄い卵色でしたが、今回はグレーかかった水色でした。色が違うというより、品質(素材)が変わったのでしょうか。
以下(3枚目)の写真は2008年に解体した時の写真です。 「ういろう」のような感触は、前回も同じですが、柔らかさは少し違うように思いました。
③
また、以下アイシンのHPの説明図にはウレタンフィルムがファインレボの間に入っているように描かれていますが、千鳥に配列されてますから実際は不可能で、単に全体を覆うようにしてあるだけのようです。さらに、このネバリから隣のファインレボ同士が張り付いて、説明のように3次元的に体の微妙な動きにフィットするとは思えません。
今回買い替えされたお客様の言われるのは、ファインレボが一方方向に倒れ、体が滑るような感じがして落ち着かなかったと。フレックスバッグをローテーション(入れ替え)しても、全く意味が無く、寝にくさは解消されなかったと言って見えました。
「パッと寝の気持ち良さ」で選ばれましたが、柔らかく腰が沈んだままであったことから、腰痛の一因になった可能性は高いようです。でも、柔らかいと全て腰痛になるというものではありませんが・・・。
フレックスバッグは「背・腰側」「足側」の2つに分かれています。3ヵ月に1度を目安にフレックスバッグの向きを変えれば、寝心地は約10年間(注)ほとんど変わりません。 (注)使用環境によって異なります。スーパーフレックスフィットマットレスの保証期間は2年間です。
ウレタンフィルムが模式図と違うことは大きな問題ではありません。問題は、ファインレボの倒れこみの問題が解決されていないということです。つまり、前回指摘したファインレボの基本構造的欠陥は、今回も「カイゼン」されたとは思えません。
④ ⑤
2008年解体時のファインレボ 今回解体したファインレボ
どちらの写真を見ても間が開いて、かつ、反発しあうように倒れています。
前回3分割されたフレックスバッグの境目が、互いに背を向けるように倒れこみ大きな隙間ができていました。この部分に腰が落ち込み、寝にくいマットとなった原因でした。1:1:1と等分割されていたフレックスバッグが、今回は2:1に分割され、腰の落ち込みを少しでも防ごうとした形跡は見られます。でも、倒れこむという基本的欠陥は何ら解決されていません。
次に爺が思う問題点は、吸湿発散性が不十分と思えた点です。つまり湿気(寝汗等)の逃げる場所、あるいは、吸湿する部分が無く、長時間湿気が籠ったままのようです。その結果が「カビ」となったようです。
⑥ ⑦ ⑧
⑥洗えるカバーということでファスナーを開けました。 ⑦フレックスバッグが現れます。 ⑧さらに、ファインレボが出てきました。
ここで、よく見て戴きたいのがオーバーカバーの裏側です。そうカビ(と思う)が生えてます。お客様のお話では、「1年前後でカビが生えたと思う」とのことです。フレックスバッグはファインレボを含め吸湿発散性が皆無と思われます。その他はウレタンです。
いや、カビではないかもしれません。カビでなければ、この黒ずんだ跡はレックスバックの紺色が付いたのでしょうか? であるなら、いかにファインレボの分割点では「体圧分散ができていない」かということになります。いずれにせよ、このマットは問題が有り過ぎます(爺の個人的感想)。
ファインレボを取り出しベースのウレタンを裏返しにすると、すのこ状にカビが生えていました。
前回も言いましたが、ファインレボ単体で実験検証すれば、理想のマットのような結果が出たかもしれません。だが、ベッドマットととして製品化した時、残念ながら、言い過ぎかもしれませんが、「不良品」と言わざるを得ません。
そもそも、今回のお客様は何故5年ほどでマットの買い替えをしなければならなかったか?ということです。
ご結婚される時に、ベッドを求め、弊店や家具屋さんを多数見て回られました。最終選考で弊店おすすめの「日本ベッドのシルキー」と家具屋さんおすすめの「アイシンベッドのファインレボ」とで迷われました。彼女はシルキーマットを、彼氏はファインレボを。そこで、マットは彼氏の意見(好み)でファインレボを、フレームは彼女の希望でアカセ木工を選ばれました。彼氏はその時の店頭でのファインレボの寝心地がすごく良かったから決められたようです。
今回マットの買い替えを希望されているのは彼氏です。「腰が痛くてあのベッド(マット)は駄目だ。良かったのは初めのうちだけだった」と。腰痛が時間とともにひどくなり、最近では仕事に支障が出てしまうと、買い替えを決意されました。彼女のマットも変えたいのですが、今回は彼氏のみということです。
ベッドマットを選ばれる時、皆さんは、その場で寝て確かめられます。そしてわずか5分10分寝ただけで決められます。だから、俗にいう「ぱっと寝の気持ち良いマット」の評判が上がり易くなり、また、販売も楽です。
「ベッドマットは固いほうが体に良い」そう言われる方もあります。 一方でソフトなラグジュアリーなマットを好まれる方もいらっしゃいます。いづれも正解であり不正解でもあります。
硬さ・柔らかさは、人(体格・生活習慣)によって異なります。
パッと寝の良さで、マットは選ばないでください。
マット選びは、眠りのプロのいるWatakeiでご相談ください。
BEDは眠具です。
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