俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

危険なリサイクル

2012-12-24 10:03:24 | Weblog
 中国製カップ麺の一部の容器にリサイクル紙が使われているそうだ。リサイクルが大好きな人なら「何が悪い」と言うだろうし、親中国派の人からは「中国のやり方に一々ケチを付けるな」と言われるかも知れない。しかしリサイクルが危険であることを知っておくべきだ。
 日本での話だがある養豚場が近所のレストランの残飯を餌に使っていた。ある日豚が口に怪我をした。残飯に爪楊枝が混じっていたからだ。もしかしたら知らずに煙草の吸殻を食べさせていたかも知れない。ごく少数だが食べ残しの皿を灰皿代わりに使う不届き者がいるからだ。
 廃棄物には何が混じっているか分からない。農薬散布の時に覆いとして使っていた新聞紙が紛れ込むこともあれば、ペンキやシンナーなどの化学物が付着している可能性もある。だから再生紙は食品の包装材としては使用できない。
 燃えるゴミにも様々な物が混ざる。乾電池とか壊れた水銀体温計が混じることもあり得る。実際の話、古くなった薬などのようにどう分別すれば良いのか分からないゴミも少なくない。ゴミの分別が完璧に行われている筈が無い。薬品を入れていたペットボトルも混じるだろう。
 これらを完璧に仕分けることは不可能だし、捨てる側に強制することはもっと難しい。従ってゴミは危険物として扱わざるを得ない。ゴミはリサイクルするよりも燃やしてしまったほうが安全で低コストだ。燃やしてしまえばきっちりと分別できる。ペットボトルも再利用するよりも燃えるゴミとして燃やしたほうが環境に対する負荷は小さいようだ。

地震予測

2012-12-24 09:36:57 | Weblog
 21日に政府の地震調査委員会が、地域別の今後30年間に震度6弱以上の地震が起こる確率の予測を発表した。最も可能性が高いのは静岡市で89.7%、次いで津市の87.4%とのことだ。
 こういう無責任な発表は科学に対する冒涜だ。この端数の存在こそ似非科学であることの証拠だ。天気予報でさえ10%単位での予報なのに遥かに予測困難な地震がなぜコンマ以下まで算出できるのだろうか。これまでの地震と同じ周期で起こるという仮説の元でかなり荒っぽく機械的に算出しただけのいい加減な資料であり、マヤ暦による人類滅亡の予言と大差は無い。
 地震予測には多くのデータが必要だ。質的に異なるデータを統合するためにはそれぞれをウェイト付けせねばならずそうすれば数値はどんどん曖昧になる。逆に言えばアバウトであることが多要素を加味した証拠とも言える。この予測は南海トラフだけを過度に重視して他の震源域や活断層などを軽視した偏った分析に基くようだ。
 この組織は平成14年から毎年予測を発表しているが、東日本大震災の可能性を0%と予測しただけでなく、平成16年の新潟県中越地震などの殆んどの地震を予測できず的中率はゼロに近い。余りにも外れっ放しなので昨年は発表を見送ったほどだ。イタリアのようにデタラメ学者を有罪にせよとは言わないが恥を知るべきだろう。余震が続く東北地方の確率が軒並み低く予測されているが正気の沙汰とは思えない。素人よりも無知な学者バカの集まりなのだろうか。