「キリストの共同体」(旧「復元末日聖徒イエス・キリスト教会」)も「教義と聖約」を聖典としていて、その数はlds教会より多く164章に及んでいる。継続する啓示に関連してこの二つの教会のD&Cについて少し調べてみた。
lds教会は138章に二つ公式の宣言を加えると、140の啓示または正典に含まれる文書を持っていることになる。二つの教会の教義と聖約は共に追加され得る聖典で一つの共通点は、教会の創始者であり預言者であるジョセフ・スミスによるものが断然多いということである。共同体の方は1-113章、ldsの方は135の章が彼によるもので、共同体の方はJS以後51の章を追加しているのに対し、lds教会は5つの章(宣言を含む)を加えるのみである。なお、共同体の追加はジョセフ・スミスIII世が17と割合い多く、後の大管長は6人で34加えている。近年の例をあげれば、キリストの共同体では1984年に女性に聖職者の門戸を開き(156章)、2010年に既に他宗派でバプテスマを受けた人は共同体に加入するのにバプテスマを受ける必要はないとした(164章)。
教会員の中に、継続する啓示の教義から言えば、もっと啓示が加えられてもよいのではないか、と感じる人がいるかもしれない。事実、時に耳にする感想である。それに対しジョン・ウィッツォー長老は、既に与えられた啓示から答えを得られる原則については重複して与えられる必要はなく、これまでに直面していない新しい事態に対して必要な場合に与えられる、と述べている。私はこの説明に説得力を感じるのでよく記憶している。
参考 Wikipediaの記事Doctrine and Covenants
John A. Widtsoe, The Message of the Doctrine and Covenants (1969), 117.
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