脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

生活のアメニティ(amenity)。

2016年06月05日 11時14分27秒 | 雑談
ラジオのトークで、近頃朝の通勤ラッシュでは、乗客同士が故意に押
し合いをしたりと、電車内では殺伐感が増してギスギスだ、時差通勤
の推進が必要だと訴えていた。満員電車内の不快感(或いはストレス
反射的なる迷惑行為)は、昨今に始まった現象ではないが、今それが
新めて目立っているのだろうか。

都会のギスギスやらストレス社会化は、一極集中で東京を過密にし過
ぎたことも遠因だろう。多分、不快な出来事の総量が増えているので
はなく、便利さや快に慣れ過ぎた我々は、不快に対する免疫や許容度
が低下してきているので、不快指数ばかりが高止まりしているのだと
思う。

先日スーパーで買物をしてたら、背後から腰の当たりにカートがドス
ンとぶつかってきた。思わずイテッと声が出たが、振り返ると幼稚園
位の子供の仕業だった。傍に居た若い母親は、私に背を向け自分の顔
を隠すようにしゃがみ込んでは、子供をしかり続けていた。子供をし
かる前に迷惑を詫びるのが先だろうに。母親は謝罪で他者と向き合う
よりも、その場を逃げたがっているようだった。そして私に顔も向け
ず詫びることもなく、子供に絡みつきながら行ってしまった。

もうひとつ、思い出した。我が家には月極駐車場があるのだが、無断
駐車する車に、どこだかの会社の業務車両が増えた。会社がブラック
なのか、運転手がブラック社員なのか知らないが、今までは社用車や
会社業務車両は、こういう迷惑行為はしないものだったが。

ここで業務車両とは主には、企業廃棄物回収の車両とか運送業車両で
ある。近年道路での駐車取締まりが厳しくなったので、スキあらば、
月極駐車場や個人の敷地に入り込んでくるのである。駐車場に侵入し
て数分止めて、用事が済んだらサッサッと出ていくのではあるが、地
主としては放置出来ない問題である。私有地の勝手な寸借は、黙って
いれば相手は許されていると錯覚し、どんどん図に乗ってくるものだ
からである。

先日も、契約駐車場に産廃業の車両が止められていたので、近所の事
業所からダンボールを回収して出てきた運転手に、路上で注意したが、
何処かうわの空で「わかりました」とボソリ返事をするが、お詫びも
言わない。私もつい「ホントに分かったのか?」と40歳位の筋肉質
の男に返してしまったら、剣の立つ目付きで睨み返されたが。男は悪
びれる様子もなく、無言で去っていった。

駅や電車、路上であれ、街中のお店やネット上でも、様々な場所やT
POで便利さが広がっている時代だが、それに比例するかのように、
日常の迷惑や不快感も増大しているかのようなのは、どういう訳か?
生活に時間の余裕がないヒトが増えているのだろうが、時間をスマホ
やネットに使い過ぎるからそうなるのだろう。一言でいえば、通信過
剰接続(中毒)者問題であり、生活時間の使い方がおかしいのである。 

また、ヒトビトが不寛容になってきているという問題だけでなく、権
利もなく遠慮も会釈もなく、自分の都合と勝手だけで押し通そうとす
る自分中毒症の輩(例えば、歩きスマホのヒト~舛添都知事まで)ばか
り、自分だけは許されているかのような、脳スカな錯覚者が、大量繁
殖しつつ放置されているからである。

最後に、この文章にタイトルを付けようと思って浮かんだ言葉がある。
最近あまり聞かなくなったが、建築方面の用語だったか「アメニティ」
という言葉である。建物や住環境の快適さ・好ましさを意味する。

都市空間のアメニティというように使われてきた用語だが、経済格差
の是正や賃上げと並んで、また中身の不明な「総活躍」よりも、日常
生活(労働と家庭・地域等での生活)のアメニティの向上、ゼニカネよ
りも「生活の快適さ」こそ、一億総社会における最重要課題として、
「新しい判断」を指し示して貰いたいものである。


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