アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

5月のどんぐり工房の草木染め

2019-05-26 09:37:59 | 草木染め
    5月の、どんぐり工房での草木染講習会は、昨日25日に実施。使った染め草は、オオキンケイギクと枇杷の葉の2種類です。

    オオキンケイギクは、絶滅させるべき種の、たぶん第一位にあげられる嫌われ者の花。20年か30年ほど前にあちこちで見かけるようになりました。当時は、きれいだというので、新聞にも載っていたくらい喜ばれていたのに、あっという間に広がり、在来種を駆逐。いまは、見かけたら根こそぎ抜いて焼き捨てるようにと回覧板が回るほど、まるで麻薬の材料になるケシや大麻のような扱いを受けている植物です。

     いまほど嫌われていなかった頃、花だけを摘んで染めたことがあるのですが、とてもきれいな黄色が出た記憶があり、どこかで大量に採れたらまた染めたいと思っていました。でも、道端のあちこちでみかけはしても、ちょうどいい場所で出くわすとは限らず、しばらく機会のないままでした。

     それがつい先日、みよしの友人宅の隣の空き地に、このオオキンケイギクの大群落があるのを発見。それで、染めの前日みよしまででかけ、たくさんもらってきました。

今回は、花だけでなく全草を使いました。染め液に入れた途端、鮮やかな黄色に。そののちアルミ溶液で媒染したとたん、オレンジ色になりました。マリーゴールドをチタンの溶液で媒染した時の色と同じ色です。といっても、オレンジ色になったのは、木綿や麻などの植物素材だけ。絹は黄色のままでした。

    鉄媒染すると、絹は草色に、木綿や麻はオレンジ系の茶色に。

    絹の指なしのソックス。写真では色が薄いのですが、ほんとはもっと美しい色になりました。

    手前の木綿のワンピースが、オオキンケイギクの鉄媒染です。

    枇杷の葉は、普通冬の固い葉を使うのですが、昨年夏に常連の友人が持ってきてくれた葉で染めたら、思わぬきれいな色になったので、今年も試みてみました。

    麻と綿の混紡のスカーフ。色が薄めに写っていますが、地味な赤紫系の色になりました。でも、インド綿のシャツは、はっきりした紫色に。下の写真の真ん中あたりにあるシャツです。枇杷の葉で、こんな色になったのは初めて。

    今回も、思いがけない色がたくさん生まれました。

    こちらは、ヘルシーメイト岡崎店ではじめて開いた講習会で染めた絹手袋。最初はカリヤスだけで染液を作ったのですが、色が薄かったのでタマネギの皮を入れ、さらにそのあと見つけたオオキンケイギクを投入。三つの植物が合体したら、こんな色になりました。

     上はアルミ媒染、下は鉄媒染です。

     次回のどんぐり工房の講習会は、6月22日土曜日です。松平のうさぎ菜園でもらった無農薬栽培のタマネギの皮のほか、なにか違う色の出る植物で染めます。ぜひご一緒に自然の色を楽しみましょう。お申し込みは、どんぐり工房のHPからどうぞ。
         

   
  

   



     

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