「訪タイ記 1) 国境へ」
「訪タイ記 2) 国境の診療所α」
「訪タイ記 2) 国境の診療所β」
「訪タイ記 2) 国境の診療所γ」
「訪タイ記 3) ドリアン」
「訪タイ記 4) 難民キャンプα」
「訪タイ記 2) 国境の診療所α」
「訪タイ記 2) 国境の診療所β」
「訪タイ記 2) 国境の診療所γ」
「訪タイ記 3) ドリアン」
「訪タイ記 4) 難民キャンプα」
日本にいると、物資はあるのが、当たり前。
もちろん、医師や看護師が入っていない領域に入ると、(医療的に)あって当然のものがどうして無いの??という場面はあるが、それでも、必要性を伝えられると、すぐに準備は整う。
使い捨ての手袋ひとつ取っても、同じことが言える。
日本にいたら、スタンダードプリコ―ション!!と耳にたこが出来そうなほどインプットされる感染防御に関しても、物があるからこそ、言えること。
複雑な思いが胸をよぎる。
(色々と、日本の豊かさを思い巡らしてしまうと同時に、ここまで整備されていることに感動してしまう。その一部;手術用の滅菌物と、オートクレープ(写真には含まれていません))
(自己輸血かつ放射線照射ナシだが、輸血もしている)
小児科、内科(+マラリア科)、眼科、歯科、鍼灸科、外科(整復、ウロ科のちょっとした手術など)に産婦人科、地雷による義足作成。
医療サービス、保健サービス(出生証明書発行から、葬儀まで)、近隣へのヘルスケア(健康教育、公衆衛生)、と幅広い活動をしている。
とはいえ、2点程、難しい問題に直面しているという。
1)資金難
ミャンマーの「民主化」に伴い、各国および支援団体の寄付の対象が移ってきている(オーストラリアは去り、アメリカ・イギリスも2015年まで)。
実際には利用する人々はまだまだ多いが、事業の縮小、スタッフの(元々少ない)給料のカットにつながる。
(日本に関しては・・・確定申告可能なNGOとして認定されたら個人からの寄付は増えるのではないかと思ふ)
2)スタッフの質の維持
午後3時過ぎ、ある部屋では、医学に関する勉強会がメディック(正規の資格ではないが、医学の教育を受けた人々)向けに開かれていた。患者が少なくなった時間に、こうして勉強会を開いていると聞き、うらやましくなった。
だが、そうして育てたスタッフの中には、アメリカ等への第3国定住のため居なくなったり、もっと給料の良いところに移ったりする。「もっと給料が良い」と言っても、それはタイの最低賃金(1日最低賃金=300B(=¥1,000))だったりするのだが。
それまで365日稼働だったのを、ようやく、週休1日が取れるようにしたところ、メディックからはこういう意見が出たという。
「お休み要らないから、その分、給料を上げてくれ!」
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今、あちらこちらで不況となっているため寄付も少なくなるだろうし、かつ、難民はまだ増えていくことが容易に予想される。Mae Sot自体、タイの経済特区になっていくし、スタッフにとっては生活がかかっている。正直、善意や熱意だけで継続できる状況ではない。
そんな中で、努力している様子が伺えた。
【今回訪問したクリニック】
メータオ・クリニック メータオ・クリニックについて 映像はこちら
「訪タイ記 3) ドリアン」に続く