東京慈恵会医科大学附属病院、と言うのだそうだ。
帰宅ウォーキングの時、神谷町方面から東京駅を目指す際には必ず前を通った。
まさか自分がそこに入院するとは思いもしなかったな。。。
【脳出血】
脳の中にある小さな血管が切れる、破れるなど出血を起こすことで脳機能が傷害された状態。
左側の脳に出血を起こせば右半身に症状が出るので、私の場合はまさにそれ。
頭痛、
片側麻痺、感覚障害、意識障害、
失語症、共同偏視、視野障害など、恐ろしい症状が挙げられるけど、私に当てはまるのは赤で書いたものだけ。
会社で倒れて、すぐに(最も近い)慈恵医大に運ばれたからだと言う人は多い。倒れる前に、前触れらしきものは何もなかった。頭が痛いとか、気持ちが悪いとか、手足が痺れるとか、呂律が回らないとか、、、朝、会社で朝礼やって(自分の当番だった)、売掛の入金を打っていただけ。
気がついたらベッドの上。
私に何が起こって、今どうしているのか、理解するのに2週間近くかかった。もうちょっと遅く家で倒れていたら…妹が帰る夕方に発見されていたら、取り返しのつかない状態に!いやもしかして死んでいたかも!と。
待合室から見える東京タワー
だけど私…この病院での思い出はろくなものがないw
約1ヶ月の入院期間中、笑った覚えがまったくない。
本気で頭がヘンな人の病院に入れられたと思った。
脳出血ってそういう病気で、はたから見たら私もそうだったんだけど。全く記憶がない2週間、喋りかけても無表情で無視だったそうだし。
寝たきりで、何も喋れない。食事は看護師さんの介護つき(10日は点滴)。PC、銀行のパスワードも忘れちゃって、飼っている猫やインコや金魚の名前も思い出せない。
看護師さんが「指でさしてください」と言って渡してくれた、あ行~んまでの文字列を見てもチンプンカンプン。。。
15年から生きているのが辛くなって、いつ死んでもいいやって終活もやってたし、これでお終いでも良かったのに。
何故いっそのこと死なせてくれなかったの、って毎日思ってた。
「2~3年は寝たきりだが、いずれは車椅子に乗れるようになるでしょう。右手は難しいかもしれません。失語症はかなり深刻です」
私はこの時、医師に言われた言葉を忘れない。
屋上から見える景色
こんな素晴らしい景色があることに、1ヶ月いても気づかなかった私…
そんなこんなで1ヶ月、
聖テレジア病院に転院することが決まった。
こうやって当時のことを思い出してみると、車椅子は2ヶ月で返上、あかさたなはまやらわんは余裕だし、着替えも食事も1人で出来るし、パスワードも飼っている動物の名前も思い出せたし(失語症は喋れるようにはなった)、ブログだって書けるようになったんだから、進歩はしているんだと思う。
右腕はまだまだかな…
転院先の病院についてはまた次の機会に。
※写真は東京慈恵会医科大学附属病院のHPより転載