人間とAI(人工知能)の関係を考える上で、将棋における将棋ソフトの存在を避けては通れないでしょう。
2015年に、将棋棋士と将棋ソフトの真剣勝負が行われました。
電王戦ファイナル、五番勝負です。
もう、五年も経つんですね。時間の流れが早すぎます。
今となっては、もう人間である将棋棋士は、ソフトの足元にも及びません。
ソフトは人間の能力を遥かに超えてしまいました。
しかし、当時は人間とソフトの力は拮抗していました。
正確にいうと、ちょっとソフトが強いのではないかというレベルでしたね。
それで、人間2勝、将棋ソフト2勝
2対2のタイになりました
そして、最後の対局。
将棋ソフトは、コンピューター同士の大会で優勝した最強のソフトAWAEK。
対する人間は、阿久津八段です。
結果は21手でAWAEKが投了し、阿久津八段が勝利しました。
ただ、その勝ち方に、多少の問題が残りました。
ソフトの弱点をついた戦い方で、いわゆるハメ手といわれるものでした。
僕の予想ですが、正々堂々と戦っていたら、阿久津八段は負けていたのではないかと思います。
だから、いろんな葛藤があったでしょう。
しかし、阿久津さんは、ソフトの弱点をつく手順を選びました。
プロの将棋棋士として、勝負師として、何が何でも勝ちにいく戦い方をしたわけです。
当時は、プロ棋士がソフトに負けてはならないという雰囲気がありましたからね。
まだ、人間とAIが対立していた時代のことです。
今は、将棋棋士とAIは共存関係にあります。
今のトップ棋士は、将棋ソフトを活用しなければ、勝ち続けることができません。
あの天才藤井くんは、まさしくAI時代の申し子です。
古き良き時代、人間とAIが対立していた頃の最後の戦いが、映画になりました。
AWAEKという映画です。
なかなかかっこいい映画に仕上がっています。
プログラマー役の吉沢亮さんは、けっこうイケメンですね。
ちょっとうれしくなって、映画の紹介をしてしまいました。
吉沢亮主演、常識破りのAI将棋描く『AWAKE』予告編