「日本ムラサキの種の採取を開始」
比較的気温の高い日が続いた所為か紫草の緑は濃い。
中には分枝の先端に白い花が咲いている。
黄変した枝から切って、種を採取していたが本格的に
種の採取に踏み切った。
間もなく、連日の霜の日々となる。
寒さにも強い紫草であるが、種の蕚片が黄変する頃になると
茎を切る作業中に種はポロポロと落ちこぼれてしまう。
分枝先端の種、全てが熟れるのを待っていたのでは
失う種が多い事を懸念したからである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/40/8decd853f5306649265b940fb1ce2adb.jpg)
切り取った分枝は大きなビニール袋に入れて収穫する。
1〜2日間乾燥させて、種に手を当てるとポロポロと落ちる。
大きな葉は殆ど落ちず、蕚片等の小さなゴミを選別し収集する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/cb/12dfc6f8cc2352ed19b3954dcf0255f6.jpg)
まだ紫草の緑が濃い時期に種の採取に踏み切ったのは、
理由があった。
8月末、まだ花が盛んに咲いている時期に「予期せぬ出来事」で
分枝が3本程折れてしまった。
その種を採取すると、まだ未熟な緑色の種を含めて200粒を越えた。
浮種検査をすると水に沈下した種は29粒(内21粒が発芽)に過ぎなかった。
浮種検査をして種を選別するが、浮種も全てを発根セット入れて様子を見る事にした。
意外にも、その浮種の方から先に発根が始まり未だに発根、発芽が続いている。
つまり、2ヶ月も前に種は熟れていたのである。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/65/571b0dce4ff30586e6ce3a50506a4bab.jpg)
これは、分枝の先端部分である。当然浮種となる可能性もある。
しかし、種子の生育状況を見ると個々の種が反り返っていて、
充分実っている可能性が高い。
乾燥後種、先端部分が薄茶色に残る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/5c/e8935d30a1f10bc9fe5b1699d888ac26.jpg)
黒熟種である。分枝の下部近辺にある。乾燥すると琺瑯質の灰白色の種なる。
黒色は水分量と関係があるのではと推察。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/9d/931687691b340188fd8c59430b7448b3.jpg)
完熟種で灰白色の種子で分枝の中間部分にある。
乾燥すると黒熟種と同様、琺瑯質の灰白色の種となる。
長い分枝は60cmを越える。1株で分枝は10本もある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/7d/7a496523cb817c35153018b5272effaa.jpg)
「紫草の花と種子数」で以前、投稿した記憶がある。この種の付き方を見ると
1花に4粒が基本的な仕組みである事が判る。
花弁の変形によって種子数が異なるのではなく、受粉過程で個数が確定すると思われる。
従って、蕚片のみで無果になる花もある。
1花に5個の種子は確認出来ていない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/54/f5522b8ec3546419176a7ba10fd806dc.jpg)
選別作業は、この後浮種検査をして低温保存する事になる。
しかし、この浮種検査方法は検討、再考の余地が多い。
「たねとねと にとおいかける たくらみや」
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