さすらうキャベツの見聞記

Dear my friends, I'm fine. How are you today?

また逢いましょう

2008-02-17 03:17:22 | Sunday 聖書
その昔、「死」を経験しなくてすんだ人、たとえばエノク 1)やエリヤ 1)ではない私たちは、いつか「死」を味わうことになる。
 それを想うとき、いくつかの話が思い出される。これは、そんな話の一つ。



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むか~しむかし、あるところにイスラエルと言う国がありました。
 (今もあるんだよ。)
 イスラエルには、とても有名な、ダビデ王という王様がおりました。


               


 さて、あるとき、ダビデ王様の子どもが病気になってしまいました。
 王様は、大変悲しみました。
 悲しんで、悲しんで、
 神様にその子どもが助かるよう心から願って
 断食をしたり、
 一晩中、頭を地につけて祈りひれ伏していたり
 ・・・王様の家のおエライ方々が、どうにかこうにか、嘆き、祈り伏している王様を起こそうとしたが無理でしたし、もちろん、彼らと一緒にごはんを食べようとさえしないくらいに・・・、
 それは、もう、とにかく大変な悲しみようでした。


                  
 
 
 しかし、そうした甲斐(かい)もなく、子どもは7日目にとうとう亡くなってしまいました。
 王様の家来たちは、困ったぞ、と声をひそひそ相談し始めました。

 「王様は、あの子が生きているときでさえ、私たちの言うことなんて耳をかさず、大変な嘆きようだった。
  そんな王様に、
  いったい、誰が、あの子が亡くなったことを知らせられるだろう
  生きているときでさえ、あの様子だったのだから、
  死んだとなれば、
  なおさら何が起こるかわかったものじゃない。
  もしかすると、知らせた者が、八つ当たりされることだって、何か恐いことがおこることだって、ありうるぞ。
  おい、どうする・・・・・・」


                


 そんな家来たちの様子が、ダビデ王にわからないはずはありません。
 ダビデ王は、子どもが亡くなったことを悟り、家来たちに尋ねました。
 「子どもは死んだのか?」
 家来たちは、答えました。
 「なくなられました・・・

 すると、王様は、今まで伏していた地から起き上がり、
 身体をさっぱりと洗って、
 着物も着替えて、
 神様を敬う宮(みや)に入り、神様を礼拝してから
 家に帰り、
 ごはんを食べ始めました。

 そんな王様の様子に、家来たちはびっくり。
 恐る恐る、尋ねました。
 「王様。
  いったい、これはどういうことですか

  あなたのお子様が、まだ生きているときは断食をして泣かれていたのに、
  今、なくなったと知ったら、起きて、お食事を召し上がられるとは・・・」

 ふつう、死んだ後、嘆いてごはんがのどを通らなかったりするものなのに、確かに、王様のしていることは逆です。
 家来たちには、王様が、どうしてそうするのか、全くわかりませんでした。


              

 そんな家来たちに、ダビデ王はこう言いました。

 「子どもがまだ生きている時に私が断食をして泣いたのは、
  もしかすると、
主(しゅ:神様のこと)が私をあわれみ、子どもが生きるかもしれない、
  と思ったからだ。

  しかし今、子どもは死んでしまった。
  私はなぜ、断食をしなければならないのか。
  あの子をもう一度、呼び戻せるであろうか。

  私はあの子のところに行くだろうが、
  あの子は私のところには戻ってはこない。

                       (旧約聖書・サムエル記第二 12章)


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 神様を知らずに亡くなった子どもや小さなものがどうなるか、
 それは、よくわからない。
 しかし、神様は憐れみ深い、愛に満ちたお方だ。
 悪いようにはなさらないだろう。

 むろん、神様は公平な裁き主でもある。
 ゆえに罪を犯した者たちを、無罪とすることはできない。
 だが、なんとか救うために、
 御子(みこ)イエス・キリストを、人の身代わりに十字架につけるということを行い、
 それによって、ただ信じるだけで、無罪とされ、天国に入るようにされた。


 だから、天に召されたとき、神様を間近に拝見して、感謝したり、賛美しているかもしれない。
 もしくは、「今頃、先に召された戦友たちと『やぁ、どうしていた?』とかって、逢ったり喜んだりしているんだろうか」
 と、思いを馳せ、
 地上にまだ残されたもの達は、慰め合う。


























 また、天国で逢いましょうと。






















                                      





【注】
1)エノク、エリヤ:どちらも旧約聖書に登場する人物。エノクは300年のあいだ生きた後、死を経験することなく、エリヤは火の車に乗って天に召されたという。どちらも、神様に喜ばれた生涯であったという。  

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