以前に勤めていた旅行会社でのこと。
とてもお洒落な年配のご婦人で、
いつも朝10時のオープンきっかりにお申込のお電話をいただく、
超常連のお客さまがありました。
その方、開口一番、
「あー、待ちくたびれたわ。
5時に起きてから、お宅が開くのを、もう5時間も待ってたのよ。」
またあるときは、夕方にもお電話をいただいては、
「もう、お風呂も入って、髪も洗って、あとは寝るだけなのよ。」
そして「おやすみなさい」 とお電話を切られる。
時計を見ると、まだ5時すぎ。
こちらも、「おやすみなさい」 と返すのですが、まだまだ仕事が山積み。
眠りにつくのはいつになるやら…。
その方の例はやや極端としても、
早寝早起きのお客さま世代と、ついつい夜更かしの私。
両者の生活時間のズレは、添乗先でも明らかです。
ホテルでの朝食は、たいてい自由にバイキング。
「レストランは7時から開いてますが、出発は9時なのでお好きな時間帯でどうぞ」
そうお伝えしていても、大半の方が6時50分にはレストラン前で待機。
なかには、すでにホテル周辺の朝の散歩をすませた方までいらっしゃる。
前の旅行会社での営業時間は、午前10時から午後7時まででした。
遅めのスタートとお感じになるかもしれませんが、旅行会社としては実は一般的です。
お仕事帰りの方が駈けこめるよう、うしろにズレた時間設定なのでしょう。
けれども「銀のステッキ旅行」のお客様層は、もうお仕事も引退された早寝早起き世代。
きっと、病院通いにもお忙しいはず。
病院や買い物にお出かけになる前に、チャッチャとお電話を済ませたいのでは――。
「待ちくたびれたわよ」 という例のご婦人の言葉も頭をよぎり、
迷った末、あえて高いハードルを自分たちに課し(大げさな)
営業時間は、朝8時30分から午後5時までとしました。
とはいえ、独りよがりはいけません。
この8時半スタート、実際にお客さまにはどう映るのでしょう。
ある方にお伺いすると、
「賛成です。10時というのは、やっぱり遅い。
私の場合、朝ごはんも7時半には食べ終わってるし、そのあと出かけられないし。
いつもじりじり待ってるんですよ」
そう仰ったうえで、「でも早いとたいへんでしょう?」 と。
はい、よくお分かりで。
一方、ある方はこんなご意見。
「早く起きてもね、活動するのはもっとあとよ。
だいたいね、昔みたいにあれこれパッパとできないの。
病院と思ったら、まずは病院で頭がいっぱい。何事もひとつひとつなのよ」
なるほど。どちらのご意見にも納得。
やはり、お客さまの生活を知り、お客さまと同じ目線に立って考えることが大切ですね。
ということは――。
つまり大急ぎで、「早寝早起き生活」 に切り替える必要がある、ということ。
営業時間もあることですし…。
とてもお洒落な年配のご婦人で、
いつも朝10時のオープンきっかりにお申込のお電話をいただく、
超常連のお客さまがありました。
その方、開口一番、
「あー、待ちくたびれたわ。
5時に起きてから、お宅が開くのを、もう5時間も待ってたのよ。」
またあるときは、夕方にもお電話をいただいては、
「もう、お風呂も入って、髪も洗って、あとは寝るだけなのよ。」
そして「おやすみなさい」 とお電話を切られる。
時計を見ると、まだ5時すぎ。
こちらも、「おやすみなさい」 と返すのですが、まだまだ仕事が山積み。
眠りにつくのはいつになるやら…。
その方の例はやや極端としても、
早寝早起きのお客さま世代と、ついつい夜更かしの私。
両者の生活時間のズレは、添乗先でも明らかです。
ホテルでの朝食は、たいてい自由にバイキング。
「レストランは7時から開いてますが、出発は9時なのでお好きな時間帯でどうぞ」
そうお伝えしていても、大半の方が6時50分にはレストラン前で待機。
なかには、すでにホテル周辺の朝の散歩をすませた方までいらっしゃる。
前の旅行会社での営業時間は、午前10時から午後7時まででした。
遅めのスタートとお感じになるかもしれませんが、旅行会社としては実は一般的です。
お仕事帰りの方が駈けこめるよう、うしろにズレた時間設定なのでしょう。
けれども「銀のステッキ旅行」のお客様層は、もうお仕事も引退された早寝早起き世代。
きっと、病院通いにもお忙しいはず。
病院や買い物にお出かけになる前に、チャッチャとお電話を済ませたいのでは――。
「待ちくたびれたわよ」 という例のご婦人の言葉も頭をよぎり、
迷った末、あえて高いハードルを自分たちに課し(大げさな)
営業時間は、朝8時30分から午後5時までとしました。
とはいえ、独りよがりはいけません。
この8時半スタート、実際にお客さまにはどう映るのでしょう。
ある方にお伺いすると、
「賛成です。10時というのは、やっぱり遅い。
私の場合、朝ごはんも7時半には食べ終わってるし、そのあと出かけられないし。
いつもじりじり待ってるんですよ」
そう仰ったうえで、「でも早いとたいへんでしょう?」 と。
はい、よくお分かりで。
一方、ある方はこんなご意見。
「早く起きてもね、活動するのはもっとあとよ。
だいたいね、昔みたいにあれこれパッパとできないの。
病院と思ったら、まずは病院で頭がいっぱい。何事もひとつひとつなのよ」
なるほど。どちらのご意見にも納得。
やはり、お客さまの生活を知り、お客さまと同じ目線に立って考えることが大切ですね。
ということは――。
つまり大急ぎで、「早寝早起き生活」 に切り替える必要がある、ということ。
営業時間もあることですし…。