南誠羽毛実業股份有限公司の品質検査室です。
選別途中で抜き取り検査をしたり、もちろん出荷前に最終検査もしっかりと行われていました。手順がきめ細かく決められ、誰が行っても正しく検査されるようにマニュアルもしっかりしています。なお、一番手前の方は、検査一筋24年の超ベテランさんだそうです。検査室の空調も管理されています。
品質検査室。
マニュアル空調
昨年、日本国内で「産地偽装」の問題がまた起きました。フランス産WDDが生産量(輸入量)以上に出回ったのです。フランス産でないWDDがフランス産として販売されたり、あるいは、フランス産に他国産が混ぜられたとか・・・残念な噂が流れる度に、寝具業界に身を置く爺としては、嫌な思いをせざるを得ません。寝具業界としては、その都度大きな問題にはなるが、イタチごっこであり、モグラ叩きのような様です。
産地偽装は今までも幾度となくあったようです。一旦混ぜられた羽毛は、顕微鏡で見ても分からないものだ。顕微鏡で見てわかるのは、グースかダッグかは判明しても、産地などは到底分かるはずがない。
日本に入ってくる羽毛の多くは中国・台湾が多いことは、以前も書きました。文才が無いため、ちょっと誤解を招く書き方だったかなと反省しています。
最近は TRACEABILITY …… 羽毛(原毛)を個別に識別し、生産採集から加工・流通の過程を明確に記録し、いつでも商品(羽毛ふとん)から、さかのぼって履歴情報を確認できるようにすること …… の重要性が盛んに言われています(DOWNPASS認証)。
もう一つ目新しい認証としてR・D・S認証があります。日本ではほとんど見ないマークですね。
RESPONSIBLE DOWN STANDARD / RDSとは、生きた鳥から直接羽毛を採取すること(かってハンドピックとか手摘みと言われた行為)や、強制的な餌付け(フォアグラを採るために無理やり餌を与える)など、水鳥に対して不当な扱いをして採られた羽毛ではないことを保証する国際認証基準だそうだ。
これらは、主にヨーロッパから他国(今回は台湾)に羽毛が輸出・輸入される時に、重要な認証である。洗浄選別され日本に輸入される時にもこの認証は重要なものとなります。
これから増えると思いますが、今のところ個々の羽毛ふとんにこれらの認証が付いているのは極めて少ないのが現状だろう。個々の羽毛ふとんにこれらの認証を正しく付けるシステムがまだ確立されていないからだろう(爺が知らないだけかも)。
これらの信用も残念ながら絶対ではない。
消費者の皆様に良い商品を、と業界は考えているのですが、残念ながら悪用する輩はいつの世も出現するようです。
厳しく洗浄選別された羽毛であるから、それなりに「コスト」がかかります。そんな羽毛を日本国内の羽毛ふとん工場で、誤魔化そうとする会社はたぶん無いでしょう。誤魔化すぐらいなら、初めからそれなりの品質の安価な羽毛を輸入したほうがより安価な羽毛が出来るでしょう。
そして、安価な羽毛ふとんを作るには、曖昧な選別の低品質の羽毛(未熟ダウン・ファイバーの多いダウンやスモールフェザーが多い)に、安価なポリエステル100%の生地を利用すれば、「蒸れ蒸れ」の安価な夏(肌)ふとんは出来るでしょう。羽毛ふとんの製品価値としては、羽毛の品質は非常に重要ですが、「羽毛ふとん」となった時は、羽毛の量・品質や特にその側生地で着心地は全く違ってきます。
時々、工場見学に行きます。それは、皆様の代わりに、商品の品質を確かめるためでもあります。
皆様の「より良い睡眠のために」頑張って参ります。
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