昨日(26日)国立がん研究センターが「清涼飲料水をほぼ毎日飲む女性は、ほとんど飲まない女性と比べて脳梗塞になる危険性が1.8倍高い」と発表した。直感的に怪しい情報だと思った。実数を使わずに唐突に「1.8倍」と出ていたからだ。「何倍」と記されたデータには注意が必要だ。0.1%が0.18%になれば1.8倍であり、2人対1人なら2倍になるからだ。
まず新聞記事を調べた。殆んどの新聞が「てにをは」まで一致していた。つまり公表資料の丸写しだ。各紙を幾ら調べても新しい情報は手に入らない。情報発信元のがん研究センターのホームページを調べた。
こちらも不親切な資料で実数が殆んど出て来ない。確かなことは、公表されたとおり、脳卒中の女性が789人で、そのうち出血性脳卒中が405人、脳梗塞が377人(7人は不明?)ということだけだ。
母集団の39,786人の男女比も分からなければ、清涼飲料水を毎日飲む人と殆んど飲まない人の人数も分からない。これでは推測しようもないと途方に暮れていたら、とんでもないデータが見つかった。「清涼飲料水をほぼ毎日飲む女性は出血性脳卒中の危険性が30%下がる」ということだ。わざわざグラフにしてあった。
考えてみてば当り前のことだ。この情報は「脳卒中が増える」ではなく「脳梗塞が増える」だ。つまり出血性脳卒中が減らなければ辻褄が合わない。
結局この情報は「清涼飲料水をほぼ毎日飲む人が脳卒中になった場合、出血性脳卒中ではなく脳梗塞と診断され易い」ということしか明らかにしていない。多分、成果を示そうとして発表したのだろうが自ら墓穴を掘っている。是非ホームページで確認して欲しい。こんな無責任な発表が誤った常識を生む。
国立がん研究センターのホームページはこちら。
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3175.html
追記:コメント欄から直接アクセスできます。
まず新聞記事を調べた。殆んどの新聞が「てにをは」まで一致していた。つまり公表資料の丸写しだ。各紙を幾ら調べても新しい情報は手に入らない。情報発信元のがん研究センターのホームページを調べた。
こちらも不親切な資料で実数が殆んど出て来ない。確かなことは、公表されたとおり、脳卒中の女性が789人で、そのうち出血性脳卒中が405人、脳梗塞が377人(7人は不明?)ということだけだ。
母集団の39,786人の男女比も分からなければ、清涼飲料水を毎日飲む人と殆んど飲まない人の人数も分からない。これでは推測しようもないと途方に暮れていたら、とんでもないデータが見つかった。「清涼飲料水をほぼ毎日飲む女性は出血性脳卒中の危険性が30%下がる」ということだ。わざわざグラフにしてあった。
考えてみてば当り前のことだ。この情報は「脳卒中が増える」ではなく「脳梗塞が増える」だ。つまり出血性脳卒中が減らなければ辻褄が合わない。
結局この情報は「清涼飲料水をほぼ毎日飲む人が脳卒中になった場合、出血性脳卒中ではなく脳梗塞と診断され易い」ということしか明らかにしていない。多分、成果を示そうとして発表したのだろうが自ら墓穴を掘っている。是非ホームページで確認して欲しい。こんな無責任な発表が誤った常識を生む。
国立がん研究センターのホームページはこちら。
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3175.html
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