たとえば、新人が仕事でミスをしたとき、おもわず強く言ってしまうことがある。
相手に反省がないならが、強く言うことも必要かもしれない。
しかし、反省しているのに、そんなに強く言う必要はない。
でも、それが言える立場にあると、つい言ってしまう。
その思慮のない言葉が、どれだけ相手を傷つけてしまうか。
言葉は、人の心を温かくすることもできるし、鋭く切り裂くこともできる。
これは実際の話だが、結婚して一年くらいの女性に言った言葉だ。
彼女のお腹が少しふわっとしていた。
てっきり僕は妊娠したんだなと思い、「今、何ヶ月なの?」と聞いた。
しかし、お腹周りがすこし太っていただけだった。ほんの少し。
その時の彼女の晴れ渡った顔が、みるみる曇っていったのを、今も忘れられない。
たぶん、僕の言葉で彼女の一日は台無しになっただろう。ひどいことを言ったと思う。
人を傷つけないように話すこと。それはほとんど不可能だ。
そんなことを気にしていたら、何一つ話ができないのかもしれない。
たしかに、そうだろう。
だけど、自分の意図しないところで、人を傷つけてしまうことが怖い。
なぜなら、僕の無神経さゆえに、たくさんの人を傷つけてきたからだ。
本当にそのことを心から謝りたいと思う。
しかし、人を傷つけるのを恐れて、コミュニケーションをとらないのは、間違いだと思っている。
拙い言葉であっても、自分の中にある気持ちを素直に相手に伝えていきたい。
結局、人は人との関係性の中でしか生きれないのだから。
自分の気持をうまく伝えられず、誤解されるかもしれない。また、間違って怒らせてしまうかもしれない。
それでも相手との会話を楽しくするように、トライし続けていこうと思う。
なんか懺悔するみたいな文章になってしまったが。