上手に眠れば元気になれる・・・ オーダー枕とベッドの快眠ひろば

寝具の商品情報から正しい使い方まで。健康的に上手に眠る(科学的?)サイト。ふとん屋の爺の「寝言戯言独り言・趣味」の話。

羽毛洗浄選別工場 見聞記③・・・in台湾

2017-04-27 19:05:45 | 工場見学

 南誠羽毛実業股份有限公司の品質検査室です。

 選別途中で抜き取り検査をしたり、もちろん出荷前に最終検査もしっかりと行われていました。手順がきめ細かく決められ、誰が行っても正しく検査されるようにマニュアルもしっかりしています。なお、一番手前の方は、検査一筋24年の超ベテランさんだそうです。検査室の空調も管理されています。 

 品質検査室。

マニュアル空調

 昨年、日本国内で「産地偽装」の問題がまた起きました。フランス産WDDが生産量(輸入量)以上に出回ったのです。フランス産でないWDDがフランス産として販売されたり、あるいは、フランス産に他国産が混ぜられたとか・・・残念な噂が流れる度に、寝具業界に身を置く爺としては、嫌な思いをせざるを得ません。寝具業界としては、その都度大きな問題にはなるが、イタチごっこであり、モグラ叩きのような様です。

 産地偽装は今までも幾度となくあったようです。一旦混ぜられた羽毛は、顕微鏡で見ても分からないものだ。顕微鏡で見てわかるのは、グースかダッグかは判明しても、産地などは到底分かるはずがない。

 日本に入ってくる羽毛の多くは中国・台湾が多いことは、以前も書きました。文才が無いため、ちょっと誤解を招く書き方だったかなと反省しています。

 最近は  TRACEABILITY …… 羽毛(原毛)を個別に識別し、生産採集から加工・流通の過程を明確に記録し、いつでも商品(羽毛ふとん)から、さかのぼって履歴情報を確認できるようにすること …… の重要性が盛んに言われています(DOWNPASS認証)。

 もう一つ目新しい認証としてR・D・S認証があります。日本ではほとんど見ないマークですね。

 RESPONSIBLE DOWN STANDARD / RDSとは、生きた鳥から直接羽毛を採取すること(かってハンドピックとか手摘みと言われた行為)や、強制的な餌付け(フォアグラを採るために無理やり餌を与える)など、水鳥に対して不当な扱いをして採られた羽毛ではないことを保証する国際認証基準だそうだ。

 これらは、主にヨーロッパから他国(今回は台湾)に羽毛が輸出・輸入される時に、重要な認証である。洗浄選別され日本に輸入される時にもこの認証は重要なものとなります。

 これから増えると思いますが、今のところ個々の羽毛ふとんにこれらの認証が付いているのは極めて少ないのが現状だろう。個々の羽毛ふとんにこれらの認証を正しく付けるシステムがまだ確立されていないからだろう(爺が知らないだけかも)。

これらの信用も残念ながら絶対ではない。

 消費者の皆様に良い商品を、と業界は考えているのですが、残念ながら悪用する輩はいつの世も出現するようです。

    

 厳しく洗浄選別された羽毛であるから、それなりに「コスト」がかかります。そんな羽毛を日本国内の羽毛ふとん工場で、誤魔化そうとする会社はたぶん無いでしょう。誤魔化すぐらいなら、初めからそれなりの品質の安価な羽毛を輸入したほうがより安価な羽毛が出来るでしょう。

 そして、安価な羽毛ふとんを作るには、曖昧な選別の低品質の羽毛(未熟ダウン・ファイバーの多いダウンやスモールフェザーが多い)に、安価なポリエステル100%の生地を利用すれば、「蒸れ蒸れ」の安価な夏(肌)ふとんは出来るでしょう。羽毛ふとんの製品価値としては、羽毛の品質は非常に重要ですが、「羽毛ふとん」となった時は、羽毛の量・品質や特にその側生地で着心地は全く違ってきます。 

時々、工場見学に行きます。それは、皆様の代わりに、商品の品質を確かめるためでもあります。

皆様の「より良い睡眠のために」頑張って参ります。

 

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羽毛洗浄選別工場 見聞記②・・・in台湾

2017-04-24 23:56:46 | 工場見学

 今日は、「羽毛の洗浄」について書きます。訪問した工場は南誠羽毛実業股份有限公司としては2014年建設の第三(番目)工場になります。第一と第二は今は無いそうです。

 この工場では、地下水を利用して洗浄を行っています。エア槽→沈殿槽→軟水ろ過→清浄水槽へと地下を水汲み上げています。そして、最後の清浄水槽はなんと1000トンもの処理されたキレイな水が蓄えられています。

 そのタップリの清浄水を使って洗浄します。輸入された原毛は、そもそもヨーロッパを出る時にすでに一度目の洗浄が行われているようです。入庫直後の原羽毛の入った倉庫にも入室しましたが、全く臭わない訳ではありませんが、かといって異臭という臭いではありません。

 

↑ コンテナで輸入された原毛は、鉄巻きでガッツリと締め付けられています。↑

洗浄前の原毛  思った以上に綺麗に見えました。

 洗浄・選別過程は以下の通です。

規格の選別・・・ラージフェザー・スモールフェザー・ダウンに大きく分類します。以下、各分類ごとに作業が進みます。

前処理(前徐塵)段階でも、こんなに大きな装置です。

  1. 前除塵・・・・大きく分類された原毛を採集過程で原毛に付いた泥・土からホコリまで、取り除きます。
  2. 洗い・・・・・・綺麗な地下水をタップリ使って洗います。環境に優しい中性洗剤を使用。
  3. 脱水・温風乾燥をします。
  4. 除塵を行いつつ、冷却します。
  5. 除鉄(一回目)・・・原毛を採取する時のバリカンの歯や、今までの過程で生じた超微細な鉄粉等を取り除きます。
  6. 選別・・・・・・前処理での選別は大雑把でしたが、ここでキチンと選別されます。(ラージフェザー・スモールフェザー・ローダウン・ハイダウンへ)
  7. 除鉄(二回目)・梱包・・・最後にもう一度、除鉄機の中を通します。そして、袋に詰められます。

 

 除鉄機の内部です。上から羽毛が入り、下方へと流れていきます。たくさんの強力な永久磁石が数百個と待ち構え、僅かな微粉末の鉄粉までも回収されます。

  昔爺が見た除鉄装置(記憶はあいまいで、除鉄機かどうかも不明)は、もっと雑な造りで、微粉末な鉄粉は回収出来ていなかったかもしれません。ここまでやるとは感心しました。

  

 

 

  

    

 

 会社の玄関横の池です。これだけを見ると、「高収益の会社」と思われるでしょう。この流れ込んでいる水は、羽毛を洗浄した後の汚水を、6槽もの生物槽や2つの沈殿槽・汚泥槽等を通過させた後のものです。

 環境に優しい中性洗剤と安全な清浄水を使って洗い、さらに処理後汚水は安全で環境に優しい水となり、鯉の泳ぐ池に流れ込んでいます。会社の安全への配慮が具体化されていると言えますね。

 この他にも、従業員が直接羽毛に接する作業場には、エアコンが入り、従業員の汗が羽毛に付着することの無いようにエアコントロールされていました。世界で最も厳しい日本の品質基準に適うようにとの主旨の社是(弊社の堅持)が掲げられていました。

 以前訪れた西川リビングの協力工場も、厳しい基準をクリアしていました。中国製といえども、厳しい基準をクリアした工場で作られた商品をこれからも自信を持って販売させて戴きたいと思います。

 

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羽毛洗浄選別工場 見聞記①・・・in台湾

2017-04-23 15:39:37 | 工場見学

 台湾にある羽毛工場を見学して来ました。溜まった仕事を済ませつつボチボチと見聞記を書いていきます。

 今まで誤解をしていた部分もあり、又、最新の工場設備を見聞でき勉強になりました。正に「百聞は一見に如かず」でした。

 訪問した工場(会社)は、南誠羽毛実業股份有限公司 と言います。

  この会社、日本の羽毛業界では知らない人は無いほどの「超有名会社」のようです(爺は初めてこの会社を知りました)。 ここで精製された羽毛の80%近くが日本向けとの事です。さらに西川三社もこの工場から買い付けをしていました。昨年は三社合計約100トンの羽毛を買い付けたそうです。他にも、イワタなども買い付けをしています。

 と言うことは、Wtakeiの販売している羽毛ふとんの多くが、この南誠羽毛実業股份有限公司からの羽毛ということになります。そんな訳で、適当に見て回る訳には参りません。しっかりと見てきました。

 

 今回の羽毛工場の見学で最も勉強になったのが、「ローダウン」と「ハイダウン」との選別という点でした。今までは、ラージフェザー・スモールフェザー・ダウンの3種類に選別されていたと聞いてましたが、この工場ではダウンをさらにローダウンとハイダウンとに選別していました。他の工場(会社)でも行われているかは知りません。

 ローダウン・ハイダウンとは何でしょう。

 

 ローダウンはダウン率の低い(50%とか70%など)ものと勘違いしそうですね。逆にハイダウンは90%とか95%などのダウン率の高いものと思う方もいるでしょう。全く違います。

 実は、ダウンの中では、成熟した良質なダウンほど落下が早いのです。そして、未熟ダウンやファイバーなどは逆に軽いために遠くまで飛びます。爺だけが知らなかったのかも知れませんが、より良質なダウンを選ぶために、選別機も進化していたのですね。

 こうして、ローダウン/良質ダウンは得る事が出来ます。フェザーは枕や敷きふとんなどに使われます。そして、ハイダウンもダウンには変わりありません。ハイダウンは処分されるのかと思いきや、安価な羽毛ふとんに使われるそうです。そう、通販などで販売されている羽毛ふとんなどに混ぜられているようです。やっぱり「値は値です」ね。「お値段以上」はそう簡単にはありませんね。

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浅尾繊維工業…ふとん工場見学記(2)

2013-07-18 19:13:05 | 工場見学

 浅尾繊維さまの「羽毛ふとんのリフォーム工場見学記」です。

 この秋羽毛ふとんが高騰することは確かです。すでに一部値上がりしてます。その為かどうかは分かりませんが、羽毛ふとんのリフォームの依頼がメッチャ増えています。

 以前は浅尾繊維工業さんで羽毛ふとんのリフォームの依頼はほとんどしていなかった。昨年あたりから、お願いする羽毛ふとんのリフォームが増えました。

 それまでと一体何が変わったのか?何故、依頼が増えたのか?理由を申しましょう。

以前、羽毛の洗いには3種類の洗い方があると言いました。①プレミアムダウンウォッシュ方式②リフォーム・ダウンウォッシュ方式③リペア・側地交換方式・・・③の方式は中羽毛を洗わずそのまま充填します。購入後間が無い時には良いが、何年も使用したのであればお薦めしたくない方法です。

 では、①プレミアムダウンウォッシュ方式 と ②リフォーム・ダウンウォッシュ方式 の違いは何か・・・①は(古い)羽毛を直接専用洗浄機で洗うか ②は羽毛ふとんを丸洗いした後解体し充填する又は羽毛を他の袋に入れて洗浄した後充填する・・・・羽毛の洗い方が違うのです。

  

数年前から浅尾繊維工業さまは①のプレミアムウォッシュダウンの工場として認定されました。

①では、羽毛は洗い終わった時は海苔のようにペッタンコです。この後乾燥させると羽毛本来のパワーがよみがえります。

こちらは、②のリフォーム・ダウンウォッシュ方式・・・羽毛ふとんを解体した後、別の袋(黄色)に入れて洗います。

 

①と②、余り差が無いように思えますが、検査機関で検査した結果は「月とスッポン」ほどの違いが有りました。

だから、Watakeiのリフォームは全て①のプレミアムダウンウォッシュで洗ってます。

この秋冬は、さっぱりした羽毛ふとんでぐっすりお休みください。

 もちろん、①のプレミアムウォッシュダウン方式は1枚ずつ洗います。お客様から預かった羽毛布団が間違う事の無いように、直接名前を書きます。また、解体した時に、その一部をサンプリングして保存します。大切なお客様の羽毛です。幾重にもチェックするようにしています。

 

 

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浅尾繊維工業…ふとん工場見学記(1)

2013-07-16 17:00:59 | 工場見学

 島根県出雲市の浅尾繊維工業(株)の本社工場とリフォーム工場を見学してきました。出雲大社まで車で10分ほどの所にあり、Watakei オリジナル商品(羽毛布団・羊毛敷き・ダクロン布団など)と羽毛ふとんのリフォームの一部をを製造戴いている工場です。

 浅尾繊維工業の本社前です。

 本社工場完成時に、元出雲市長 岩國 哲人氏から贈られた書の碑前です。

 寝具生産工場としては日本最大級です。面積は多分1万坪以上あると思われます。弊店が浅尾繊維工業様と取引を初めてまだ7~8年です。取引を始めるにあたってどんな会社か見てみたいと思い伺いました。それこそ7~8年前、生まれて初めて出雲市(出雲大社)へ行きました。

 今回は、二度目の訪問です。前日、浅尾ダクロンブランドセールスクラブ(ASC)設立総会があり、玉造温泉に泊まり、翌日工場見学をさせて戴きました。基本的に前回訪問時とは大きくは変わりません。でも、最新の機械も導入され、前回以上に明るく、きれいな工場だと感じました。

 「良い商品は奇麗で整理整頓の行き届いた工場から生まれる」「取引を始めさせて戴く時は必ず工場見学をするように」と先代にいつも言われてました。

 Watakeiオリジナル羽毛ふとんなどの原反倉庫です。

 この秋の新柄が続々と入荷しています。

 縫製工程。

広く明るい工場で、1枚づつ丁寧に縫製されてます。

 二層立体構造の縫製

 普通立体構造の縫製

 羽毛の嵩高測定装置

 入荷した羽毛は試験室で厳しくチェック。左は今までの基準での測定装置。右は現在の新基準に基づく測定装置です。

 羽毛を撹拌しつつ、側生地に吹き込みます。

 ミシン針の管理は厳しく。

 工場内のすべての針は一元管理されてます。もちろん折れた針の先を一緒に管理室まで持ってこないと、新しい針と交換できません。

 検針器です。針以外の小さな金属もチェックします。

 検針済の羽毛布団。

検査前と検査後のふとんが混ざらないようにふとんの流れは常に一方通行に。この後バッグに入れられます。

 

 こちらは、敷きふとんの製造過程(一部)です。

もちろん、ブレスエアマット、および、ブレスエア入り2in1敷き もこちらで作られています。

  

        ベッドにピッタリのブレスエアマット                    ブレスエア入り2in1敷き                    分割でき家庭の洗濯機で洗えます。

正に、一枚ずつ手作りと言った商品作りです。サイズ変更、綿量変更(厚くしたり薄くしたり)もOKです。

 別棟で、羽毛ふとんのリフォーム工場もあります。その見学記は・・・・・次のお楽しみ???

 

 

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BEDマットは不衛生?

2010-09-02 16:50:01 | 工場見学

 日に干せないから、ベッドマットは不衛生だ。干せない訳ではない。干せないからと言って不衛生と思う方がどれくらい居るだろう。それ以前に「ベッドを干す」ことを自覚する方がどれくらいいるのだろう。

 干せない・干さない理由って何だろう?

 重量がある(重い)というのが最大の理由かもしれない。今では殆ど行われない大掃除、かっては畳を剥がして屋外でパンパン叩いたものだ。ベッドマットと言えどもその気になれば日に干すことは可能だ。だが、現実、ベッドマットを干している所を見たことが無い。
 「ファブリーズで洗おう」「リセッシュしよう」というコマーシャルがある。簡単に洗えないジュータンやマット、カーテン果ては靴など、洗わずにシュッシュッと噴霧するだけで良いのだから便利だ。除菌効果のほどは知らない。

 不衛生だとする意見に詰め物が反毛のフェルト(綿・毛などの天然繊維で造られた繊維製品を、針状の機具で織りを崩すことによって毛羽立たせ、もとの綿または毛状の単繊維に戻したもの。糸くず、裁断くず、ぼろ布、古着などを反毛機・割糸機などで処理し、繊維素原料として再生利用する。)だからというのがある。
 最近は少なくなってきたと思うが、廃品回収で集めた繊維を綿状にリサイクルしたものだから、よく見ればやはり気持ちの良いものではない。ダニが繁殖しやすいかどうかは分からない。反毛フェルトになった時点ではダニは多分殆ど死滅しているだろう。だが、洗った訳ではないので、ダニの死骸や糞がどの程度含まれているかは全く知らない。
 見た目だけで判断すると、間違うかもしれない。

ア▲シ◆ベッドを解体した時の写真だ。 コイルの次に包むように巻かれている黒いわた状のモノが反毛フェルトだ。今は特価品でなければ、国産マットでは殆ど使われていないはずだ。黄色く見えるのはウレタンである。  


日本ベッドの詰め物は、もちろん反毛フェルトは使っていない。

  

 表・裏サイズより大きいはみ出した詰め物で、コイルを包むようにしている。マチ(厚み)の部分を少し巻くようにしている。
 何故こんな創りになっているのかと言うと、①完全に巻くと通気性が悪くなる、②ベッドに腰掛けた時に膝の裏が強く当たらないように、などの理由からだ。
 もちろん、見て分かるようにウール綿の入ったキルティング表層+キメの細かいソフトなウレタンマット(低反発ではない)で巻いている。弊店売れ筋ナンバー1のシルキーマットは生地がTioTioと言って「光触媒ではなく」(干せないから)「空気触媒」(空気さえあれば効果がある)の生地を使用している。だから雑菌の繁殖をおさえることができているという衛生的なマットである。

 快適なベッドライフを堪能して戴く為にも、見えないところにまで気配りをして創っているのが、日本ベッドだと思っている。
 お店で、是非体感してみて下さい。



                        
 

眠りのことでちょっと相談したい。 watakei  まで お気軽にどうぞ!

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スプリングマットは過去のモノ?

2010-08-30 08:17:30 | 工場見学
 スプリングマットは時代遅れ商品とか、環境に悪い・身体に悪いなど、マイナス面が多く書かれているブログを最近多く見かける。
 主たる論調は
①ヨーロッパでは生産されなくなり、過去の商品である。
②スプリングマットは環境にも、身体にも良くない。電磁波が出るから身体に悪い。ノンコイルマットは廃棄が簡単で、環境に優しい。
③スプリングマットは数年でヘタリができて、腰に悪い。
④詰め物にフェルトが使われている、ふとんのように日に干せないから、極めて不衛生だ。
⑤寝具業界ではスプリングマットは薦めていない。
などである。

 日本ベッドの広大な工場敷地内です。見えないが野球場も敷地内にあるとか・・・

 茨城県の片田舎の、しかも時代遅れ(?)のスプリングマットの製造会社をわざわざ見学に行くのは、「爺」の頭もいよいよオカシクなったのかな・・・?
 ご心配戴きありがとうございます。まだ、ボケてはいないです。(自分で言うから余計に怪しい?・・・)


 特に言われている、①の「ヨーロッパでは生産されていない」と言うのは、ウソのようである。
 どうもヨーロッパ系のノンスプリングマットメーカー(ウッドスプリングメーカーも含む)の販売戦略のようだ。ヨーロッパでのマットがスプリングからノンコイル系のマットに販売主体が移ったのは事実である。だが、それは10数年前の話でいわば当時の「流行」「ブーム」であった。現在でも販売量はノンコイルマットの方が多いようだ。だが、一時のブームの山は越え、最近はコイルマットが見直されてきているようだ。
 次回、ヨーロッパに行くことがあれば、その点をしっかりと見て来よう。


 何故そんな「ブーム」が起きたのか? 最大の理由はスプリングマットの耐久性が悪かった、品質に問題があったからだ。

 ノンスプリングマットは、日本でも10年保証とか12年保証などと言われるように、耐久性が良い(だが、10年間新品と同じ品質が保たれるという意味では無い)。一方、ヨーロッパ系のマットのコイルスプリングマットは5年から10年でヘタリがでてくるのが大部分である。
 日本でもニ●リのマットを購入した方が数年でダメになったという話はよく耳にする。弊店のお客様でも、結婚する時にフ▼ン▲ベッドを購入したが約10年でダメになり、その後ニ●リでマットを購入したが、1~2年でダメになった、と言われたお客様がありました。ヨーロッパ系の低価格コイルマットは耐久性がやや劣るから、ノンコイルマットに移行するのは必然的な話である。
 何故、ヨーロッパ・アメリカ系のマットは耐久性が悪いのか。鋼線(ピアノ線)の質が悪く、品質が安定していないところに、コイルに「焼き入れをする」という作業をしていないため、精々10年程度でヘタリが生じてしまうらしい。数十年前、日本ベッドが「焼き入れをする」と言ったところ、外国のベッドメーカーは「バカなことをする」と言って無視したらしい。ところが、今では耐久性が格段に違うという結果になったようだ。
 前回のブログで、箱根の老舗旅館から40年ぶりに日本ベッドの(シルキーの前身)マットが戻ってきたが、ヘタリは全く見られなかったと書いた。分解してコイルのヘタリを検査したが劣化は見られなかったそうだ。
 余談だが、Fベッド社がポケットコイルに挑戦し海外生産したが、品質に問題があったために、合格点が付けられず輸入した何千枚のベッドマットをそのまま廃棄したとも聞いている(未確認)。

        
      コイルの先端部分が、戻るように内側で終わっている。簡単そうだが意外と難しい
        正しく焼き入れをするためには、鋼線の品質が安定していなければできない。
        今は機械化され袋に入れられているが、40年前は1個ずつ手作業で袋に入れたそうだ。

 品質の劣ったコイルマットはノンコイルマットより耐久年数が劣るというのは事実である。だが、日本ベッドのコイルは耐久性に優れ、30年~40年、場合によっては50年もの耐久性がある。だからこそ、マットのリフォームも可能であり、リフォーム代金もシングルで運賃等も含めて三万円程度と安価に対応してくれる。正に1から10まで国産の鋼線を使って自社工場で1枚ずつ手作りしているからこそ可能な技だ。それこそ本当のECOだと爺は思っている。
 石油を原料に作られ、数年でダメになる安価な低反発マットより、どちらが地球に優しいかは、考えるまでも無いと思うが…。




                          

   WatakeiのHPはこちらから 
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日本ベッドの茨城工場を見てきました。

2010-08-26 23:46:57 | 工場見学

 8月24日午前11時、日本ベッドの茨城工場に着きました。
まず「暑い」と聞いて覚悟して行ったのですが、北関東茨城は、名古屋に比べると湿気が少ないのかもちろん暑いのですが、名古屋の碧南の暑さとは違いました。少し拍子抜けした感もしました。
 工場長と北関東営業所長そして名古屋支店の弊社担当者の3名に出迎えて戴きました。

 黒坂工場長を中央に、爺と婆と3人で証拠写真を「ハイ、パチリ!」

 そして、途中昼食時間も含め、午後3時半まで4時間半、しっかりと、工場長直々に案内戴きました。企業秘密的重要事項の説明が多く、このブログで書きたいのですが、全てを書くことはできません。
 
 今まで知らなかった「日本ベッドのマット作りに関するこだわり」など、工場長の入社時からの歴史は、ある意味日本ベッドのマットの歴史でもありました。

 「日本鉄工株式会社」という会社は、鋼線からベッドマットのコイルを作る会社であり、会社こそ別になっていますが、実態は日本ベッドのマット作りの心髄そのものでした。
 日本で販売されているコイルマットの半数以上(推定ですがおよそ60%)は海外からの鋼線だそうです。100%ここ日本で、茨城で作っていますから、どんなご要望のマットも作ることができると言われました。また、作り直し(リフォーム)もできます。コイル自体が非常にしっかりと出来ているため、以前40年前のポケットコイルマット(シルキーマットの前身)が戻ってきたそうですが、側生地を変えるならば、そのまま新品のようにお届けすることができたそうです。

 40年前のマットが、生まれ変われるって「スゴイ」ですね。
 数年からせいぜい10年程度の寿命しかないマットとは、全く別モノです。ECO以前の究極のECO商品ですね。

ヘタな文章表現なので、言いたいことがどこまで皆さまに伝わるか判りませんが、明日以降も書き続けたいと思います。
 期待しないで、お待ち下さい!??

  

 

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上海旅行(4)

2009-09-16 06:22:43 | 工場見学

 2日目 

 2つ目の視察工場は蘇州にありました。上海からおよそ1時間半のところです。6時起床、6時半から朝食、朝7時40分ロビー集合、45分バスは出発しました。

       

     工場敷地内            キルトマシーン(2人一組です)            仕上げ縫製現場

 

       

  1枚1枚縫い目をチェック      ハの字になった検針機。4台通過させます      食堂(1階)と寮

 

  印の方が社長さんです。40代後半の若い方です。

 工場見学先立って、社長さんと懇談しました。大学を卒業後日本でずっと働き、中国に戻ってキルト中心の現会社を設立されたそうです。

 経営方針をお話下さいました。(一部だけ紹介します)

 当工場で生産する商品は100%日本向けです。品質に対する厳しさは世界一と言えます。中国国内や欧州向けは甘いです。だが、それらと一緒に生産するといつの間にか管理が甘くなり、品質が落ちます。 また、金融決済の正確さも大事です。日本は確実に決済されます(確実に利益を取る)。

 「大胆にして細心。堅実な商い」をし、経営のなんたるかを知った方でしたね。私なんか未だに経営者としては未熟者だと反省させられました。

 身長は180cmほどあったでしょうか。がっちりした体格でした。学生時代はサッカーのゴールキーパーをされ、名の通った選手だったそうです。いわゆるベンチャー企業を立ち上げた訳です。私たちと懇談中も流暢な日本語でお答え頂きました。秘書らしき女性も本当に日本語が上手く、日本人以上に日本的おもてなしを受けました。当然、彼女は日本人?ここは日本の工場?そんな錯覚を覚えました。

  Watakeiも、もっともっと、「お客様を大切に」しなければならないと、反省の一日でもありました。

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上海旅行(3)

2009-09-15 05:38:18 | 工場見学

 西川リビングの協力工場を見学しました。

 

  

 作業現場を見学するにあたり、外部からの汚れを持ち込まないように、靴の上からビニールの袋を履き、帽子を被った参加者達です。

  検反機です。

 生地に汚れや織りキズなどが無いかを調べます。日本なら1台に1人ですが、中国では1台に2人ずつ4つの目で見ます。さらに生地の流れる速度は日本の約2/3とゆっくりです。

  裁断・縫製の現場。

 縫製だけでも50人前後の若い人達です。

 (↓部分が縫えて無い。解り易いように不良品デモにて)

 縫い上がった羽毛布団の側生地に空気のみを吹き込みます。縫い忘れなど縫製不良があるかどうかを、調べます 

  折れた針の管理BOOK

寝具にとっての最大の脅威は縫い針です。

 たくさんの縫い子さんがいます。当然針が折れることはあります。縫い子さんは折れた針を持って「針交換窓口」で交換して貰います。折れた針は全てBOOKに張り付けられ、作業現場にある針の総本数は、常時把握されてました。

 

 「中国製」とあれば、どことなく品質に心配なところがあるものです。だが、今回の視察で、「中国製」に対する認識も一部変えざるを得ませんでした。縫製現場は日本以上に厳しく管理されていると思われました。西川リビングの羽毛ふとんの一部はこんな厳しい縫製工場で縫われ、側の状態で日本に入り、日本で羽毛の吹き込みが行われるそうです。

 案内して戴いた中国スタッフに質問しました。「同じ人が朝から晩まで同じ作業では不満がでませんか?日によって、あるいは時間によって違う作業をした方が良いのでは?」「彼女たちは皆プロです。プロの自覚を持って仕事をしてます。縫製は縫製のプロです。検品は検品のプロが行います。」と。

  複雑な縫い工程も、手際よく作業していました

そう言えば、私たちを3日間案内してくれたバスの運転手さんもすごい「プロ」意識があったですね。お菓子をいかがと薦めても要らないと言ってました。左右のサイドミラーは1分間に20~30回は見ていたようです。首が盛んに左右前後に動いてました。あの、凄まじい上海の交通事情をみれば、一瞬の気の緩みも許されません。同じ運転手と言ってもバスの運転手さんは免許が難しいそうです。

  道路ではありません。工場の敷地内です。

   広くて、衛生的な、そしてプロ意識に溢れた工場見学でした。

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厚木・横浜そして東京お台場へ、婆と二人で・・・(2)

2009-06-06 11:33:01 | 工場見学

 今回の出張の最大の目的は、羽毛のリフレッシュ工場の見学でした。厚木市と愛川町にまたがる工業団地の中にありました。中央には飛行機の滑走路にもなるような大きな道路が中央に走っています。

  

 ドイツLORCH社のリフレッシュマシーンの全体。1セット約2000万円のマシーンです。日本国内にはわずか10台程度しか無い、世界最高峰のリフレッシュマシーンです。

取引はすでにさせて戴いているんですが、写真や担当者の説明を聞いた範囲ではとても良いのですが、実際の作業工程を是非見たいとやってきました。

その前に、取引に先立って、当店の貸布団用で使っていた古い羽毛布団などを5枚ほど試しにリフレッシュしてみました。ダウン50%・70%・90%・93%・95%の羽毛です。非常に羽毛のパワーも回復し、特に今まで十分に除去できなかったファイバーが、良く取れていました。これなら皆様の大切な羽毛を傷めることなく洗える事が判り、さらに喜んで戴けるリフォームができると思いました。

実際の工場の中です。作業順にご覧いただきます。

 

 羽毛ふとんの解体作業  ・・・・・  カッターで生地を切り、中羽毛を取り出します。羽毛は下から吸引され、隣の洗濯槽に入ります。

 

 

 羽毛を洗う・・・羽毛の種類・量に応じて洗濯時間やEM溶剤の量を変え洗います。もちろん1枚ずつ洗います。飛び出している板状のものは、時間やEM溶剤(洗剤ではありません)を制御するパンチカードのようなものです。種類も数種類あります。

    

 洗剤は一切使用せず、バクテリアによる洗浄です。実際に使用するには、溶液を薄め発酵させ、4日程経てから使えるようになります。無害ですから飲むこと(飲用)もできます。【左の写真】           洗濯直後の羽毛です。無害溶液で濡れています。でも人の手で洗うように作業しますから、羽毛が絡んだりしていません。【右の写真】 

 乾燥・殺菌・除じん作業中。

右上には羽毛ふとんに付けた弊社からの作業指示書が一緒について回ります。絶対に他の羽毛と混ざることが無いと確認しました。

  

 最後に右端のBOXに羽毛が貯められ、リフレッシュが終了します。リフレッシュした羽毛を1g単位まで計量して、最終検査をした後、弊店に帰ってきます。

 

 今回の工場見学で確認できたこと

①マシーンは世界最高である。国内の羽毛洗濯機は、コインランドリーの洗濯機を改良したものがほとんどと聞いているが、LORCH社の洗濯機は設計段階から羽毛用に特化したマシーンである。手洗いのように優しく洗っている。②一度に洗える羽毛の量が3kg未満であり、乾燥は2kg程度までである。従って、他の羽毛と一緒に洗いたくても出来ない。他人さまの羽毛と混ざることは物理的に不可能である。③合成洗剤は全く使用していない。EMによる溶液を発酵させて汚れを取り除くため、羽毛の油脂分まで落とすことはない。④最新のマシーンではあるが、自然に優しい・人に優しい作業であり、作業効率は悪い。1枚づつ洗い終えてから次の洗いに入るので、1日に出来る、枚数は10~12枚ぐらいである。残業をしてフル操業しても20枚~25枚と聞いている。

リフレッシュされた羽毛は弊店の店内で、お客様の好みの厚さに仕上げられる。

       1マスずつ計量して入れます。

合いふとんにするなど、好みの厚さに、また、衿の部分のみ厚くとかもできる。足し羽毛も均一に足すのではなく、中央部に新しい羽毛を入れるなど、1枚1枚丁寧に作らせて戴いている。

 

昨年度までは、ごみや骨粉・ホコリ化した羽枝などの劣化した部分はある程度取り除けたが、ファイバーが充分取り除けなかった。今年からは、完璧なリフレッシュが可能となった。きっとお客様には、今まで以上にご満足戴けるものと確信しております。

 最高のリフォームで、気持良くなさい。・・・・・

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