今日は11月24日。
これが何の日かというと……クイーンのボーカルだったフレディ・マーキュリーが1991年にこの世を去った日。
そう、今日はそれから30年ということになるのです。
今年は何それが30周年という話がいくつかありましたが……フレディが死去したのも1991年だったと。なにげに大きな時代の転換点だったんでしょうか。
ともあれ、今回はこのロック史における偉大なスターを讃え、名曲の数々とともにその軌跡をたどってみようと思います。
まずは伝説のはじまり、クイーンにとって最初のシングルとなった「炎のロックンロール」です。
Queen - Keep Yourself Alive (Official Video)
そして、セカンドアルバムのラストを飾る「輝ける七つの海」。初期の代表曲の一つです。
MVには、来日時の映像がふんだんに使われています。よほど日本での歓迎が嬉しかったんでしょうか。
Queen - Seven Seas Of Rhye (Official Video)
サードアルバム Sheer Heart Attack より、Killer Queen。
これも代表曲でしょう。
Queen - Killer Queen (Top Of The Pops, 1974)
4thアルバム『オペラ座の夜』より、Love of My Life。
ブラジル公演の動画。映画『ボヘミアン・ラプソディ』で使われていたのもこの動画でしょうか。
Queen - Love Of My Life (Official Video)
8thアルバムThe Game から、クイーンにとって初の全米No.1ヒットとなった「愛という名の欲望」。
Queen - Crazy Little Thing Called Love (Official Video)
9thアルバム Hot Space から、 Life Is Real。
非業の死を遂げたジョン・レノンに捧げる歌です。
Queen - Life Is Real (Song For Lennon) (Official Lyric Video)
自身もジョン・レノンとそう変わらない歳で世を去ることになるとは、フレディも思っていなかったでしょう。
同じアルバムには、デヴィッド・ボウイとのコラボもありました。
Queen ft. David Bowie - Under Pressure (Official Lyric Video)
ライブ・エイドでの「悲しい世界」。
これは、クイーンとしてのステージとは別に、フレディとブライアン・メイの二人組で歌ったもの。
曲の内容が、まさにライブ・エイドの趣旨に合致しています。
Freddie Mercury & Brian May - Is This The World We Created? (Live Aid 1985)
紛争、飢餓、貧富の差……「これが僕らのつくった世界なのか?」と問いかける歌。
多くのロックスターがそうであるように、道化師の仮面の奥にあるのはピュアな心なのです。先に出てきたジョン・レノンへの追悼の歌もそういうことでしょうし、デヴィッド・ボウイとのコラボ曲もそうでしょう。Under Pressure では、「愛にもう一度チャンスを与えることはできないのかい」と歌っていますが、これはジョン・レノンが「平和にチャンスを」と歌ったことに重ね合わせられるのではないでしょうか。
ここから、クイーンを離れて活動していた時期の曲を二つ。
まずは、「バルセロナ」。
Freddie Mercury & Montserrat Caballé - Barcelona (Original David Mallet Video 1987 Remastered)
そして、ソロ曲 Made in Heaven。
フレディの死後、遺されたクイーンのメンバーたちが伴奏をつけてクイーン版を制作。そしてそれをタイトル曲としたアルバムが制作されたのは周知のとおり。
Freddie Mercury - Made In Heaven (Official Video Remastered)
そのアルバムMade in Heavenは、フレディの余命という時間的制約があったために、フルアルバム一枚分の曲を作ることができませんでした。
そこで、先ほど紹介したタイトル曲がそうであるように、遺された音源やソロ曲などを“クイーン版”に仕上げるという形をとらざるをえなかったわけです。
そういう事情で、このアルバムのために作られた純粋な新曲は半分ほど。そのなかの一曲が、Let Me Live です。
Queen - Return Trip (Let Me Live)
クイーンというバンドはフレディのほかにブライアン・メイとロジャー・テイラーもリードボーカルをとる場合があるわけですが、一つの歌の中で3人が順番にリードをとるというのは意外にありそうでなくて、全作品中この一曲のみといいます。そういう意味でも、クイーン史の終幕を飾るにふさわしい曲といえるでしょう。
あの曲やこの曲がないじゃないかと思われるかもしれませんが、クイーンに関してはこれまでにも何度か取り上げたことがあり、今回は、これまでに紹介しなかった曲を集めています。ご了承を。
クイーンはその後も別のボーカリストを迎えて断続的に活動しているわけですが、やはりフレディ・マーキュリーは唯一無二の個性です。その輝きが色あせることは今後もないでしょう。