銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

ナンパ船の律儀な海賊たち

2010年03月12日 | のほほん同志Aの日常
サイン・コサイン、全然ダメです。
因数分解も、さっぱり自信ありません。

高校にあがった頃から数学はちんぷんかんぷん。
でも家に転がっていた、ある算数教材だけはお気に入りで、
時折、開いては眺めていました。

数学者の遠山啓(とおやまひらく)さんが編集された
『算数の探検』シリーズ。

抽象的な「数」の概念を、
「量」に置きかえて理解しよう。

そんな「水道方式」なる学び方を提唱した遠山啓氏が
数に初めてふれる小学生のために作った全10巻からなる教材で
探検隊メンバー3人が、足し算引き算から始まって、
数のしくみやとらえ方を学んでいきます。

完結編である第10巻は、数をテーマにした寓話クイズが満載。
これがおもしろくって…。

手元にないのでおぼろな記憶でご紹介すると

「昔むかし、3人の海賊たちを載せた船が嵐にあいました。
 船はひどい揺れで、3人とも船酔いで死んだように倒れています。

 それでもしばらくすると揺れが収まり、1人が目を覚ましました。
 そして、食料を入れていた袋を取り出し、
 なかのビスケットを3分の1だけ食べてまた眠りました。

 またしばらくすると、もう一人が起きあがり、
 食料袋のなかに残っていたビスケットの3分の1を食べて、
 また眠りにつきました。

 またまたしばらくすると、最後の1人が目を覚まし、
 やはり食料袋に残っていたビスケットの3分の1だけを食べて、
 ふたたび眠りにつきました。

 最後の1人が食べたあと、
 袋のなかにはビスケットが2枚だけ残っていました。
 さて、袋のなかには最初、
 何枚のビスケットが入っていたのでしょうか?」

…と、こんなぐあい。

「海賊」や「ナンパ船」やらの言葉にわくわくしながら、
夢中で読みすすめたものです。

ちなみに解答は
「最後に残ったビスケット2枚」÷1/3÷1/3
 =「最後に残ったビスケット2枚」×3×3
 =18枚 

解答のあとに添えられた、遠山先生からのコメント
「みんな3分の1ずつ食べるなんて律儀ですね」
に、ほっこりしたり。

さて、そんなはるか昔の記憶を、なぜ急に思い出したかというと――。


ここ数日の寒の戻りと雨つづきが一転、今日は久々のぽかぽか陽気。
暖かな日差しに誘われて、駅前にもドッと人が出てくるはずと、
午前中をスタッフ3人でチラシ撒きに当てることにしました。

私の心づもりとしては、
大量に残っていた町撒き用のチラシを
今日中に全部、はいてしまう予定。

残っていたチラシを3等分してそのうちの1束を取り、
ツアーの手配やお客さまへの電話で忙しくしている2人には
あえて声もかけず、ひとあし先に駅前へ。

「あら、銀のステッキ。お友達から聞いてるわよ」
「地域の情報紙に載ってるわよね。事務所はどこなの?」

などなど、
昨年の夏、起業したてのときとは違う好反応に気をよくしていると、
遅れてチラシの束を手にしたスタッフが一人、また一人…と合流。

私の手元のチラシも、まずまず順調に受け取ってもらい、
最後の1枚まで終了。

あーよかった、この受け取り率なら今日で全部、はけるはず。

…とすっきりした気分で事務所へ戻ると、
なぜか、中途半端に残るチラシの束。

あれ、なんで?
もしかして…

どうやら「ナンパ船の海賊たち」のように、皆それぞれ、
事務所を出るときに残っていたチラシをきちんと3等分して
その3分の1ずつを自分の分担分として持っていったようなのです。

うーん…

船酔いで倒れていたわけでも
交互に目を覚ましたわけでもないのに、
すんごいコミュニケーション不足。

それでも遠山先生なら
「みなさん、律儀ですね」 と仰ってくれるでしょうか??


▼「直島ベネッセアートサイト」ツアー報告はこちら
http://ameblo.jp/arailuka/theme-10018600189.html



****************************************
貸切バス・オーダーメイド旅行のご相談は…
銀のステッキ旅行
TEL 0797-91-2260(平日8:30~17:00)
■公式ホームページ:http://www.gin-st.com
■銀ステ旅先案内人:http://ameblo.jp/arailuka
****************************************






  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする