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重い掛けふとんは、精神安定に寄与し、安眠をもたらす?

2017-09-30 21:01:56 | 真綿ふとん&羊毛・もめんその他

 面白い布団を見つけました。試し寝もしてみました。重い掛け布団です。

 ナンセンス極まりないふとんか? それとも、常識にとらわれた「ふとん屋の爺」には、理解できないレベルの商品なのか・・・。

 縦にキルティングされています。所々に「鉄の鎖(チェーン)が入っています。最軽量で4kg、標準が6kg、さらに8kg・10kg・12kgとあり /サイズは150x205cmです。

 とりあえず、パンフレットを戴いてきました。

 僅か30秒程度着た(寝た)だけです。敷きマットがやや柔らかめであったこともあり、寝返りは大変な感じです。軽々に評価を下すことはできません。

 「重たい掛けふとんは体に良くない」と言うのが、今常識のようになっています。疑ってみるのも新しい価値を見出せるかも知れません。

 まず、この重たい掛けふとんは、なぜ生まれたのか?という疑問です。パンフレットにはこう記されてました。 (以下、要点を抜粋し、爺なりの文章にしました)

 昔の重たい掛け布団を懐かしむ方々の声をお聞きすると・・・

  • 重さによって安心感が生まれた
  • 重い方がぐっすり寝られた気がします
  • 包まれ感が良い

 そんな意見が聞かれます。現在では羽毛ふとんのように軽い掛けふとんが一般です。軽い布団が増えると、同じように不眠で困る人が増えています。不眠と軽い布団とには因果関係があるのでは…と考えられた訳です。

 抱擁ホルモンとも呼ばれるオキシトシンに注目しました。人はぎゅっと抱きしめられるとオキシトシンが分泌されるそうです。そのオキシトシンにはストレスや不安に打ち勝つ効果があるそうです。重い布団によってオキシトシンが分泌され、その結果安心してよく眠れるのではないかという仮説です。

 ちょっと乱暴な仮説ですね。ところが、

 自閉症の子供や知的障害のある自閉症患者・アスペルガー症候群の患者さんに、オキシトシンを投与したところ、効果が確認されたそうです(金沢大学等)。 また、20代の男性が2008年にオキシトシンの点鼻薬(日本では未承認薬)を個人輸入・服用(数か月間)したところ、主治医の目を見て話す、対話中に笑顔を見せる、IQテストが受けられるようになるなどの症状の改善が見られ、その後10か月間の投与でも改善の持続が確認されたとのことです。 (ウィキペディアより)

  そこで「重たいふとん」が考えられたようです。重い布団を使うことによって人はオキシトシンの分泌が促されるという仮説をたて、自閉症や多動性、極端に寝付きの悪い子などに重い布団を使ってもらったところ、症状が改善されたという報告が多数あがってきたそうです。認知症の高齢者にも効果があるのではないかと、試用されている施設もあるそうです。一歩間違うと虐待になりかねませんね。いずれの場合も、まだ完全なエビデンスで裏打ちされた訳ではありません。

昭和33年ごろ爺の家族写真

 少し話が逸れるかも知れませんが、爺の父(生きていれば94歳かな)が、こんな変わった掛け布団を作ったことを話していたことを思い出しました。

          

 どんな布団かというと、下 1/3が重たい布団を作ったといってました。

 何故、そんな布団を作ったかという理由はこうでした。

 人は活動中は二本足で立って居る。ところが、寝るということは二本足に加わっている重力が無くなります。寒さ避けもあるが、足元に布団をかける(足に加重をかける)と、安定感と安心感ができる。そのことが、如いては安眠に繋がると言う訳です。

 この話を我が父(先代)が、何処で聞いてきたかは知らない。ひょっとしたら先代の思い付きかも知れない。また、足元部分を重くしたと聞いたが、量を増やしたのか、それとも重量の有る綿(綿100%)を入れたのか、今となっては全く分からない。

 この話(理論?)を聞いたことの有る方がいらっしたら、教えていただきたい。

          

 重たい布団が、精神的な安定感をもたらすことを「よし」としても、ふとんは365日春夏秋冬、使う事の出来る「ふとん」でなければ」なりません。春・秋・冬はまだしも、夏は重い布団は使えない。

 つまり、日によって、季節によっていろんな条件に対応できる寝具でなければなりません。完全空調の寝室であれば、1枚で済むかも知れないが、現実問題としては、難しいですね。日本は四季のある国です。

 さらに、重い布団と睡眠(快眠)との研究は、聞いたことがありません。皆さんはどう思われますか。

 快眠できる寝具は、人それぞれ皆違うと思います。一人ひとりに合った寝具をご提案していくのがWatakeiの仕事だと思っています。

 

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1 コメント

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Unknown ()
2019-11-14 07:40:46
話はズレますが、重い負担は運ぶのが本当に大変です。
文字の通り「重たい」のです。
我が家では旦那の祖母が、私達夫婦の分の重たい布団を新調してしまい、仕舞う場所もなく捨てるわけにもいかないので使うしかない状況です。
干す時に本当に重たく、なぜこんな無駄なストラスを感じなければならないのか疑問でしかありません。
快眠効果以前に家事のストレスの方が大きいので見たくもありませんが、それで寝なくてはいけない状況です。

結論としては重たい布団を運ぶ作業をしない家族にとっては快眠効果がある可能性はあるが、それを運ばなければいけない人にとってはストレス以外の何者でもないということではないでしょうか。
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