8月4日(金),明石市立文化博物館の「オバケ絵大博覧会」に行ってきました!
去年から,オバケや妖怪,国芳などの浮世絵にちょっぴり凝り気味です。
「オバケ絵大博覧会」にあわせて読んでいる途中なのが,
香川雅信『江戸の妖怪革命』です。
香川氏によると,
「民間伝承の中の妖怪は,
不可解な事象を説明するための一種の文化装置と考えることができる。
人が行方不明になる,
(中略)・・・こうした日常的な理解の枠組みを超えた現象を前にした時,
人びとは不安と恐怖を覚える。
(中略)常識では考えられないような出来事,
不可解な現象を,妖怪のしわざとして説明することによって,
人はその出来事をとりあえず了解可能なものとするのである。」
(『江戸の妖怪革命』51ページ~52ページ)
しかし,
江戸時代,安永5年(1776年)田沼の時代,
鳥山石燕の『画図百鬼夜行』刊行。
ここから妖怪は描かれるようになるのです。
「妖怪が人間の楽しみの対象となる,
(中略)怖い怖いと思いながらも,人は妖怪に強く魅かれるのである。」
(『江戸の妖怪革命』53ページ)
(そういえば,昨日,BSプレミアムで「京都異界中継」やっていましたね。
最初10分ほどで,娘にチャンネルを変えられてしまいました。
でも,録画しているので,ゆっくり一人で見ます・・・そのうち。)
と,いうことで,
すっきり,納得!
私も「オバケ絵大博覧会」を楽しんできたわけです。
小学生ぐらいの子が,「怖い・・・。」とおかあさんにしがみつきながら見ていましたよ。
展示は主に江戸時代終り頃の浮世絵。
国芳のほかにも,葛飾北斎,月岡芳年など。
そういえば,
たぶん,JMOOCの講座「歌舞伎の経済学」だったと思うのですが,
江戸時代の夏,
暑くて歌舞伎を見るために人が集まらなくなった時,
妖怪,怪談をすると,人が来るようになり,
大人気だったと・・・。
展示の妖怪の絵の中には,
怪談物の演目をやっている歌舞伎役者の絵がたくさんありました。
つまり,
江戸時代の庶民も私も,
妖怪の浮世絵や怪談話が面白いのです。
香川氏の言う通り,
妖怪に対して畏怖の念も何もなく,
楽しみであり,
その楽しみで商売をしている人にのせられているのです!
(と言ってしまえば,身も蓋もない・・・か・・・。)
でも,面白いものはおもしろい!
そんな江戸時代の庶民を考えるのもおもしろい!
国芳の「源頼光公館土蜘作妖怪図(つちぐもようかいをなすず)」に再会できて,幸せでした。
PS.ちなみに,香川氏はこう書いています。
「18世紀後半とは,かつて人間世界をその外側から規定し,支配していた神霊が,
貨幣の力によって人間世界の「外部」が消失し,
すべてが人の力によって動かせるという信念が広まっていったのである。
それこそが世界の「人間化」であり,
「妖怪手品」が18世紀後半において登場した理由も,
ここにあると考えられる。」
(『江戸の妖怪革命』130ページ)
詳しくは,香川先生の本をお読みください。
去年から,オバケや妖怪,国芳などの浮世絵にちょっぴり凝り気味です。
「オバケ絵大博覧会」にあわせて読んでいる途中なのが,
香川雅信『江戸の妖怪革命』です。
香川氏によると,
「民間伝承の中の妖怪は,
不可解な事象を説明するための一種の文化装置と考えることができる。
人が行方不明になる,
(中略)・・・こうした日常的な理解の枠組みを超えた現象を前にした時,
人びとは不安と恐怖を覚える。
(中略)常識では考えられないような出来事,
不可解な現象を,妖怪のしわざとして説明することによって,
人はその出来事をとりあえず了解可能なものとするのである。」
(『江戸の妖怪革命』51ページ~52ページ)
しかし,
江戸時代,安永5年(1776年)田沼の時代,
鳥山石燕の『画図百鬼夜行』刊行。
ここから妖怪は描かれるようになるのです。
「妖怪が人間の楽しみの対象となる,
(中略)怖い怖いと思いながらも,人は妖怪に強く魅かれるのである。」
(『江戸の妖怪革命』53ページ)
(そういえば,昨日,BSプレミアムで「京都異界中継」やっていましたね。
最初10分ほどで,娘にチャンネルを変えられてしまいました。
でも,録画しているので,ゆっくり一人で見ます・・・そのうち。)
と,いうことで,
すっきり,納得!
私も「オバケ絵大博覧会」を楽しんできたわけです。
小学生ぐらいの子が,「怖い・・・。」とおかあさんにしがみつきながら見ていましたよ。
展示は主に江戸時代終り頃の浮世絵。
国芳のほかにも,葛飾北斎,月岡芳年など。
そういえば,
たぶん,JMOOCの講座「歌舞伎の経済学」だったと思うのですが,
江戸時代の夏,
暑くて歌舞伎を見るために人が集まらなくなった時,
妖怪,怪談をすると,人が来るようになり,
大人気だったと・・・。
展示の妖怪の絵の中には,
怪談物の演目をやっている歌舞伎役者の絵がたくさんありました。
つまり,
江戸時代の庶民も私も,
妖怪の浮世絵や怪談話が面白いのです。
香川氏の言う通り,
妖怪に対して畏怖の念も何もなく,
楽しみであり,
その楽しみで商売をしている人にのせられているのです!
(と言ってしまえば,身も蓋もない・・・か・・・。)
でも,面白いものはおもしろい!
そんな江戸時代の庶民を考えるのもおもしろい!
国芳の「源頼光公館土蜘作妖怪図(つちぐもようかいをなすず)」に再会できて,幸せでした。
PS.ちなみに,香川氏はこう書いています。
「18世紀後半とは,かつて人間世界をその外側から規定し,支配していた神霊が,
貨幣の力によって人間世界の「外部」が消失し,
すべてが人の力によって動かせるという信念が広まっていったのである。
それこそが世界の「人間化」であり,
「妖怪手品」が18世紀後半において登場した理由も,
ここにあると考えられる。」
(『江戸の妖怪革命』130ページ)
詳しくは,香川先生の本をお読みください。
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