「コロナで大変だったでしょう」
「いえ、まだまだ過去形にするのは早すぎますよ」
そんなやりとりが、ここ最近何度かありました。
もちろん今も大変なのですが、とにかく一年乗り越えられたのは、
「あの時より」という経験が私たちを救ってくれたように思います。
銀のステッキがよちよち歩きを始めてすぐ3.11を迎えました。
世の中が本当に沈痛の中、重石が胸にのかったような
息苦しいまでの鬱々とした日々が続いていました。
「こんな時に旅行なんて」
何度も何度も聞きました。
駅前でチラシを配り、お叱りを受けて意気消沈で戻ってきたスタッフ。
今も同じです。
そして、ほどなく
「こんな時だからこそ旅行を」
旅行業がいかに地方活性に通じているかを知ることになりました。
コロナ禍の今もこれを信じています。
さて、今年10年という節目に、
「一つの区切り」と表現して東北募金ツアーを最後にする旨を
先日お送りした銀のステッキの旅便りに告知しました。
そもそも区切りなんて永遠にないのに、私たちの身勝手な言い分のような気がして
こころの隅に、モヤモヤがこびりついていました。
それを見透かされたように今日、一通のお手紙が届きました。
それは無記名でした。
銀のステッキさんが、募金活動を今年で終えられると知りました。
私なりにこの10年、復興を心から願ってきました。
できましたら、この思いを一緒に届けてください。
お手数をおかけします。
私たちを救ってくれたもの。
やっぱり、お客様でした。
この10年、大なり小なりと変化をしながらも、とにかく続けてきました。
それは、良くも悪くも「人は忘れてしまう」ということを知っているからです。
それでも、銀のステッキなりに10年続けてきた活動を、
ずっと見守ってくださった方がいらしたことに、力をいただきました。
人はどんな困難に遭っても、寄り添う人の存在があればこそ
前に進んで行けるというものではないでしょうか。
旅行業に身を置く私たちは、今年特に、それを感じさせられました。
区切りとしましたが、結局私たちにできるのは、
当時マンションの一室でカレンダーの裏面に
キュキュッと太マジックペンで書き込んだ
「東北に100人連れて行く!」
これをこれからも継続していくことのように思います。
10年目の今年は、「気仙沼と三陸鉄道の旅5/20発」で、
お預かりした募金を直接手渡しで現地に届けます。
続けることは忘れないことーーー
ただそれだけです。
皆さまからのご支援をよろしくお願いします。
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私たちは旅屋です
楽しいこと、夢を売る仕事です
不謹慎といわれても、これが私たちの誇れる生業
笑って、笑って、
せめて誰かの屁のつっぱりになれる間は
私は、自粛しません!
ーーー2011年3月のブログより
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