俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

健康情報

2012-12-14 13:35:23 | Weblog
 あり得ない話だが、もし個人の記憶容量が一定なら、記憶すべきことを取捨選択する必要がある。重要なことだけを記憶に収めて重要でないことは排除すべきだ。社会常識を欠いた人が妙に芸能やスポーツ情報に詳しいことはよくある。彼らは記憶の取捨選択を誤っているのだろうか。そうではなかろう。情報の質を決めるのは時間だ。自由時間は有限なのでどの情報のためにどれだけの時間を割けるかによって情報の質は決まる。テレビや週刊誌ばかりに時間を割いていれば重要な情報を集めるための時間が無くなる。重要な情報は脳から溢れているのではなく初めからインプットされていないと考えて間違い無かろう。
 では最も重要な情報とは何だろう。平凡な答だが健康情報だろう。困ったことに社会には偽の情報が蔓延している。善意に基く嘘も悪意(商業主義など)に基く嘘もあり何が本当なのか分かりにくい。
 マスコミは自動車産業に次ぐ大スポンサーである製薬会社の意向に背こうとはしない。風邪薬や鎮痛剤が有害であることが分かっていてもマスコミは報じず逆に盛んにコマーシャルを流し続ける。
 国も頼りにならない。厚生労働省がもう少しまともならこんな無秩序になることは無い筈なのだが、薬害エイズ事件にも見られるように、国民より製薬会社を大切にするような体質だ。傷を消毒すべきでないことは今では殆んど定説になっているようだが、厚労省は一般市民に対しては勿論、医師に対してさえ通知しているようには思えない。
 医師も製薬会社とは腐れ縁だ。薬が毒物であることを積極的に告げる医師は少ない。患者は患者で多くの薬を受け取って喜んでいる。無知に基く困った調和だ。
 国もマスコミも医師も本当のことを言わないから国民は正しい健康知識とは縁が無くなっている。せめてNHKぐらいは製薬会社の嘘を暴いてくれないものだろうか、