今次の神戸旅行に際し、どうしても行きたかった場所である。
予想に違わず、期待以上の展示と環境であった。
竹中工務店は1610年創業、神社仏閣の建築を所謂宮大工だったのだろうか?
洋風建築を手掛けるようになり神戸を創立の場とし、現在スーパーゼネコン五社の一つに数えられる。その五社の中でも建築部門の売上高が90%を超え、建築の竹中工務店と云われる特徴のある会社である。
因みに大手ゼネコンの中で唯一株式非上場である。
大工道具館の設立趣意書に有ったのだが、伝統建築技術や道具の継承と発展に寄与するために永遠に当博物館の運営に関わると宣言して居、その意志に感銘を受けた。
当館迄、歩き疲れた事もあり、本館に入館前に休憩室へ潜り込んだ。
なんと無料で開放されており、その配置家具や室内の設え、中庭の庭園の見事さに入館前に期待も高まった。
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太古の時から石斧で樹を伐り出し、造作の道具と技術の進歩を現物展示と合わせて、映像再現して見せてくれる。
名人の使った工具などは、良品で有ればあるほど長く使い込まれるので、残存資料としてなかなか残されないそうである。
筆者の祖父の代まで宮大工だったこともあり、また現在居住している山小屋を基礎から手作りしてたこともあり、大変興味深く注力鑑賞した。
地下二階にある制作途上の茶室は、木と竹と土壁で釘を使わぬ伝統建築である。
注力観覧3時間が限度で、殆ど半分位の展示しか回れなかったのが、大変心残りであった。
展示物残りを再鑑賞の為に、再訪問を期して辞去した。