銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

営業は8時半から

2009年07月24日 | のほほん同志Aの日常
以前に勤めていた旅行会社でのこと。

とてもお洒落な年配のご婦人で、
いつも朝10時のオープンきっかりにお申込のお電話をいただく、
超常連のお客さまがありました。

その方、開口一番、
「あー、待ちくたびれたわ。
 5時に起きてから、お宅が開くのを、もう5時間も待ってたのよ。」

またあるときは、夕方にもお電話をいただいては、
「もう、お風呂も入って、髪も洗って、あとは寝るだけなのよ。」
そして「おやすみなさい」 とお電話を切られる。

時計を見ると、まだ5時すぎ。
こちらも、「おやすみなさい」 と返すのですが、まだまだ仕事が山積み。
眠りにつくのはいつになるやら…。

その方の例はやや極端としても、
早寝早起きのお客さま世代と、ついつい夜更かしの私。
両者の生活時間のズレは、添乗先でも明らかです。

ホテルでの朝食は、たいてい自由にバイキング。
「レストランは7時から開いてますが、出発は9時なのでお好きな時間帯でどうぞ」 
そうお伝えしていても、大半の方が6時50分にはレストラン前で待機。
なかには、すでにホテル周辺の朝の散歩をすませた方までいらっしゃる。

前の旅行会社での営業時間は、午前10時から午後7時まででした。
遅めのスタートとお感じになるかもしれませんが、旅行会社としては実は一般的です。
お仕事帰りの方が駈けこめるよう、うしろにズレた時間設定なのでしょう。

けれども「銀のステッキ旅行」のお客様層は、もうお仕事も引退された早寝早起き世代。
きっと、病院通いにもお忙しいはず。
病院や買い物にお出かけになる前に、チャッチャとお電話を済ませたいのでは――。

「待ちくたびれたわよ」 という例のご婦人の言葉も頭をよぎり、
迷った末、あえて高いハードルを自分たちに課し(大げさな)
営業時間は、朝8時30分から午後5時までとしました。

とはいえ、独りよがりはいけません。
この8時半スタート、実際にお客さまにはどう映るのでしょう。

ある方にお伺いすると、
「賛成です。10時というのは、やっぱり遅い。
 私の場合、朝ごはんも7時半には食べ終わってるし、そのあと出かけられないし。
 いつもじりじり待ってるんですよ」

そう仰ったうえで、「でも早いとたいへんでしょう?」 と。
はい、よくお分かりで。

一方、ある方はこんなご意見。
「早く起きてもね、活動するのはもっとあとよ。
 だいたいね、昔みたいにあれこれパッパとできないの。
 病院と思ったら、まずは病院で頭がいっぱい。何事もひとつひとつなのよ」

なるほど。どちらのご意見にも納得。
やはり、お客さまの生活を知り、お客さまと同じ目線に立って考えることが大切ですね。
ということは――。

つまり大急ぎで、「早寝早起き生活」 に切り替える必要がある、ということ。
営業時間もあることですし…。

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