昔、「霊感訳聖書」(Inspired Version of the Bible)と呼ばれていた、
ジョセフ・スミスによる聖書の改訂(Revision)について、関心をもって
多少研究してきたので改めてまとめてみたい。ジョセフ・スミスは教会
設立後間もなく1830年6月に聖書の改訂に着手し、ほとんどを1833年7
月に終わっている。ジョセフ・スミス訳(以下JST)の権威、故ロバート
・J・マシューズによれば、ジョセフ・スミスは少なくとも聖書の3410節
に変更を加えている(約10%)。特に創世記とマタイに集中しており、・・ . . . 本文を読む
ジョセフ・スミス訳をどうみるべきか、またその意義について。 結論から言えば、ジョセフ・スミス訳聖書は聖書の本文(original text)を回復するものではなく、一種の注解(commentary)であり いわばミドラシュとしての性格を持った文書である。ミドラシュ とは「探究する」を意味するヘブライ語からきたもので、古代ユ ダヤの注解書のことである。 . . . 本文を読む