決して、アイシンさんのベッドに恨みがあるわけではありません(笑)。ついつい辛口になってしまいますが、親戚も何人かはアイシンの社員です。アイシンの重役様のお得意様もいらっしゃいます。また、アイシンの「シン」は、新川工業の「シン」で、新川工業のスタートはここ碧南市の新川町なのです。言い訳めいたことはコレぐらいに・・・。良いBEDが作られチャンスがあれば、再び弊社も販売したいと思います。
このマットレスは、販売中止になっていると思います。が、あえて言わせて戴くと「とんでもないマット」と言わざるを得ません。たとえ、短期間の販売であっても、数年で歪みが出るマットでは…。自動車であれば「リコール車」と認定されるかもしれませんね。
確か4~5年前だったと思います。弊店にベッドを見に来られました。弊店はコイルマットなら「日本ベッド」のポケットコイルをお薦めしますが、シングルサイズで162,000円(税込)とある意味高価なマットです。長期に使えますから、一日あたりの価格にすれば日本ベッドは超お値打ち価格の商品ですが、一度に出る金額を考えれば・・・。
まだ学生さんですから、もっと安価なマットをという事で、アイシンさんのベッドを購入されたのでしょう。女学生ですから、やはりソフト感のあるマットを選ばれたようです。今回、社会人になられマットを買い替えられることになりました。5年程度で買い替えという事は、結果的には高い買い物になってしまったようです。
写真では分かりにくいですが、こんな感じです。わずか数年でマットが変形してしまい、とても寝心地の悪いマットになったようです。マットのゆがみは、他社のマットでもあります。
何故、ゆがんでしまったのか?マットを分解してみました。今回解体したマットは
ハイブリッドMXというマットです。MXはクッション層の厚い仕様のようです。マットとしてはソフトな部類に入るでしょう。何がハイブリッドなのかと言うと、コイルの良さとウレタンの良さを追求したとマットということのようです。
全コイル数はわずか298個です。①②④のウレタン層が3層(合計約4cm、表裏で8cm)
途中にフェルト③が挟み込まれています。
中央のコアな部分のウレタンが14cm。マットとしての厚さは約25㎝ぐらいでしょう。
模式図的に描くと(側生地を除いて24cm)
コイルは3巻き半。焼入れは無いので手で引っ張ると簡単に伸びます。
上のワイヤーと下のワイヤーは両端のコイルに繋がっているだけです。中央部を若干硬くする為なのかワイヤーが4本渡っています。コイルが倒れないようにウレタンで包んでいるわけですが、ウレタンの劣化・コイルの劣化等を考えると、横揺れ・ねじれを防ぐ部分がありませんね。
このマットは、家で言えば、筋交いの無い家みたいです。女学生さんですからベッドをソファ代わりに腰を下ろすことになります。一方方向からの力となったのでしょう。ご覧のように歪んでしまいました。
ハイブリッドという考え方は、決してダメということでは有りません。むしろ両者の良さを引き出す関係になればとても良いと思います。
だが、 (-2)+(-2)=-4になってしまいます。(-2)x(-2)=4 であれば、ハイブリッドの意味があります。
素材がものすごく良くても、製品にしたときはダメになることも有ります。 (+5)x(-1)=-5です。モノ創りは、奥が深いです。寝具はダメであっても、すぐさま命にかかわることは無いでしょう。でも、睡眠の質を低下させる寝具は、何年何十年先に問題を起こすことになります。
弊店も、「他山の石」として、良い寝具をお客様に提供して参ります。素材としてだけでなく製品としても、可能な限り科学的エビデンスをもって、総合的に見て、皆様一人ひとりに合った寝具をお薦めしたいと思います。
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寝具業界に45年。名ばかりの68歳の社長です。
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