ATSUー歴女(おばさん?)のひとりごとー

見たこと・聞いたこと・ちょっと調べたこと,気ままに「My 日記」として書いています。

下張り文書(したばりもんじょ)

2019-10-20 16:36:33 | 歴博
「ふすまや屏風の表面には,ふすま紙や絵画,書が貼られています。
 さらにその下には,ふすまや屏風を補強するために,
 何層にもわたって紙が張り重ねられています。
 このように,ふすまや屏風を仕立てる際に張り重ねられた紙は,
 「下張り文書」と呼ばれています。
 下張りに使われた紙の多くは,反古紙(ほごし)として使われたものですが,
 そこからは,地域とそこに生きた人びとの歴史的なあゆみを読み取ることができます。」

「和紙が大変貴重であった時代,
 不用となった台帳,手紙,日記(以後,文書とします)などが再利用されました。
 不用とされたこれらの文書は,
 その時代の背景を知ることのできる貴重な歴史資料の一つとなります。」

今,兵庫県立歴史博物館では,
「下張り文書の世界」という展示がちょこっとされています。
展示されている下張り文書はほんの数点ですが,
上の説明は,この展示にあった説明の一部です。
この他にも,
下張り文書のはがし方なども写真パネルつきで,説明があります。

いくつか展示されていますが,
その中から一つ,

2009年台風9号の際に兵庫県佐用町で被災した家から救出された屏風



そして,その下張り文書
播磨国佐用郡大谷五左衛門家文書
中川宮家令日記断簡(中川宮家の家政職員が作成した日記)
文久3年(1863)~元治元年(1864)ごろ

「幕末京都の政治情勢を記録する文書が,
 どのような経緯で下張りに利用されたのかは,
 今のところ分かっていません。」
とのことです。

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