精神科医で臨済宗の禅僧でもある川野泰周さんが、疲れについて分類しています。
大きく2つです。
1、身体の疲れ
2、脳(心)の疲れ
身体の疲れは、わかりますよね。
スポーツや肉体労働をして、身体がヘトヘトになった状態です。
とにかく横になって休むことです。
問題は、脳の疲れについてです。
この脳の疲れについては、二種類あると川野さんはいいます。
①ネガティブな感情によるもの
②マルチタスクによるもの
今日は、①のネガティブな感情による疲れについて話しします。
僕たちの体には「疲労因子」があり、それはネガティブな感情と関係しています。
つらいことや嫌なことにあると、脳がもうやめてくれと信号を出します。
そのシグナルが出た時、活性酸素が出てきて細胞を攻撃します。
攻撃された細胞から、FF(ファティーグ・ファクター)という疲労因子が出ます。
この疲労因子が、脳に疲労を生じさせます。
しかし、ポジティブなときは、この疲労因子が出てきません。
つまり、楽しいときは疲労しないのです。
僕たちがネガティブな感情になりやすいのは、圧倒的に人間関係に関することです。
それもコミュニケーションのズレから起こることが多いです。
たとえば、ある言葉の解釈をめぐってです。
同級生の男の子が「ブス」って言ったとします。
その瞬間は、ムカッとします。それであとになって、私はブスなんだと悲しくなります。
でもね。
嫌な気持ちになるか、ならないかは、自分の気持ちひとつなんですよ。
つまり、自分の解釈次第なんです。
だから、ネガティブ解釈と、もう一つポジティブ解釈を用意するんです。
重要なのは、ポジティブに変えるのではなく、2つ準備することです。
決めつけないことが、大事です。
その「ブス」と言われたことについて考えれば、
「彼は私をブスだと言った」それで、ネガティブな気持ちになった。
でもね、人ってわからないよ。
「彼は私が好きだからそんなことを言っている」かもしれない。
そうやってポジティブ解釈を無理やりねじ込んでいく。
そして、この2つがあり得ると思うことです。
落ち込みやすい人は、嫌な出来事をずーっと考えています。
だから、それを断ち切らないといけません。
他人の気持ちって、自分の頭の中で考えても、まったく違うことが多いです。
実際、好きな子をブスだと言った男を、僕は知っています。
それで、女の子は自分はブスだと思っていました。
アホみたいな話ですが、そういうことってあり得るんです。
だから、ネガティブな感情に襲われたら、もう一つのポジティブの解釈を用意する。
それで、2つの解釈があると思って、そのことは忘れて前に進む。
そうすれば、嫌なことにとらわれないで、進んでいけます。
これは、僕が実際にやっている方法です。
まじでうまくいっています。
ネガティブな感情に陥らないと、タフな状態を維持できます。
疲れないからです。
試してみてください。
②のマルチタスクの疲れは、後で話ししますね。