歌の一節です。「戻る雁」この後に、「明日の行方を誰が知る」とくるのだけれど、時節が来れば、雁も戻るのだけれど、西に行く雁もあるように、定めないのが人の世だというのでしょうが、「戻る雁」だけについて言えば、雁は秋分にやってきて、春分に戻るといわれます。
春分、彼岸、北海道では実感が無いけれど、本州では花の季節に入ってきているのです。そんな、一番いい季節を迎える時に、花も見ないで、北へ戻る雁に、人生の花を咲かせることのできなかった人への想いが重ねられているようです。
実はこの詩の一節は、坂本竜馬-青嵐の夢の歌の中のものなのです。あれだけの大仕事をした竜馬が、新しい国の姿を見ることができなかったことを惜しむ気持ちが込められた言葉なのでしょう。