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流れ流れてきた此処は、終の棲家にふさわしいのか?入ってみなきゃ分からない、それがリスク。

だから殺せなかった

2024年09月30日 22時57分17秒 | 読書事
一本木 透さんです。

初めて読む著者です。

「おれは首都圏連続殺人事件の真犯人だ」。大手新聞社の社会部記者の許に届いた一通の手紙。送り主は「ワクチン」と名乗り、首都圏全域を震撼させる連続殺人の凶行を詳述したうえで、彼に紙上での公開討論を要求する。絶対の自信を持つ殺人犯と記者の対話は、始まるや否や苛烈な報道の波に呑み込まれていく。果たして、犯人の目的は――劇場型犯罪と報道の行方を圧倒的なディテールで描出した、第27回鮎川哲也賞優秀賞受賞作。  by Amazon

著者は1961年生まれで、2017年に本書で鮎川哲也賞優秀奏受賞作です。

他には本として出版されているものはないようです。

読んでいて気になったのは、

主人公は自分で道を切り開いていない。

刑事ものだと主人公は自分で、または自分の分身が捜査して事件の解明に向かう。

本作の主人公は「待ちの姿勢」で勝手に情報がバンバン入ってくる。

犯人から挑戦され、証拠品は持ち込まれ、電話の情報は同行者の手柄だし、終盤は犯人から呼び出されている。

悪くないんだけど、安楽椅子探偵でもない。

由って、カタルシスに欠ける。