前回のバルザック像と共に、芸大美術館に行った時に見つけた像です。照葉樹に囲まれた東屋の様な下に鎮座していました。とても薄暗く、すぐ手ブレするので、撮るのに苦労しました。ほとんど満足できるものではありません。
岡倉天心はこの芸大の前身である東京美術学校の設立に大きく貢献し、横山大観や菱田春草の教育に大きな影響を与え、洋画に負けない日本画の将来をよく考えていたようです。この像は、青銅時代で解説したときのエピソードに出てきた平櫛田中の作品です。上野谷中にも、日本美術院創設の地の公園の中にある六角堂を模した建物の中に金箔で覆われたこの像が飾られています。彼は岡倉天心を尊崇し、毎朝この像を拝んでいたそうです。この服装は、天心が意匠した奈良時代の官服を模した、東京美術学校の制服姿です。宮廷画工を描いた韓国ドラマ「風の絵師」というのがあります。その制服がこの像の服装とそっくりです。
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