日本の世界での存在感がどんどん薄れている。
30年間の経済停滞と少子高齢化の進行、産業の空洞化、大震災や原発事故、気候変動、コロナ禍など、私たちの社会は歴史の経過とともに大きな変化に見舞われている。
この変化やインパクトは日本固有のものもあるのだが、多くは世界各国に普遍的なものである。
共同通信 井田徹治氏と青木理氏の対談番組(文化放送)の中で語られた、風力発電のためのプロペラを含む部品が日本で作れない、調達できない現実だという。 電気自動車の分野でも取り返しのつかない遅れを言われている。
技術立国といわれ、潜在的には充分な技術力があると思われるこの国でである。 対談の中で多くは政策の誤り、或いは無策がその因だと井田氏の断言に、青木氏は政治のクソだと応じていた。
政治のクソであり、その政治を変えられない国民がクソだと筆者は断言する。
東洋経済オンラインにこんな記事があったと知人が嘆いていた。
少し長いが、その一部を以下に掲載する。
あまりに辛辣!外国の船が「日本の港」を避ける訳
(日本に寄る外航船の便数が減っている)
「日本はNATOと呼ばれています。もちろん、NATO(北大西洋条約機構)ではありませんよ。Not Action Talk Onlyです。話すだけで何も動いてくれない」 ジャパン・アズ・ナンバーワンと呼ばれたのは遥か昔のこと。社内調整が多く、数%の値下げに数カ月かかる日本企業は、諸外国にとって極端に面倒くさい「客にするメリットのない存在」になっている。その結果、半導体、LNG(液化天然ガス)、牛肉、人材……など、さまざまなものを「売ってもらえない国」になってしまった。
日本の港を避けることが恒常化
コロナ禍を原因として、日本に寄る予定だった隻数が減少してしまった。それ以上は遅れるわけにはいかなかったので船舶各社は日本を〝素通り〟した。たとえばアメリカから日本に寄って荷物を積むはずのコンテナ船が、時間がないからと空のコンテナのまま中国に向かう、などだ。これを抜港(ばっこう)と呼ぶ。 日本の優先度はもはや高くなかった。さきの例でいえばアメリカから日本に寄るよりも、早く中国に戻して次の便として出港したほうが儲かるためだ。
そもそも日本の港を避ける抜港は、阪神・淡路大震災がきっかけとされる。神戸港にどうしても寄れなかった船舶らは釜山港を利用した。1994年に世界6位の神戸港はそこから世界順位を落としていった。2021年は73位であった。一度、避けた船舶会社をふたたび日本に振り向かせるのは容易ではない。
多数の船が日本への寄港停止を選択
なお抜港だけではなく、定期的な航路を見直す動きもある。抜港は時代の流れのなかで例外的な事象かもしれないが、定期的な航路が見直され、日本への寄港が減っている。2021年以降、日本への寄港が停止された航路を抽出してみる。
・欧州・北米航路、サービス名「FP2」横浜:18隻(2021年4月)
・欧州・北米航路、サービス名「AE1」横浜:16隻(2021年4月)
・北米航路、サービス名「HBB/AAC2/CPS」東京:6隻(2021年4月前後)
・北米航路、サービス名「EC1」東京・神戸:11隻(2021年6月前後)
以上、どれも日本の国際競争力を考えると深刻な影響を及ぼす。2021年は2000年以降でコンテナ船の寄港数は最低となっている。
コロナ禍の反動から世界、とくにアメリカの需要が伸びた。しかし日本はその流れに乗ることができず、日本発のコンテナ輸送量は世界全体の1%ていどにすぎない。主役は中国や韓国、ベトナムの港発のものばかりになった。
などなど・・・・・