ロック探偵のMY GENERATION

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コロナシティ構想

2020-04-25 17:35:41 | 時事



とうとう、コロナ禍の収束がみえないまま、ゴールデンウィークがやってきました。

ことここにいたっては、検査を抑制し、クラスターを重点的に追っていくというやり方が失敗だったことはあきらかでしょう。

軽症者も積極的に検査し、感染がわかったら隔離する。医療崩壊を起こさないために、軽症者は専用の施設を用意して収容する――いまになってみれば、コロナ封じ込めを目指すならそれ以外の方法はなかったのだろうと思います。

日本も、徐々にではありますが、そちらの方向に舵を切りつつあるようです。

ただ、当初新型コロナを“甘く見ていた”ことからくる遅れが気がかりではあります。

最近、ある病院にくる患者をPCR検査してみたら、無症状の人でも6%が陽性という結果が出ていました。おそろしい数字です。仮にこれを日本全体にあてはめたとしたら……とんでもない数字になります。もちろん話はそう単純ではないでしょうが、しかし実際問題として、もう相当広範囲に新型コロナは蔓延していると考えなければならないでしょう。
そうなってくると、果たしていまから積極検査方式に切り替えても、それで収束に向かわせることができるのかという問いが出てきます。
韓国は、当初から積極的・徹底的に検査・隔離政策をとったのである程度抑え込みに成功したのだと思われますが、市中に蔓延しきった状態からそれは機能するのか、という問題です。

そこで、一つ、こんなやり方はどうかという提案をしてみたいと思います。

それは、“コロナシティ”とでも呼ぶべきものです。

名称がいささか不謹慎かもしれませんが……つまりは、「感染しているけど無症状」という人たちを一か所に集めて、コミュニティを作るという発想です。

場所は、たとえば福岡だったら、マリンメッセやペイペイドームでいいでしょう。
そこに無症状、あるいはきわめて軽症の感染者を集め、集団で生活を行ないます。ただの入院生活ではなく、感染した人たち自身が売店や飲食店などを運営して生活するのです。

これが、ホテルを借り上げての入院とは違うところです。
すでに感染している人だけのコミュニティであれば、うつす、うつされる、という心配はとりあえずしなくていいと考えられるので、そのなかではコロナ以前の生活ができるということです。

こうすることによって、一定程度経済も回すことができるでしょう。
全国各地にそういう施設を作れば、少なくとも今の状態よりは経済をまわせるはずです。

その後は、定期的に検査を行い、陰性が三回ぐらい続いたらその人は試験的に元の生活に戻す。
ただし、やはりそれからも定期的に検査し、再び陽性となったらまたコロナシティに戻す……というシステムです。

もちろん、リスクはあります。
実際にホテルを借り上げて軽症者を隔離収容しているところでは、感染者同士の接触も起きないようにしているといいます。感染者同士だからといって、むやみに接触したらまずいということはあるでしょう。

しかし……この新型コロナウィルスという厄介なウィルスを相手にして、完全なノーリスクは望めません。
リスクの有無をいうなら、仮に全員が家にこもりきりになったとしても、リスクゼロではないはずです。食糧は絶対に必要なので、買いに行くか、配達を頼むかすることで、外界との接触はある程度生じます。また、家族内に感染者がいた場合には、家にこもっていて家族内の全員が感染ということも考えられるでしょう。
であるなら、展望のない大規模な自粛・隔離を延々と続けるよりはいい方法があるのではないか……
報道によれば、新型コロナの隔離施設で、収容者に配膳を手伝ってもらったりしているところもあるといいます。単に人員不足を補うということではなく、そうすることによって、収容者も希望を持てます。だとしたら、それをさらに一歩推し進めて、感染者自身で運営するコミュニティというのもありなんじゃないでしょうか。






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